吉本ばなな「キッチン」読了
本書は角川文庫より平成10年に発刊されたものです。6~7年前くらいに読んだものの再読です。
今、うちのかみさんが週に一度病院に通っておりまして、待ち時間に本でも読もうかと、普段あまり本を読まない人がそんなことを言い出し、何を勧めようかと本棚を物色していたら、本書が目に止まり、自分が読みたくなって先に読んだのでした。
この小説はいいですねぇ。何回読んでも感動してしまいます。自分のすぐ近くにいる人の突然の死。それをなかなか受け入れられない状態から、なんとか踏んばって前を向いて生きていこうという、美しい物語です。
併録されている「ムーン・ライト・シャドウ」という短編が本作家の処女作なんだそうですが、これも似たテイストで、なかなかよかったです。
吉本ばなな、一時期よく読んだんですが、最近はとんとご無沙汰でした。たまにはこういうの、いいですね。
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