アンナ・カヴァン著 山田和子訳「氷」読了
今年の3月にちくま文庫から発刊されたものです。姉が貸してくれました。
いやぁ、いかにも姉が好みそうな小説ですね。マーセル・セローの「極北」とテイストが似てなくもないかな?しかし、小説の書き方は、それを書く上での基本をあえて無視したような内容で、少し戸惑いを覚えながら読み終えました。つまらなかったかと問われれば、そんなこともないんですが、じゃぁ面白かったかと聞かれれば、うーんと唸らざるを得ないという、ちょっと微妙なところでした。
主な登場人物は私と少女と長官。長官に連れ去られた少女を追って、世界の終わりが近づく中、大変な体験をしていくという展開がずっと続くわけですが、そこはなかなか迫真に迫る描写の連続で面白かったんですが、ラストはちょっと安易だったかなと。
まぁしかし、今まで読んだことのないような作風で、なかなか楽しめました。
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