ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

連敗は無し!

2006-07-21 21:08:04 | Weblog
 昨日、どうしても(右)鎖骨下静脈穿刺が入らなかった方に、もう一度お願いをして左から再度実施。
 性懲りもなく、昨日の研修医に先にやらせる。患者さんも、よく容認してくれたと感謝して始める。
 挽回のチャンスで、始め細いガイド針は刺入出来て、「おっ、いけそう!」と感じて見ていたが、カテーテル挿入を試みると、どうも先が当たって進まない。
 これを数回繰り返し、研修医に疲れが見えた。
 研修医は夜間呼び出しがあり、睡眠不足が一杯だったのです。
 集中力が切れてきて、残念ながら私と交代。
 結構、刺しまくっていたので皮下血腫もあり。暫く抑えて血腫の高さを低くして“トライ”。
 昨日からの“トラウマ”か、刺しても行けども、静脈に当たらない。
 内心、昨日の再燃にビビりそうになりながら、皮膚に対して角度を高くして刺す。
 漸く、静脈に当たり、カテーテル用の太めのガイド針を刺すと、動脈に命中。
 「マズ!」っと、圧迫して、10分休憩し、そのあと5分だけやろうと宣言。
 休憩終了後、最後の施行/アタック。
 この時は何を目安にしたかって? 皮下の動脈を押さえ、その上方向に細いガイド針を進めたのです。
 すると、何故かスルッと静脈へ刺入。しっかり、血液の逆流もあり。後は簡単終了。
 昨日からの迷い道は一体何だったんだろうかとの結末だった。
 一緒に耐えてくれた患者さんに、頭を垂れて感謝を述べて終わり。
 最後は入って良かった、二日続けて入らなかった研修医は落ち込んだかな?
 これにもめげず、次回もやろう。患者さんには頭位、何回でも下げるよ。
 
※ 福田さんは“国論を二分するかも”で総裁選には出ない?国論を二分してでも論じるのが民主主義ではなかったのか?
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ミステーク・失敗、3年振り!

2006-07-20 22:40:24 | Weblog
 「とうとう、失敗。右鎖骨下静脈穿刺、上手く入らなかった。」
 もちろん、まず研修医にやらせて、どうしても入らなくて選手交代。
 『ムムッ、手応えがはっきりしない』と嫌な感じ。
 探るも皮下組織に抵抗感が無く、すっと抜けていく感じで、手応えがない。
 ヤバイと検索範囲を広げても血管がない。更に深くすると動脈の感触、刺してはいけない。しかし、もどしても静脈には刺さらない。
 “反省”
 外来診療にまだ2人残して、時間的制約下の実施。
 最初に見たときに鎖骨に付いた細い筋肉(プロだけど名前は忘れてしまった)が異様に発達して、鎖骨下動脈が皮下にしっかり触れて、刺しにくそうってのが第一印象だった。しかし、必ず静脈は流れているから実行。
 また、途中で外来から催促の電話が入ったり、環境が焦りを誘った分もある。
 始めの刺入位置設定も修正が必要だったかもしれない。
 “結論”
 W・カップ後、ドゥンガ選手の日本評にあったように、“集中力”に欠けたのが主因だろう。確かに難しい症例だったけどと、言い訳こいても、要に“気合い”が足りなかったネ。
 失敗は“3年振り”だった。

 患者さんには、頭を下げて詫びた。しかし、また相談させて下さいとも言った。

 梅雨の中休みの今日、気象庁の、梅雨明け宣言を待っている判断は正しいようだ。
 明日は食欲の落ちた方が入院するかもしれない。そしたら、近日中に必ず“鎖骨下静脈穿刺”。

※ 2連敗は許されない!
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輸血血液が足りない?

2006-07-19 22:32:09 | Weblog
 先日、勉強会で小児への輸血の話題があった。
 生まれて間もない新生児に近いと、体重も一桁(10kg以下)、単純計算しても全身血液量は1リットルもない。
 こんな小さな子に、50mlを輸血したのです。
 問題は、50mlの輸血のために、日赤には200mlを請求せねばならず、しかも、200-50=150、即ち、残150mlは使われることもなく、返却もできず廃棄、捨てられると言うことです。
 もし、提供してくれた善意の献血者が、「私が200mlも献血したのに、150mlはゴミ箱行きだと知ったら、どう感じるでしょうか?」
 病院では、50ml必要で使った。でも、返却できないし、現在の規定では廃棄なのです。
 日赤が小分けや注文して使わなかった血液の返却を認めてくれたら、こんな無駄は減るし、善意の方もガッカリしなくてすむでしょう。
 私の外来にも年に数回必ず献血しているという善意の方がいます。
提供してくれた善意の献血者に対し、血液の行き先の報告義務があったらどう?
「折角ですが、捨てました」なんて言える?
 それでも、街頭では「○○型の血液が不足しています。献血をお願いします」とわめいている。
 やっぱり、日赤も親方企業。善意の方がどう思うかなんて考えてなさそう。

 茨城ゴールデンゴールズ(野球チーム)、タレント監督がチーム員のタレントの不祥事で解散すると言う。球場内の不祥事ならともかく、私生活での、しかももうオトナなんだから、解散なんて何か間違ってるし、監督責任も連帯責任もない。
 その一人以外のチームを思いやったら解散なんてできないはず。

 明日は、久しぶりに新しい研修医と鎖骨下静脈穿刺をやろう。
 今日、側にいた研修医は首から刺していた。こんな方法(内頚静脈穿刺)もあるけどね。
 胃手術、実質7時間とあったが、それでも長すぎる。

※ 会議の席で、日赤に対し使われなかった血液の引き取り提案をしようといったけど、この意見もゴミ箱に捨てられた。
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王監督の手術は、9時間7分。

2006-07-18 23:04:48 | Weblog
 ご存じだろうけど、所用時間は表題の如く、朝の9時40分から夕の6時47分までもかかった。
 私は外科医ではないけど、単純に言って長すぎる。
 一般には、勤務時間は手術室では、9時から16時頃まで(前準備と後片付けの時間を引いて)には終了でないと、一杯の仕事が終わんないよ。
 内視鏡手術をキチンとしてこの時間なら、普通に腹を切開して、視野をしっかりとって手術をするべきかと考える。
 良性疾患ならまだしも、悪性疾患で狭い視野とTV画面を見てリモコンのような手術をして、こんな長い時間なら、正当に開腹を選択すべきではと考えてしまった。
 確かに、傷が小さいのはいいけど、代償が多すぎ。
 小手術ではなく、胃を全部取る。周囲のリンパ節をも取る。それらの眼での確認。
 まあ、有名人に対して内視鏡手術をすれば、多大の宣伝効果はあるけどちょっとおかしいと感じた。
 最初に書いたように、“単純胃全摘+リンパ節廓清”で9時間は長い。

 久しぶりに、財前教授にも聞いてみよう。
「マーゲン(胃)に9時間も、何やってんねん。東の方の病院は!」
 
 もし、そうでなければ書きたくないけど、術後に早期と発表したけど、実際はそうでなく悪戦苦闘していたのかも? 

※ 秋田県警、畠山事件の記者会見ニュース。県警の方はスリッパをペタペタと入ってきてしまらない、“ズサン、さもありなん”って感じ、印象は大事。
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サミット?

2006-07-17 21:51:44 | Weblog
 今朝、朝刊を読んでいて、ある方が官房長官に「官房長官って、なにをする仕事なんですか?」と聞いた。
 そう、こんな素朴な疑問質問を忘れそうになってしまう。
 “サミット”って、親睦会以上のものは、何かあったのかな?
 “自称、先進国仲良し会”だけど、まあ、飲み会をしたら何となく気心が知れたような気がするのに近そう。
 酒の席で、互いを立てながら、そっとカマシテ探りを入れてみる。反応で自分の考えに近いか、無理そうかを判断したり、好意的か冷たそうかを考えたり、全くのただの親睦目的だったり、結構こんなのに類似点もいっぱいありそう。
 事前に各国事務官が下調べ、打ち合わせをして、サミット進行が滞おらないように、格好が付くように、主催者の顔が立つように、先進国の裏方ってのも大変だね。
 何もなくても、年一回の親睦会、それが出来るだけでも“OK”。
 プーチンさん曰く、「北朝鮮・・・、・・・外交努力しかない・・・」。

 私達の話し合いでも、目的が一致しているときは、添って語り合える。でも、治療法が確立してないときは割れちゃうし、迷う。
 世界平和といっても、各国の利害がぶつかるとまとまらないだろうね。

※ 困ったら、素朴になって考えるのが一番かな。
  “プーチン”は“プッチン”ではなかったようだ。
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露鵬vs千代大海

2006-07-16 21:28:37 | Weblog
 荒れるのは海外だけかと思ってたら。国技でもあった。
 ご存じ、“露鵬vs千代大海”のにらみ合い、その後云々。
 でも、これを見て“示談”の件で足りないことを思い出すことが出来た。
 相撲は“礼”に始まって、“礼”に終わる。昨日はこの“礼”がなかった。
 西洋スポーツ、サッカーには、“礼”が無かった。でも、ラグビーのように、“ノーサイド”というものでもあったら良かったのに。
 日本チームは、試合には負けても弱くても、折角だから“礼”を教えてあげたらいい。
 高校野球でも、色々あるけど試合の始まりと終わりに互いに相対して礼をする。
この相手に頭を下げる行為、これを忘れないこと、これだけでいいよ、きっと。

 今日も暑く、日中は室内でも汗がにじむ。
 新聞にもやさしく書いてあったけど、太平洋高気圧とオホーツク高気圧の間の梅雨前線が、太平洋高気圧によって、北に押し上げられないと梅雨明けとは言わないそうだ。
 でも、関東以南はもういいんじゃないの、真夏で時々雨もありってことで。

※ “礼”って、挨拶の一種だったはず。
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熱中症

2006-07-15 16:35:45 | Weblog
 熱中症でなくなったり、倒れたりの記事がちらほらと出る。
 よく見ると、圧倒的に男性が多い感じ。
 当院にも、救急で運ばれてくる方々がいるが、男性が多い。
 やっぱり、男が弱いのかな、それとも屋外にいるのは男が多いからか?
 夕刊を見ると、アメリカのゴルフツアーで女子のウィー選手が熱中症で棄権とあり、女性にも起こりうる(前日から不調だったともあるけど)。
 しかし、例年夏季に脱水や食欲不振で入院してくる方は、男性が多く、弱いね。
ここにも平均寿命の差が出てくる。
 こまめに水分を取って対処、一気にたくさん飲むと腹をこわす。それと時々休憩。

 今日は朝のうちにちょっと出勤して、食欲の出てきた方の食事内容アップを指示。
 三連休で元気になりかかってきても、三日間もヤワな食事だと気の毒だし、それに電話で指示を頼むと伝言ミスもあるし、“横着(おうちゃく)”のイメージも植え付けるかもだし。
 気胸の方は未だそのまま排気(胸腔から空気が漏れる)があって、時間というより日にちがうんとかかりそう。
 あとはそれなりに安定。残りの二日の内、一日位はまた行った方が良さそう。

※ 熱中症が出ても、熱帯夜になっても梅雨明けではない?
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2006.7.14盛夏

2006-07-14 23:06:23 | Weblog
 7月14日は何の日か? → フランス革命の記念日
 これ位は記憶に残っていた。
 ひもとくと、革命の発端の“パリ市民がバスティーユ牢獄を襲撃”した、始まりの日だった。
 あんな革命は日本人にはどうも無理なようだ。あの“信長”でさえ、天子様を断罪にはしなかったし、第二次大戦後でも、昭和天皇を断罪には出来なかった。
 それが、日本人のいいところで、これは並の欧米人には理解できないだろう。
 でも、社会の犯罪が凶悪化してくると、極刑を求める声も多くなったり、先日のスピード出し過ぎ、“危険運転致死傷罪”なんてのも、故意の殺人の一歩手前の認識みたい。 弁護側が速度は60~70kmだったとかで反論してるけど、この速度では車が壊れすぎだよ。
 こんなあやしい人が増えてきてしまった(私たちのせいだろうけど)。
 広島の事件も、犯人側が量刑不当というけど 、弁護士の理論も聞いてみたい。

 今日は比較的空いていて、化学療法を勧めた方がいたのだけど、「もういい」と断られてしまった。誠意と見込みを話したつもりだったけども、考えは先に決まっていたようだ。
 私の身内なら一回はやってみてもと思ったのですが、決意は固かった。

 今日の朝は真夏の朝の空、午後にはにわか雨が降ったけど、気象庁はまだ梅雨明けを言わない。ビールが売れてるみたい。

※ 気象庁ってそんなに自信があるのでしょうか。この冬の暖冬予報がはずれたこと、もう忘れちゃった?
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研修医教育

2006-07-13 22:30:58 | Weblog
 今日は新患外来、出足は悪かったけど、紹介など手間がかかった。
 丁度、研修医のいる時に紹介患者が来た。
 私が後ろに座り、研修医が診療(話を聞いて診察、検査指示・時々チェックする)。
 足りない箇所が先に気になってしまう。本当は良いとこを誉めて育てるのだけど、誉めてから補うのは(そのように育てられてない)日本人には難しい。
 紹介医の胸部レントゲン写真が付いており、つい口出しをしてから開始してしまった。真っ白で開始の方が良かったかなとも思ったが、今回は少し手助け。
 その後、外来で胸腔穿刺をやってもらう。
 この頃は確実の為に、ほぼ全例エコー(超音波)検査確認をする。無い頃はレントゲンとゴールドフィンンガー(手による打診で濁音を聞く)だったけど、エコーで見えると、どうしても更なる安全確認をしたくなるし、この頃はそう教育されているからね。
 今日やった方は胸水も十分にあり、慎重にしさえすればミスはまず起こりそうもなく、検査処置は無事終了。
 結果がそろうのは来週で、それをどう評価し、診療方向を考え、示唆するのが医師の役割。折角だから、この研修医にやらせてみよう、後ろには私が付いて、口出しは最小限。

 夕方、医学生が見学に来て、私が案内。時々、ホラをカマシタのだけど分かったかな。案内していて、3年前に研修制度が変わって、学生も現実的に成ってきた。
 まあ、それまでの体質がどうしようもなく古い。

 昨日のアゴは今朝には戻っていた、当たり前だけど。

※ 2002年、日本の某カップメンメーカーの宣伝で、示談がジダンダしていた。
  遠くから見ると、未だに“ジダンダ”かな。
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アゴがはずれる

2006-07-12 22:51:57 | Weblog
 夕方、若いのに呼ばれる、「さっき入院した方のアゴが外れたんです」。
 確かに、下あごがやや前方に出て、アゴの関節の位置がおかしく、口は半開気で顎関節が脱臼している。
 ずっと昔に一度位整復(脱臼を治す)した記憶がかすかにあり、それを思い出し、理屈は簡単、下あごを下方に押し下げて奥へずらすだけのはず。
 若いのに簡単に話して、やらせる。
 患者さんはベッドに仰向けに寝ているので、ベッドを起こし斜め位にする。
 手袋をして、噛まれないようにガーゼを指に当てて開始。
 側に御家族がいらしたが、まあいいかと、術者は患者さんに対して、斜めに位置して実行。 
 どうもうまく押し下げられていないようで、整復出来ない。
 そこで私がやろうかと思ったら、側の研修医がやりたいというのでやらせる。
 これもどうも上手く戻らない。
 ここで自分がと思ったのですが、ふと、おぼろな記憶に自身をなくしかけて、耳鼻科医を呼んでしまった。
 術の実行に日和ったのです(軟弱化)。
 すぐにきてくれた耳鼻科医は丁寧に講釈をしてくれて、実行をしてくれるのかと思ったら、御家族に今まで使っていたヘッドギア(アゴが外れにくいようにするベルト一式)を家から取ってきてくれ、それからするといったのです。
 内心、「えっ、それからなの!」と思った。

 反省、第一に、日和って耳鼻科医を呼ぶ前に自分でするべきだった。
 開始の姿勢が不十分、斜めからでなくて、患者さんの正面に位置を取らせるべきだった(位置決め確認のミス)。
 術者の見られてるという緊張を取るために、御家族には外で待っていてもらうべきだった。
そうすれば研修医でも出来たはず、結果としてみなさんに迷惑を掛けてしまった。
 これは上級医としてのマイナス。

※ おぼろな記憶に対しては、成書の確認を先にするべき、でも前述程度で、オボロは正しいオンボロだった。
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