無意識日記
宇多田光 word:i_
 



『Gold 〜また逢う日まで〜』のEPって、何故か毎回のように2周しちゃうのよね私。つまり、一度に同じ曲を10回聴いて満足するという摩訶不思議な鑑賞方法。好き過ぎるだろ、と思うけど、好きですねえこの曲。

よくそんなに聴けるよなぁと思ったけど、そういや『Devil Inside』EPが8トラック、『Exodus’04』EPが10トラック、『Dirty Desire』EPが9トラックだったから、同じ曲を延々聴き続ける時はそれくらいの回数ってのに慣れちゃってるのかもしれないな。その昔『HEART STATION』をエアチェックで捕獲した日に10回くらい連続でリピートしたっけか。好きな歌なら苦でも何でもなく、めっちゃ楽しい。

GoldEPを2回連続で聴いても飽きない理由のひとつに、リミックスにもインスト・バージョンがある点を挙げたい。これって凄く珍しいから毎回興味深く聴けるのよね。

それで思い立って過去のヒカルの作品でリミックスのインスト(or同じ事だけどカラオケ)がどうなっていたかをちと調べてみたんだけど、リミックス・バージョンのインストが収録されてるEPって

『Addicted To You』
『FINAL DISTANCE』
『Flavor Of Life』
『Prisoner Of Love』
『Gold 〜また逢う日まで〜』

の5枚しかないみたいで? んでこのうち『Addicted To You』は2つのミックスがどちらもリーダートラック候補だったいわば両A面シングルみたいなものだった為2つともインストがあって然るべきだったし、『FINAL DISTANCE』と『Flavor Of Life』は共にオリジナル・バージョンが先にあってそこからバラードを制作してリーダートラックとした経緯があった為その両方にインストがあるのもこれまた自然な流れだった。因みに『DISTANCE』の方は“Original Karaoke”で『FINAL DISTANCE』の方は“Instrumental”だ。気持ちはすごくよくわかるぜ。

となると、純粋なカップリングというか、ちゃんとリーダートラックがあってその上でリミックス・バージョンにインスト(カラオケ)があるのは『Prisoner Of Love - Quiet Version -』1曲のみになるのよね、どうやら。

しかも、『FINAL DISTANCE』も『Flavor Of Life - Ballad Version -』も『Prisoner Of Love - Quiet Version -』も、何れもヒカル自身による“再編曲曲”である為、“Remix”という扱い・表記じゃないのよね。

つまり、『Gold 〜また逢う日まで〜 ( Taku’s Twice Upon A Time Remix) [ Instrumental ] 』ってトラックは、

「ヒカル以外の他の人がリミックスしたトラックでありながら宇多田ヒカル史上初めて作られたインストゥルメンタル・トラック」

になるのではないだろうか? 流石に最近歴史が長くなってきたので(もう25年だもんね!四半世紀!)なかなか確信は持てないけれど、そうである可能性は高そうだ。

これって、『Gold 〜また逢う日まで〜 ( Taku’s Twice Upon A Time Mix )』ってトラックが、リーダートラックとして扱われているのに等しいんだよね。確かに、最終的にリリースされたEPではオリジナル・トラックが1曲目でこのリミックスは2曲目だったけど、それを言うなら『Flavor Of Life』EPもオリジナル・バージョンが1曲目でバラード・バージョンが2曲目なんだけどリーダートラック扱いされたのはバラード・バージョンの方だったんだし、なんだったらライブで歌われたのもバラード・バージョンの方なんだよ。しかも2回とも(『WILD LIFE』と『Laughter In The Dark Tour 2018』)。なのでこの際曲順は関係無いのですよ。(2回観た記憶=2010年12月8日&9日だったわ…凄い勘違いするな自分…)


…って、さっきから何をそんなに力説してるの?って感じなんだけど、このリミックスを公式側がそれだけ重視してるとなると、もしかしたら7月から始まる『SCIENCE FICTION TOUR 2024』で演奏されるのが、オリジナル・バージョンでなくてこちらのリミックスである可能性も少なからず出てくるってことなんですよ、えぇ。

あたしとしても、どちらを歌って貰ってもいいかなと思う位にこのリミックスを気に入ってるし、前も書いたように、オリジナルのGoldの前半がバラードなのはタイアップ相手からの要請によるもので元々のヒカルの希望じゃなかったから、或いはこのリミックスの方が「本来のオリジナル」に近い可能性すらあるんだよね。それを見据えた上で昨夏にこのリミックスをリリースしていたとしたら中々の深謀遠慮。宇多田ヒカル公式やりおるなという事になるんだわさ。

いやでも、ベスト・アルバム『SCIENCE FICTION』に収録されるのはオリジナルの方のようだし、これはまだまだわからんね。それよりも何よりもまず、『Gold 〜また逢う日まで〜』がライブで歌われるとはまだ決まってないですし…。

まぁこういう妄想と推測を繰り広げられるのも今のうちってことで、毎度の事ではありますが、知らない事を盾にして、存分に楽しんでおきまっしょい!

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『何色でもない花』のMVが3日足らずでYouTube200万回再生を突破したそうな。梶さんも驚いていたが、早いな。実にめでたい。

初手でMVの編集を酷評した身としては、その評価を覆す気にはならないとはいえ、素 視聴回数が伸びているのは素直に嬉しい。ヒカルパイセンが頑張った成果だもんね。曲へのリアクションでいえば、ドラマトレイラーの累計再生数を瞬く間に抜き去った事実を鑑みれば、やはりMVがキャッチーだったという結論になるだろうな。

気になったのは、懸念していた通りというべきか、「映像を見ていると曲が頭に入らない」という感想を幾つか見掛けたことだ。最初に指摘した通り、このMVは曲展開にシンクロしていないので、映像を一つの作品として捉えた時に歌は邪魔ですらある。映像を鑑賞しようとした人が無意識のうちに音の方を認識から除外するのは正常な反応と言えるだろう。『One Last Kiss』のMVがどのカットの写真をみてもそのとき流れている歌詞やサウンドを想起させるのとは対極的だ。いやまぁもっとも、今回のヒカルは歌詞をジェスチャーで表現するタイプのコンテンポラリー・ダンスを踊っているので、それと歌詞は容易に結びつく事は、あるかもしれないけれども。

リラックスして考えると、映像のみを取り出せば良い作品なのだ。コミカルな動きも、歌を無視して「そういうものだから」と思って観れば楽しいし、「どうやって撮ってるんだろうなぁ?」と感心するのもいいだろう。そういう楽しみ方でMVの再生回数も伸びているのかもしれないが、結局は何より宇多田ヒカルパイセンの美しさ、フォトジェニシティが突出している事に尽きる。これはもう圧倒的で、歌がどうの映像がどうのというのを超越して美しい。これはもう仕方がない。映像編集の面はともかく、「MVでは全編で宇多田ヒカルをフィーチャーする」という大方針は積極的に支持しておきたい。あとはどう撮るかだけだ。

この美しさは、肌の具合だとか骨や靭帯がどうのというのに然程依拠しないので、ヒカルさんがパフォーマーとして身体を鍛えているうちはそのまま備わったものであろうから、これはまだあと何作品も、ひよっとしたら何十作品もこのコンセプトでMVが撮られるかもしれない。そうなる未来を後押しする『何色でもない花』MV再生回数の伸び。嬉しくない筈がない。

とかいってたら来週のCDTV LIVELIVEへの出演が決定したのね。『君に夢中』とか『Gold 〜また逢う日まで〜』を歌った番組だっけかな。伝統的にTBSでのパフォーマンスは素晴らしく、それは今も継続している模様なので、今回もその絶品のフォトジェニシティを活かして歌の魅力を存分に伝えてくれたらなと思います。現実の等速であのMVのコミカルな動きを再現してくれてたらネ申なんだけどね!(笑)

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