村田沙耶香「コンビニ人間」読了
本書は去年の9月に文春文庫より発刊されたものです。第155回芥川賞受賞作で、姉から借りた本です。この作家は、読もうと思って自分から買ったことはないんですが、本書もまぁ借りて読むくらいでよかったかな、と思わせる作品でした。
小さい頃からちょっと「変わった」女の子がそのまま大きくなって大学へ入り、コンビニでバイトを始め、卒業してからもそのままフリーターとしてコンビニバイトを続けている女性が主人公の話です。古倉恵子、36才。コンビニバイト歴18年。独身、彼氏なし、処女(多分)というプロフィールはそんなに珍しいものではないかなとも思うんですが、考え方がちょっと変わってるんですね。あとで調べてみたら、こういった人はアスペルガー症候群と呼ぶらしいです。
こういった、少し特異な考え方をする、いわゆるマイノリティに対して、周囲が「普通」を押し付けようとする構図はあまりに分かりやすすぎて、逆について行けませんでした。文章も平易すぎて面白みに欠けるし、まぁほんの1・2時間で読める本なんで、時間のムダが少なかったのがせめてもの救いでした。
非常に残念でした。
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