無意識日記
宇多田光 word:i_
 



ミラクルひかるといえば「声を似せるだけでなく顔まで似るの凄い」とよく言われるが、これは単純に彼女が「随意筋の制御に長けている」という事なのだろう。

誰かの声や歌を真似するにあたって、流石に個々の骨格から来る音響の差異は如何ともし難い。だが、声帯や口蓋の扱いに由来する発音や発声であれば(原理的には)ある程度シミュレートは出来る。早い話が、カタチは違えど同じウゴキが出来れば声も似るのだ。

同じことが顔面にもある程度言える。骨格による造型の差異はどうにもならないが、表情筋についてはある程度まで同じように動かす事が出来る。ミラクルさんは骨格は変えられないが(当たり前だw)、表情を本人と同じにすることで声だけでなく顔まで真似る事が出来るのだ。彼女に限らず、声真似と顔真似の両方に長けている人というのは、表情筋と声帯という随意筋のコントロールが抜群に巧いのである。


それを言うなら宇多田ヒカルさんだって凄い、筈だ。表情筋は兎も角、声帯の扱いならミラクルさんより更に巧いのだから。

で20年前の『Message from Hikki』にはこんなエピソードが語られている。ボヘサマ初日の話だな。


『っていうか林檎さんのモノマネをしてしまったこと以外もうあまり記憶になかったりして!きゃーっ!だってあれやったらさ、会場が湧くわ湧くわ(笑)次の日ベースのジェリーに「あの高音のアカペラは何だったの?お客さんすごく喜んでたよね。日本の伝統的な歌?」って真顔で聞かれてどう説明すべきかすごく困った(はあと)。』


いやぁ、懐かしい。コンサートでのでの椎名林檎の物真似は鉄板だった(私は直には観てないけど)。まぁあんまりにもウケるのでその後封印されたようだが、ヒカルの物真似も相当なレベルなのは斯様に皆さんもご存知な訳だ。更に今ならもっと色々な物真似が出来るだろうね。日本語の発音や発声を鍛え上げてきてるのだから。いちばん見たいのは「宇多田ヒカルの物真似をするミラクルひかるの物真似」だが実現する可能性はほぼ0パーセントだろうな。ちっ。


なお、確かにミラクルさんはひかるにちょっと顔が似てるのだが、あれは表情筋云々というよりは寧ろ普段の素の表情が似ている気がする。テレビでだと多分ずっと表情を作り続けて隙あらば笑いを取ろうとしている為、「ミラクルひかるってそういえばどんな顔だっけ?」と言われる事が多いのではないか。百面相が自分の素顔を見失うというヤツだ。なので、あの人普通にしてたらとんでもなく美人なのを知らない人も多いかもしれない。最近のテレビでの扱いを知らないので推測でしかないのだけど。で、その状態がいちばんヒカルに似ている。YouTubeの『Time』の動画でも顔を作り続けているのでやっぱりどんな顔の人かよくわからない感じだが、声も顔もヒカルを真似るならもっと素になった方がいいのかもしれないね。


それにしても、二回にわたってミラクルひかるアゲをしてしまったが、あの人は根っからの(?)お笑い芸人なので技術力云々を賞賛されても邪魔でしかないのよねぇ。褒められる位なら笑われていたいってのが本音でしょうな。いや勿論、笑わせたいのが一番でしょうが。だからもうあんまり持ち上げるような事は書かないようにしないとね。ここに於いてはこれっきりということでひとつ。未来はわからないけどね。

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ミラクルひかるYouTube開設。早速すーさん@sususususu_sanが並み居る一流芸人たちに混じってフォローされてる絵図に笑いが止まらないのだけれどそれはまぁさておき。(笑)(←まだ止まらないらしい)


ミラクルひかる。ものまね芸人としての地位は確立されまくっているので今更取り上げてどうということはないんだけど、ほんとこの人は歌唱力が図抜けていて。あたしの知る限りにおいては声のコントロールという面で彼女ほどの技量を持ったJ-popシンガーなど凡そ見当たらない。

もともと歌真似の芸人さんというのは真似る対象より歌が巧くないと上手くいかない訳でその意味ではそれでいいのだけれど、普段歌唱力が評価されている歌手たちの歌をことごとくコピーしてデフォルメしてギャグを交えつつ歌うミラクルひかるは、何だろう、ここまでやれてしまって、色々いいのだろうか?(笑)

そんな彼女がYouTubeを開設して真っ先に歌ったのがヒカルの『Time』である所に“気の迷い”を感じる。芸名からして一発目は宇多田ヒカルになるのはそれとして、もっとカンタンで有名な歌いくらでもあっただろうに『Time』を選んでくるとはね。

案の定、本人が言ってる通り歌うのに精一杯で真似をするところまで行っていない。上述の通り、歌真似は「歌える」上で更に「似せる」事で成り立っているのだからまず歌えないと話にならないのだけど、まぁ『Time』はホント難しい。これだけ難しい歌を精一杯とはいえしっかり歌いこなせる歌唱力は本当に大したものだがまだ物真似じゃないよね。

これが長年に渡るジレンマで。芸名からして宇多田ヒカルの物真似で頭角を現したのはいいとして、今やとんでもなく幅広い歌真似を披露するミラクルひかる。どれも信じられないくらいに似ている上に腹を抱えて笑えるという神業連発のまさに神芸人なのだが、そんな中でここ数年のヒカルの歌唱力上昇が遠慮無い為レパートリーの中でいちばん「似ない」のがヒカルの曲になってしまっている。これは断じてミラクルひかるの責任や所為ではない。他のレパートリーの更新度や完成度からして研究熱心さや練習量の多さは想像に難くない。完全に昔より更に難しい歌を作って歌いこなしている宇多田ヒカルの所為である。

かといって、今更ヒカルにカンタンな歌をどうこうしろって言いたい訳でもないし、本当にこの事態は難しい。物真似芸人としては『Automatic』と『First Love』だけ歌ってりゃ安泰なのだろうしここらへんの曲での似せ寄せぶりは勿論相変わらず素晴らしいので何の問題もないのだが、そもそもこの人は宇多田ヒカルのファンなのだ。どうしたって新曲に挑戦したくなるのだろう。そこは我々も(あんな神芸人に対して大変失礼かもしれないが)“同じファン目線”で応援するのが吉なのではないか。

あとは、ヒカルさん、喋りの物真似に関してはミラクルひかるさんはもう圧巻なのでもっと元ネタ提供の為に「マツコの知らない世界」みたいな歌に関係ない仕事もたま〜に受けてあげてくださいな、とお願いしておくか。いやま、あたしとしては、どうせ出るなら歌って欲しいのだけどね……そこはまぁ、それですよ、えぇ。よしなに判断してくださいな(笑)(←やっぱりまだまだ笑いが止まらないらしい)

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