たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

必要なカードは揃った

2017-04-19 23:28:47 | Weblog
 抱えている問題が複数絡まり合うことが悩みの定義である。この絡まり合った問題を相手の価値観の中で上手に分解してあげることが他人から相談を受ける時の第一歩であり、常にこの原則から外れてはいけない。
 つまり相談を受ける場合、圧倒的に賢くなければならない。自分の価値観を押し付けて、相手が提示する疑問の一つに答えることは簡単だが、それでは何も意味が無い。悩みを抱いている相手は、絡まり合っている問題そのものに気がついていないのだし、相談を受けることが自らの主張の場になってはいけない。

 この原則は「他人」にのみ適応される。つまり、俺が、ただの他人だとは認識していない、何名かの相手に対しては、俺は俺の価値観をはっきりと伝える。ここを勘違いしてもらっては困る。(なので、近くにいる(と俺から思われている)人ほど、大変なのかもしれない笑)
 俺にとって誰かが必要だということは常にないのだ。NEEDではなく、常にWANT。これが主体性を見失わずに、他者に利益を齎しうる人間のスタイルだと俺は思っている。このスタイルを成り立たせるのが、賢さを追求しつづける覚悟があるかどうかということだ。

 賢さは常に諸刃の剣だ。賢くなればなるほど真実を知ることができるが、より早く絶望的な結果を導いてしまうことだってある。
 そう、(俺のように)賢い人間にとって、露にしてもらった絡まり合っている問題のなかに、人類にとって未開の問題が含まれていることはザラである。未開の問題に対しては、本来、数多くのディスカッションが必要であり、それだけで一生を終えてしまうであろう問題が週に1度は届くという怖さが俺にはある。だが、この問題を置き去りにしてしまっても、多くの相談者には満足してもらえる。なぜなら、それは本人にとっての目先の問題ではないから。

 しかしながら、、俺が本来解きたい悩みは、人類にとって未開の問題が複数含まれているため、生半可な覚悟では解けない。満足してもらえないだろう。不特定多数からあらゆる相談を受けた上で、はじめて、この悩みの特殊性と難易度の高さがよくわかる。だからこそ、いま俺は、こんなわけのわからない国に来ている。
 間に合わないかもしれないが、この負け試合を勝ち切らないといけない。勝ち切れば、確実に青史に名を残せるであろう。だが、そんなことはどうでもいい。とにかく、助け切らなくては。

 ここから先、本当に大事なことを確実に見極めながら、研究としては最もコスパの良いルートを通る必要がある。その準備は整ったように思えるし、問題の大きさのわりには、意外と順調なのかもしれない(?)
 必要なカードは揃った。さぁ、本当の意味でのゲームを再開させることにしよう。
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