鈴木慶一氏はEL&Pをどう見ているか
-その2-
画像 「THE DIG]表紙
この「THE DIG」の増刊号は、数年前に出版されたものですね。
キース&グレッグのアメリカンツアーが始まった頃でもあり、
EL&Pも特集の一つに組まれています。
このブログで取りあげる雑誌は、80年代以前のかなり古いものとか、
ブログを書いている時に新しく出版された雑誌等を紹介しています。
但し、数年前の雑誌ともなると所持している人も多いと思うので、
あまり取りあげないようにはしているのですが、
あえて、本日、取りあげようと思ったのは、
タイトルに示しましたように、鈴木慶一氏が登場しているからですね。
この雑誌に関しては、グレッグファンの知人から教えていただいたのですが、
EL&Pの70年代のツアーマネージャーをDJの「ウルフマン・ジャック」と称して、写真の紹介に載せる等、間違いも記述もあったりします。
その反面、吉松隆氏と難波弘之氏の初対談を掲載する等、プログレを愛好する音楽家の中でも、EL&Pを愛して止まない人達を掲載したりしています。
そのため、EL&P色が濃いめとも言える内容になっているとも言えますね。
その中に、鈴木慶一氏も、登場してくるわけです。
今回は、プログレ評論ではなくて、「5.1chサラウンドのプログレCDを聞く」という企画の中で、主役として登場します。
その時にチェックするプログレバンドの何枚かのCDの最後にEL&Pが出てくるわけです。
つまり、この雑誌の編集者が何歳であるかは別として、
過去において、ニューミュージックマガジン誌上で、「EL&Pをヘタ」と称した評論家に、
企画の最後でEL&Pを聞かせるという、大胆な試みが為されるわけですね。
その試みを肯定的に解釈すれば、78年の評論から、かなりの年月が経過したので、人の好みも変わっているのではないかという、いたずら心もややあったかも知れません。
否定的に解釈するとした場合、
5.1chサラウンドCDにおける音の具合をチェックしてもらうという悪意のない企画であるにせよ、
EL&Pに一切、感じるものを持たなかった評論家に、(ニューミュージックマガジンの論考による)、EL&Pを聞かせようとしているわけです。
編集者が、過去の評論を知っているのであれば、最初から良い回答があまり望めない評論家をあえて選抜した事になるでしょう。
反面、鈴木慶一氏の過去の評論を全く知らずに、選抜したのであれば、事故のようなものですね。
鈴木慶一氏は、この企画対談の中で、
恐怖の頭脳改革のDVDAに関して、とても客観的な意見を述べると同時に、
「僕はEL&Pは積極的なファンではないけど…」
と、締めくくっています。
この言葉の使い方は、78年のニューミュージックマガジン誌上での評論に比して、あまりにも老獪であると思うわけです。
普通に読み流すと「別にどうって事のない言い方」であり、「EL&Pの音楽が好みではないのだな」程度に受け止める事になるのだと思いますが、
過去の評論と比べると、あえて積極的に敵をつくらない言い回しだと思います。
この雑誌は、78年のニューミュージックマガジン誌上の鈴木慶一氏の過去の論考が頭にこびり付いて離れないEL&Pファンには、
EL&Pシンパと、そうでない方の両方を取りあげている事が一目瞭然です。
全体として「EL&Pべた褒め」にならない誌面に仕上がったという事になるわけですが。
鈴木慶一氏に関しては、78年のニューミュージックマガジン誌上でのEL&P以外の論考に関しては、共感を覚える部分もありましたし、
今、読み返してみると、音楽評論家としての先見の明が、とてもさえている記述もあり、それに関してはいたく感心している次第です。
以上。
本ブログはエマーソン、レイク&パーマーにまつわる品物、
あるいは関連づけた品物のあれこれを、私自身の思い出、感想、私的な意見、観察日記などによって綴っております。
世代を越えたEL&Pファンのちょっとしたお楽しみになれば幸いです。
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2013年8月26日 yaplog!
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キース&グレッグのアメリカンツアーが始まった頃でもあり、
EL&Pも特集の一つに組まれています。
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但し、数年前の雑誌ともなると所持している人も多いと思うので、
あまり取りあげないようにはしているのですが、
あえて、本日、取りあげようと思ったのは、
タイトルに示しましたように、鈴木慶一氏が登場しているからですね。
この雑誌に関しては、グレッグファンの知人から教えていただいたのですが、
EL&Pの70年代のツアーマネージャーをDJの「ウルフマン・ジャック」と称して、写真の紹介に載せる等、間違いも記述もあったりします。
その反面、吉松隆氏と難波弘之氏の初対談を掲載する等、プログレを愛好する音楽家の中でも、EL&Pを愛して止まない人達を掲載したりしています。
そのため、EL&P色が濃いめとも言える内容になっているとも言えますね。
その中に、鈴木慶一氏も、登場してくるわけです。
今回は、プログレ評論ではなくて、「5.1chサラウンドのプログレCDを聞く」という企画の中で、主役として登場します。
その時にチェックするプログレバンドの何枚かのCDの最後にEL&Pが出てくるわけです。
つまり、この雑誌の編集者が何歳であるかは別として、
過去において、ニューミュージックマガジン誌上で、「EL&Pをヘタ」と称した評論家に、
企画の最後でEL&Pを聞かせるという、大胆な試みが為されるわけですね。
その試みを肯定的に解釈すれば、78年の評論から、かなりの年月が経過したので、人の好みも変わっているのではないかという、いたずら心もややあったかも知れません。
否定的に解釈するとした場合、
5.1chサラウンドCDにおける音の具合をチェックしてもらうという悪意のない企画であるにせよ、
EL&Pに一切、感じるものを持たなかった評論家に、(ニューミュージックマガジンの論考による)、EL&Pを聞かせようとしているわけです。
編集者が、過去の評論を知っているのであれば、最初から良い回答があまり望めない評論家をあえて選抜した事になるでしょう。
反面、鈴木慶一氏の過去の評論を全く知らずに、選抜したのであれば、事故のようなものですね。
鈴木慶一氏は、この企画対談の中で、
恐怖の頭脳改革のDVDAに関して、とても客観的な意見を述べると同時に、
「僕はEL&Pは積極的なファンではないけど…」
と、締めくくっています。
この言葉の使い方は、78年のニューミュージックマガジン誌上での評論に比して、あまりにも老獪であると思うわけです。
普通に読み流すと「別にどうって事のない言い方」であり、「EL&Pの音楽が好みではないのだな」程度に受け止める事になるのだと思いますが、
過去の評論と比べると、あえて積極的に敵をつくらない言い回しだと思います。
この雑誌は、78年のニューミュージックマガジン誌上の鈴木慶一氏の過去の論考が頭にこびり付いて離れないEL&Pファンには、
EL&Pシンパと、そうでない方の両方を取りあげている事が一目瞭然です。
全体として「EL&Pべた褒め」にならない誌面に仕上がったという事になるわけですが。
鈴木慶一氏に関しては、78年のニューミュージックマガジン誌上でのEL&P以外の論考に関しては、共感を覚える部分もありましたし、
今、読み返してみると、音楽評論家としての先見の明が、とてもさえている記述もあり、それに関してはいたく感心している次第です。
以上。
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あるいは関連づけた品物のあれこれを、私自身の思い出、感想、私的な意見、観察日記などによって綴っております。
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