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小泉首相の元秘書の著書に口利き話が?

2008-07-24 | Weblog
 教員採用詐欺問題:先週号の週刊新潮に、小泉元首相の政策秘書であった飯島勲氏が、自著で教員の口利きを暴露しているという記事があった。調度、図書館へ行く予定があったので、この本(文庫)を借りて読んでみたのだが・・・。確かにしっかりと書いてあったよ!ただ、大分の件とは違い、面接審査をする校長のほうに工作するらしく、面接試験からあがってきた点数に手を加えるというものではないようだ。校長というものは元来保守層であり、自分の学校に来る人間がアカであっては困るので、自民の推薦がある人は安心してとれるという思惑もあるらしい。それにしても、こんな美味しそうなネタをマスコミが一言も騒がないのは、箝口令でも出ているのか?食品偽装はあれだけ大騒ぎでやるのにね。というわけで、掲載してみる。

「ある支援者から国語の教員になりたいという学生がいるので、面倒をみてくれないかという陳情をうけた。学生は運良く教員採用試験にも合格し、わが先生の紹介を受けて晴れて教員に内定。さっそく長崎屋のカステラでもぶらさげて、事務所にお礼にやってきたりもした。」(しかしこの学生は卒業単位が、それも国語教育の単位がとれそうにないと泣きついてきた。)
「略・・こいつはあきれた学生だ。国語の先生になろうという者が国語教育の単位が取れないというのだから、さすがに腹が立った私は「略・・そんなことは自分でなんとかしろ!」と怒鳴りつけてはみたものの、有力な支援者からの依頼ということになると無碍に扱うわけにもいかない。結局、私が大学に説明に出向いて、なんとかかんとか卒業の基準を満たすように、拝み倒したのだった。それにしても、国語科教育法の単位も満足にとれないで国語の先生になったのだから、教わるほうの生徒はたまったものではありませんな。」

 「無理矢理及第にさせた」というところに、政治家の教育問題にかける姿勢がしれる。飯島氏は面白おかしく書いているつもりだが、氏が首相の秘書という立場で、国力を上げるために優秀な人材をという気持ちがあったら、このような陳情はとても受け付けられるものではないと思うのだが。やはり政治家にとっては、支援者=神様なのか。民主主義政治=衆愚政治というわけですね。さすがに裏口入学の斡旋は不可能とは書いてあったが・・それでも何とかしてくれと食い下がる支援者には、支援は無理だが合否を早めに教えるという方法をとるらしい。もし合格してれば(自力でだが)、舞い上がった支援者は「先生のお陰です!」とお土産をくれるし、不合格の場合は「無理でした。すいません」で済む。大分の事件後に各自治体が「口利きはしていないが、合否は発表以前に連絡した」という見解を発表しているが、どうやらこういうことらしい。

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