トシの読書日記

読書備忘録

ロートレックのオペラのビラ

2013-05-01 18:30:57 | あ行の作家
稲垣足穂「稲垣足穂コレクションⅠ―― 一千一秒物語」読了



家から車で15分くらい行ったところにある「安藤書店」。そっち方向にはあまり行くことがないのでその存在を知らなかったのですが、先日、ちょっと用事があってたまたまこの書店の前を通ったのでした。なんとなくひらめいて、数日後、その書店に行ってみると、自分のカンは見事に当たっておりました。こんな田舎にこんな本屋があるとは!

ちょっと見は普通の書店なんですが、この店には「奥の院」がありまして、そこには講談社の文芸文庫がほとんど揃っているわ、白水社のUブックも大量にあるわ、堀江敏幸の全著作があるわ、それからなんと多和田葉子の詩集まで何冊かあるのです。まさに宝の山で、気がついたら1時間半くらいそこに居ました。


ちょっと前置きが長くなりましたが、本書もその「安藤書店」で見つけたものです。ちくま文庫の「稲垣足穂コレクション」なんてそんじょそこらの書店ではお目にかかれません。


が、しかし、この作品集、ちょっとはずしましたねぇ。稲垣足穂を読むのは実は初めてなんですが、ちょっとオツに気取りすぎといった感が否めません。


足穂コレクションの収録作品を見てみると、「Ⅴ」に「少年愛の美学」とあり、これが多分足穂の一番有名な作品なんだろうと思います。例の「A感覚とV感覚」というアレです。このコレクションは、まだ今回読了した「Ⅰ」のみが既刊で、「Ⅱ」以降はこれから順次出版されるようです。まぁ気長に待ちますか…。

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