Wilhelm-Wilhelm Mk2

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ゴジラマイナスワンを見た

2024-05-09 | Weblog
アマプラにて無料鑑賞。感想のだだ漏れです。
①とにかく脚本が酷い:登場人物がよく慟哭して叫ぶ。共感性羞恥を引き起こして落ち着いて観ていられない。
②演出が酷い:恐竜ゴジラを観た時に誰もそれほど驚かない(あんな怪獣を突然みたら腰抜かすだろう)巨大化ゴジラ見た時の驚きも同じ。東京でもゴジラに対して誰もたいして驚かない。いや台詞では驚いているのだが、本来は言葉なんか出ないで腰抜かしたり卒倒するだろう。
③俳優が悪い:もう少し発声のいい人を主人公にすべき。ガヤみたいな脇役のほうがいい演技してる。
④無駄な役が多い:船の船長(無駄にべらんめえ口調なのが痛い)とその弟子(演技下手くそ)はいらなかった。主人公、ヒロイン、科学者、整備士だけでよかった。
⑤ヒロインの変わり身:登場時はイケイケでべらんめえ口調だったのに、いつのまにか貞女に。まあそんなものかもしれないが。
⑥科学者がぼろい:早口で弱弱しくてコミカルなのが最近の科学者像なんだろうか?シンゴジラしかり、シンウルトラマンしかり。すくなくとも戦時中の科学者には到底見えなかった。
⑦ゴジラの設定が甘い:まず恐竜が南の島にいることが不思議だ。なぜタイミングよく基地を襲ってきたのかわからない。水爆で巨大化したくだりも省略だし、なぜ東京に襲って来るのかわからないし、東京を破壊したらいつの間にか海に帰ってるし。過去のゴジラ映画を知ってることを前提に作られてるにしても手抜き過ぎ。
⑧ゴジラが弱い:これまでのゴジラ映画で、ゴジラが内部から爆発したり大きく損壊したことはなかったと思う。内側からの爆発に弱いのだったら、最初から爆裂弾でも口に向けて撃ったほうが楽に倒せたはず。シンゴジラのように口から冷凍液を流し込む作戦のほうが面白い。なにしろSFとして設定が甘すぎ。
⑨他の映画のパクリが多すぎ:オマージュなのかもしれないが、他の映画のいいところを真似しすぎ。ボロ船でモンスターを追う設定はスピルバーグの「ジョーズ」そのもの、ゴジラの口に機雷投げ入れて銃撃で爆発させるのもジョーズのクライマックスそのまま。相手が大砲を撃つ瞬間に特攻して誘爆させる手法は「インデペンデンスデイ」のクライマックスそのまま。冒頭の恐竜ゴジラの襲撃シーンは「ジュラシックパーク」だった。
⑩CGはまあ合格というか最近の水準。でも震えるほどではないなあ。怪獣映画なら「パシフィックリム」が最高。
⑪唯一良かったのは、戦後まで残った軍艦「高雄」や「雪風」と試作機の「震電」が出てきたこと。日本の重巡洋艦と駆逐艦を精密なCGで描いたのはこの映画が初めてなのではないだろうか?
⑫脱出装置は本人には隠して整備士がこっそりと仕込んであって、それで生還できたほうが良かった。爆弾の安全装置を外すレバーの指示がそれかな?と観賞中に思っていたが(どうせ主人公は生還すると思っていたので)、あとあとで出撃前に整備士から脱出装置の説明があったシーンが流されてがっかり。「必死」の覚悟で出撃した主人公のイメージが一気に崩れる。下手な演出。

シンゴジラも色々と問題あったが(石原さとみがぶち壊してた)、マイナスワンはシンゴジラにも到底及ばずでした。35点くらい。

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