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暁斎 Kyosai 展 京都国立博物館

2008-04-13 | ア-トな話し
4/8~5/11
没後120年記念 絵画の冒険者 暁斎 Kyosai -近代へ架ける橋-

何とも派手な看板である。ポスターも派手です。
「暁斎」て誰?
ほとんどの人が、そうだと思いますが...。

河鍋暁斎(1831~89)は、わずか7歳で歌川国芳に弟子入りし浮世絵を学ぶ。
数年で狩野派に移り、11歳から19歳まで、徳川幕府の表絵師筆頭の駿河台狩野家で絵画修業。
独立後、「狂斎」と名乗って江戸で風刺画などを描き人気を博した。
明治3年、風刺画が官憲にとがめられて逮捕・投獄。
赦免後、「狂」を「暁」の字に改め「暁斎」と号する。

海外では有名らしい。今回も大英博物館所蔵の作品がいくつか展示されています。

京都国立博物館のオリジナル企画の第三弾とも言うべき展覧会です。
伊藤若冲、曾我蕭白に次ぐ第三弾。
伊藤若冲、曾我蕭白は、今では有名人になりました。
オリジナル企画なので、どこにも巡回しません。

そして、今回のキャッチフレーズは、「泣きたくなるほど、おもしろい」

謳い文句一杯。これは、見逃せないぞと言うことで行って来ました。



「新富座妖怪引幕」-部分
舞台の幕です。縦4m、横17mという巨大な作品。
4時間で描いたと言われている。
大きさに負けない描写力はただものではない。
圧倒されます。
不気味な図柄ながら、まんがチックです。

冥界、鬼神、幽霊。何でもありです。

なかでも、ぎょつとするのが、「処刑場跡描絵羽織」。
紋付の黒の羽織の裏に、処刑場の生々しい凄惨な光景が描いてある。
プロの画家だから頼まれて描くのだから、これも誰かに頼まれたのでしょう?



蟹の綱渡り
コミカルな動きが「おもしろく」描かれています
蟹にも表情があるというのが、素晴らしい。



花鳥図
まるで「若冲」ですね。細密に描かれています。
この系統の絵では、いくつかの美人画が見事です。




五月節句図
元気に泳ぐ鯉のぼり。
近景から中景は初夏らしい雰囲気。
その後ろは秋の田、最後は、雪をかぶった富士山。
初夏から冬まで架けておける掛け軸(笑)になっている。



十二カ月図屏風の内、これは5月
菖蒲に蜘蛛

この組み合わせも意表をつくが、シンプルさが大好き。

泣きたくなる程でもないが、かなりおもしろい。

同じ人が書いたとは思えない作品の数々、多様性は圧倒的。
枠にとらわれず、引き出しの多い画家がやってきた。

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コメント
 
 
 
ビックリするほど面白い (イタリア)
2008-05-08 08:22:01
「泣きたくなるほど面白かった」です。
やっぱり、天才。
観に行って、良かったです。
「京都国際マンガミュージアム」での「暁斎漫画展」も。行きました。こちらも、またまた、期待を裏切りませんでしたよ。ずっと、漫画を読んでいられるんです。ここでは。庭に寝っ転がりながらでもOK
 
 
 
さすがイタリアさん (kazu_san)
2008-05-11 21:22:58
「泣きたくなるほど面白かった」とは、サスガですね。
ご無沙汰ですね。
京都国際マンガミュージアムは見逃してしまいましたが、京都までは、ボクと同じ位の距離感かな?
折角行くならと、いつも欲張り計画で、毎回、全部はクリア出来てません。
 
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