最近気になっている研究開発があるので、それについて徹底的に語ってみようと思う。
それは、現在、東京大学工学部1年生である村木風海さんの「炭素回収技術」の研究だ。以下の記事によると、『CARS-α(カルス・アルファ、“ひやっしー”と本人は呼んでいるものと同義であると考えられる)』と呼ばれるキャリーケース型の二酸化炭素単離機を開発するプロジェクトで、総務省が推進する異能ベーション2017の「破壊的な挑戦部門」に選ばれ、300万円の研究開発費を獲得したものだ。さらに、この村木さんは「世界を変える30歳未満」として、日本を代表するビジョンや才能の持ち主を30人選出する名物企画「30 UNDER 30 JAPAN 2019」のサイエンス部門にも選出されている。
「二酸化炭素に恋をした」19歳の壮大な青写真
異能ベーションは年齢基準等は一切なく、一般から様々なアイディアを募集し、スーパーバイザーの評価を受け、革新的な挑戦に没頭できる環境を提供するためのものである。
記事の中では、地球温暖化の解決を目的とし、二酸化炭素を回収するためのスーツケースサイズの装置を開発していると書いてある。人工知能が搭載され会話をすることが可能となっており、ソーラーパネルをエネルギー源として用いるため環境に優しいと書かれている。特許も出願・認証されており公開されていたため、具体的にどのような原理なのかを調べてみた(以下)。
特許の内容
要約を読むと二酸化炭素回収についての原理は以下の方法を取っている。
・塩化ナトリウム水溶液(NaClaq)を電気分解することで塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム水溶液(NaOHaq)を生成させる
・空気中の二酸化炭素(CO2)と水酸化ナトリウム(NaOH)を反応させることで、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を発生させる
・炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が塩酸(HCl)と反応することで、二酸化炭素(CO2)と塩化ナトリウム(NaCl)が生じる
・上記の反応をサイクルさせることで、二酸化炭素(CO2)を空気中から単離する
正直言って化学がそこまで得意ではない私でも十分に理解できる内容だった(全て高校化学の教科書に載っている内容である)。
上記の二酸化炭素単離機構とそれぞれの反応を制御するためにコンピュータが内蔵されており、そのコンピュータにユーザーへの対応をするためのアプリケーションも内蔵されている。このアプリケーションへの入力にはモニターおよび音声認識機能を用いており、その指示に対しての出力はモニターへの表示およびスピーカーを通じてなされている。このような家庭・オフィス向けの小型装置を大量に製造することで、科学者だけでなく一般の人に環境問題への興味を持ってもらうことが狙いであるようだ。
以下、特許に記されている具体的な文言である。
【0088】
上述した実施形態のロボット装置本体2は、制御装置31に人工知能を組み込み、家庭用ロボットとして使用できるようにすると良い。かかる家庭用ロボットとして使用する場合、表示パネル45に顔を模した図柄を表示すると、親しみ・愛着がわくので好ましい。また、表示パネル45は、電力消費が大きいため、常時は非表示にしたり、設けない構成を採ったりしても良いが、かかる場合、顔を描いたボード・お面等を適宜位置に配置すると良い。このようにすると、親しみがわくのでよく、表示部を備えない構成とするとさらに低価格な人工知能を利用したコミュニケーションロボットとなるのでより好ましい。
【0089】
上述した各実施形態並びに変形例は、その一部の構成を適宜組み合わせて構成すると良い。また、本発明にかかる二酸化炭素回収システムは、簡易でコンパクトな構成となり、例えば、各家庭やオフィスに配置し、個々の家庭単位やオフィス単位で二酸化炭素の回収を行ったり、教育現場において化学や情報科の教材その他に利用したりすると良い。
【0090】
例えば、各家庭において例えば自宅の室内の空気中の二酸化炭素を回収する処理を行う。すると当該各家庭の住人等は、本システムの運転状況を目の前で見ることができ、二酸化炭素の削減といった温暖化対策の必要性を感じることができる。さらに、この回収システムに限らず、温暖化対策を行う契機付けをすることも期待できる。
【0091】
また、例えばオフィスの各室内等に設置し、その室内の空気中の二酸化炭素を回収する処理を行うと、当該オフィスの室内等で業務を行っている人や、当該室内に訪れた人が、本システムの運転状況を目の前で見ることができ、二酸化炭素の削減といった温暖化対策の必要性を感じることができる。さらに、この回収システムに限らず、温暖化対策を行う契機付けをすることも期待できる。また、オフィスに設置する場合、その設置したオフィスの企業・事業者は、温暖化対策に積極的に取り込んでいることをアピールできるという副次的効果も奏するので良い。
【0092】
さらに、例えば家庭とオフィスの両方に設置されている場合は、より好ましい環境と言えるが、仮に一方に設置されている場合でも、その設置された場所に関係する人は、他方の場所に行っても温暖化対策の必要性を感じ、対策を行うことが期待できるので良い。
【0093】
また、教育現場に設置した場合、空気中の二酸化炭素を回収する原理を教えつつ、温暖化対策の必要性を感じさせることができる。
【0094】
例えばオフィスの一例である会議室など狭く密閉された空間において長時間人が居続けると、室内の二酸化炭素濃度が上昇し、眠気・頭痛などの健康上の問題が起こってしまうが、本装置を稼働させることにより、それを軽減することができる。また、本装置は空気供給装置を本体内部に格納しているため静音性に優れ、音により人の活動を妨げることがない。
【0095】
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。
この特許技術を組み込んだ機器の実際の性能についてウェブページに記載があった。このCARS-αという装置を用いると、1時間に0.04 gの二酸化炭素を単離することが可能とのことだ。
ここで、林野庁のウェブページより、森林の二酸化炭素の吸収量を見てみよう。樹齢40年程度のスギ15本が1年間に吸収できる二酸化炭素は4480 kgと書かれている。これは、スギ1本あたりでは298 kg/年の二酸化炭素を吸収することができるということだ。CARS-αの場合は、1年間に直すと40 mg/h × 24時間 × 365日 = 350 g/年である。樹齢40年のスギの木が1本生えている方が、ひやっしー1台を稼働させ続けるよりも約850倍効率よく二酸化炭素を吸収していることになる。村木さんは二酸化炭素の吸収効率を向上させるための研究を行っていくと述べている(CO2回収マシーン「ひやっしー」を実用化し、温暖化を止める第一歩を踏み出す!)が、850倍以上に効率を高められるのかについては疑問である。またこの動画によると、二酸化炭素単離装置のコストについてもスマートフォン1台分程度にしたいと語っているが、スギの苗木を1本400円で買うことができる点(トウヤマグリーン)からも、本当にその装置を広める必要があるのかについては考慮する必要があると考えている。植物の写真を取るだけで、その木が1年間にどの程度の二酸化炭素を吸収しているのかを計算するアプリケーションソフトを作った方がよほど有意義なのではないかとまで考えてしまう。
正直言って、このプランニングで、血税から300万円もの出資があったことに驚いた。こちらのサイトによると、300万円をかけて21台を生産し小中学校に配布したと書いてあるので、単純に計算すれば1台14万円である。二酸化炭素の単離効率が高いとは言えない装置を20台以上も量産するよりは、(もちろん結果論ではあるが)この予算を使って小中学校内に植物を植えた方が二酸化炭素の吸収といった観点からは、圧倒的に効果が高かったのではないだろうか。
一般に科学・技術が、”きちんと正しく”評価されるには2通りの可能性がある。
1つは、科学的に新しい原理であり、既存の現象が説明できること。もう1つは、発明された直後で原理はよく分かっていないが、既存の技術に比べ圧倒的に良い数値が出ていることである。この2つのどちらも満たしていないにも拘らず、評価されている場合は、何か別の力が加わっているケースが多く後に不幸な結末を迎える場合も”ありまぁす!!”。このCARS-αという研究開発については、その計画についても結果についても、なぜ評価されているのか、私にはよく分からなかった。
しかし、異能ベーションで採択され、実際にものづくりをしたという実績があるからこそ、彼は、東京大学工学部の推薦入試に合格したのであろう。だとすれば、かなりの(サイエンティフィックな)オフェンスに晒され、高い競争率を勝ち抜いてきたのでは、と勝手に想像するが、インターネット上で得られる情報の限りでは、そのような革新的な成果を私自身は感じることができていない。「年齢のわりに」とか「若いのに頑張っている」ということはあるのかもしれないが、最先端の研究をしている若い子はたくさんいる。環境問題が重要課題なのは理解しているが、選択と集中の名の下に、それだけでこのような評価を与えていいのだろうか、と思ってしまった(この考察は想像に想像を重ねすぎではあるが)。
何か私が気が付いていないことがあるに違いないと思い調べてみると、現在、単離した二酸化炭素をどのように利用するかということについての研究開発も進めているとのことだ。
例えば、こちらで書かれている内容によると、藻類に単離した二酸化炭素をグルコースに変えてもらうと書いてある。この場合、空気から二酸化炭素を単離する行程を挟む必要性があるのかといった点について疑問が残る。
アルミホイルを利用して二酸化炭素をメタンに変えるということを書いてある文章もあるが、特殊な合金の存在下で高温・高圧条件で成り立っていた反応が、アルミホイルに変えただけで、家庭・オフィスにおける安全が担保される条件で起こるとはとても思えない。本当ならば確かに革新的であり、私の専門である生命起源にも関わるので論文化されるのを楽しみに待ちたいと思う。
最後に、彼が話しているYouTubeを見て欲しい。
【Kazumi Muraki】Turning CO2 Into Human’s Best Friend
この中で、海外の例を挙げて「二酸化炭素を単離する工場は既にあるが、それは一部の科学者しか関わらない」と述べており、「意識改革をしたい」「それが投票などに繋がれば」という文系的な視点も持ち合わせていることが、自分の研究の意義であると述べている。
彼が言うように「本当に地球温暖化を解決しようと思う」のであれば、「普及させる」という大義名分を盾にして効率的でない方法で二酸化炭素を単離する計画に出資するのではなく、原理原則から考え直し本質的に必要な研究にきちんと国家が出資することこそが、重要なのではないかと私は考えている。
それは、現在、東京大学工学部1年生である村木風海さんの「炭素回収技術」の研究だ。以下の記事によると、『CARS-α(カルス・アルファ、“ひやっしー”と本人は呼んでいるものと同義であると考えられる)』と呼ばれるキャリーケース型の二酸化炭素単離機を開発するプロジェクトで、総務省が推進する異能ベーション2017の「破壊的な挑戦部門」に選ばれ、300万円の研究開発費を獲得したものだ。さらに、この村木さんは「世界を変える30歳未満」として、日本を代表するビジョンや才能の持ち主を30人選出する名物企画「30 UNDER 30 JAPAN 2019」のサイエンス部門にも選出されている。
「二酸化炭素に恋をした」19歳の壮大な青写真
異能ベーションは年齢基準等は一切なく、一般から様々なアイディアを募集し、スーパーバイザーの評価を受け、革新的な挑戦に没頭できる環境を提供するためのものである。
記事の中では、地球温暖化の解決を目的とし、二酸化炭素を回収するためのスーツケースサイズの装置を開発していると書いてある。人工知能が搭載され会話をすることが可能となっており、ソーラーパネルをエネルギー源として用いるため環境に優しいと書かれている。特許も出願・認証されており公開されていたため、具体的にどのような原理なのかを調べてみた(以下)。
特許の内容
要約を読むと二酸化炭素回収についての原理は以下の方法を取っている。
・塩化ナトリウム水溶液(NaClaq)を電気分解することで塩酸(HCl)と水酸化ナトリウム水溶液(NaOHaq)を生成させる
・空気中の二酸化炭素(CO2)と水酸化ナトリウム(NaOH)を反応させることで、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を発生させる
・炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が塩酸(HCl)と反応することで、二酸化炭素(CO2)と塩化ナトリウム(NaCl)が生じる
・上記の反応をサイクルさせることで、二酸化炭素(CO2)を空気中から単離する
正直言って化学がそこまで得意ではない私でも十分に理解できる内容だった(全て高校化学の教科書に載っている内容である)。
上記の二酸化炭素単離機構とそれぞれの反応を制御するためにコンピュータが内蔵されており、そのコンピュータにユーザーへの対応をするためのアプリケーションも内蔵されている。このアプリケーションへの入力にはモニターおよび音声認識機能を用いており、その指示に対しての出力はモニターへの表示およびスピーカーを通じてなされている。このような家庭・オフィス向けの小型装置を大量に製造することで、科学者だけでなく一般の人に環境問題への興味を持ってもらうことが狙いであるようだ。
以下、特許に記されている具体的な文言である。
【0088】
上述した実施形態のロボット装置本体2は、制御装置31に人工知能を組み込み、家庭用ロボットとして使用できるようにすると良い。かかる家庭用ロボットとして使用する場合、表示パネル45に顔を模した図柄を表示すると、親しみ・愛着がわくので好ましい。また、表示パネル45は、電力消費が大きいため、常時は非表示にしたり、設けない構成を採ったりしても良いが、かかる場合、顔を描いたボード・お面等を適宜位置に配置すると良い。このようにすると、親しみがわくのでよく、表示部を備えない構成とするとさらに低価格な人工知能を利用したコミュニケーションロボットとなるのでより好ましい。
【0089】
上述した各実施形態並びに変形例は、その一部の構成を適宜組み合わせて構成すると良い。また、本発明にかかる二酸化炭素回収システムは、簡易でコンパクトな構成となり、例えば、各家庭やオフィスに配置し、個々の家庭単位やオフィス単位で二酸化炭素の回収を行ったり、教育現場において化学や情報科の教材その他に利用したりすると良い。
【0090】
例えば、各家庭において例えば自宅の室内の空気中の二酸化炭素を回収する処理を行う。すると当該各家庭の住人等は、本システムの運転状況を目の前で見ることができ、二酸化炭素の削減といった温暖化対策の必要性を感じることができる。さらに、この回収システムに限らず、温暖化対策を行う契機付けをすることも期待できる。
【0091】
また、例えばオフィスの各室内等に設置し、その室内の空気中の二酸化炭素を回収する処理を行うと、当該オフィスの室内等で業務を行っている人や、当該室内に訪れた人が、本システムの運転状況を目の前で見ることができ、二酸化炭素の削減といった温暖化対策の必要性を感じることができる。さらに、この回収システムに限らず、温暖化対策を行う契機付けをすることも期待できる。また、オフィスに設置する場合、その設置したオフィスの企業・事業者は、温暖化対策に積極的に取り込んでいることをアピールできるという副次的効果も奏するので良い。
【0092】
さらに、例えば家庭とオフィスの両方に設置されている場合は、より好ましい環境と言えるが、仮に一方に設置されている場合でも、その設置された場所に関係する人は、他方の場所に行っても温暖化対策の必要性を感じ、対策を行うことが期待できるので良い。
【0093】
また、教育現場に設置した場合、空気中の二酸化炭素を回収する原理を教えつつ、温暖化対策の必要性を感じさせることができる。
【0094】
例えばオフィスの一例である会議室など狭く密閉された空間において長時間人が居続けると、室内の二酸化炭素濃度が上昇し、眠気・頭痛などの健康上の問題が起こってしまうが、本装置を稼働させることにより、それを軽減することができる。また、本装置は空気供給装置を本体内部に格納しているため静音性に優れ、音により人の活動を妨げることがない。
【0095】
以上、本発明の様々な側面を実施形態並びに変形例を用いて説明してきたが、これらの実施形態や説明は、本発明の範囲を制限する目的でなされたものではなく、本発明の理解に資するために提供されたものであることを付言しておく。本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や製法に限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求する可能性があることを、念のために申し述べる。
この特許技術を組み込んだ機器の実際の性能についてウェブページに記載があった。このCARS-αという装置を用いると、1時間に0.04 gの二酸化炭素を単離することが可能とのことだ。
ここで、林野庁のウェブページより、森林の二酸化炭素の吸収量を見てみよう。樹齢40年程度のスギ15本が1年間に吸収できる二酸化炭素は4480 kgと書かれている。これは、スギ1本あたりでは298 kg/年の二酸化炭素を吸収することができるということだ。CARS-αの場合は、1年間に直すと40 mg/h × 24時間 × 365日 = 350 g/年である。樹齢40年のスギの木が1本生えている方が、ひやっしー1台を稼働させ続けるよりも約850倍効率よく二酸化炭素を吸収していることになる。村木さんは二酸化炭素の吸収効率を向上させるための研究を行っていくと述べている(CO2回収マシーン「ひやっしー」を実用化し、温暖化を止める第一歩を踏み出す!)が、850倍以上に効率を高められるのかについては疑問である。またこの動画によると、二酸化炭素単離装置のコストについてもスマートフォン1台分程度にしたいと語っているが、スギの苗木を1本400円で買うことができる点(トウヤマグリーン)からも、本当にその装置を広める必要があるのかについては考慮する必要があると考えている。植物の写真を取るだけで、その木が1年間にどの程度の二酸化炭素を吸収しているのかを計算するアプリケーションソフトを作った方がよほど有意義なのではないかとまで考えてしまう。
正直言って、このプランニングで、血税から300万円もの出資があったことに驚いた。こちらのサイトによると、300万円をかけて21台を生産し小中学校に配布したと書いてあるので、単純に計算すれば1台14万円である。二酸化炭素の単離効率が高いとは言えない装置を20台以上も量産するよりは、(もちろん結果論ではあるが)この予算を使って小中学校内に植物を植えた方が二酸化炭素の吸収といった観点からは、圧倒的に効果が高かったのではないだろうか。
一般に科学・技術が、”きちんと正しく”評価されるには2通りの可能性がある。
1つは、科学的に新しい原理であり、既存の現象が説明できること。もう1つは、発明された直後で原理はよく分かっていないが、既存の技術に比べ圧倒的に良い数値が出ていることである。この2つのどちらも満たしていないにも拘らず、評価されている場合は、何か別の力が加わっているケースが多く後に不幸な結末を迎える場合も”ありまぁす!!”。このCARS-αという研究開発については、その計画についても結果についても、なぜ評価されているのか、私にはよく分からなかった。
しかし、異能ベーションで採択され、実際にものづくりをしたという実績があるからこそ、彼は、東京大学工学部の推薦入試に合格したのであろう。だとすれば、かなりの(サイエンティフィックな)オフェンスに晒され、高い競争率を勝ち抜いてきたのでは、と勝手に想像するが、インターネット上で得られる情報の限りでは、そのような革新的な成果を私自身は感じることができていない。「年齢のわりに」とか「若いのに頑張っている」ということはあるのかもしれないが、最先端の研究をしている若い子はたくさんいる。環境問題が重要課題なのは理解しているが、選択と集中の名の下に、それだけでこのような評価を与えていいのだろうか、と思ってしまった(この考察は想像に想像を重ねすぎではあるが)。
何か私が気が付いていないことがあるに違いないと思い調べてみると、現在、単離した二酸化炭素をどのように利用するかということについての研究開発も進めているとのことだ。
例えば、こちらで書かれている内容によると、藻類に単離した二酸化炭素をグルコースに変えてもらうと書いてある。この場合、空気から二酸化炭素を単離する行程を挟む必要性があるのかといった点について疑問が残る。
アルミホイルを利用して二酸化炭素をメタンに変えるということを書いてある文章もあるが、特殊な合金の存在下で高温・高圧条件で成り立っていた反応が、アルミホイルに変えただけで、家庭・オフィスにおける安全が担保される条件で起こるとはとても思えない。本当ならば確かに革新的であり、私の専門である生命起源にも関わるので論文化されるのを楽しみに待ちたいと思う。
最後に、彼が話しているYouTubeを見て欲しい。
【Kazumi Muraki】Turning CO2 Into Human’s Best Friend
この中で、海外の例を挙げて「二酸化炭素を単離する工場は既にあるが、それは一部の科学者しか関わらない」と述べており、「意識改革をしたい」「それが投票などに繋がれば」という文系的な視点も持ち合わせていることが、自分の研究の意義であると述べている。
彼が言うように「本当に地球温暖化を解決しようと思う」のであれば、「普及させる」という大義名分を盾にして効率的でない方法で二酸化炭素を単離する計画に出資するのではなく、原理原則から考え直し本質的に必要な研究にきちんと国家が出資することこそが、重要なのではないかと私は考えている。
この人??
騙される人、特に文系人間、居そうです。
参照Webページみたら、15本は蓄積量で、吸収量は509本って書いてありますが。
夏休み限定イベントで、この人も参加していたようですが
大丈夫かなあ
初歩的な質問ですが、回収した二酸化炭素の量ってどうすればわかるの?
スーツケースの中にはそのままの二酸化炭素、水に溶けた炭酸水
アルカリ性のカートリッジ中身わかりませんが、水酸化ナトリウムだと
炭酸ナトリウムに炭酸水素ナトリウム(いわゆる重曹)の4つが考えられて
ここらあたりのセンサーはどうなっているんでしょう
さらに水酸化ナトリウムだとしたら劇物扱いで
日野市立第八小学校のひやっしーの内部写真
あれ見たらかなり怪しいんだけどなあ
テレビ朝日、ひやっしーの内部見たのかなあ
用意するもの
二酸化炭素を回収する装置「ひやっしー」
の本体ではなくアルカリ性のカートリッジ
アルカリ性のカートリッジ、手に入るかわかりませんが
「ひやっしー」の消耗品だからたぶん在庫が
アルカリ性のカートリッジにむかって息を吹きかければ
カートリッジが二酸化炭素を吸収して
一定時間にどれだけ二酸化炭素吸収したかがわかれば
1日に呼吸でどれだけ二酸化炭素を排出しているかが
あ、でも二酸化炭素の回収量、「ひやっしー」がないと
マイコンで管理しているようだから
どういう計算しているかがわかれば
その前にセンサーはどうなってるんだろうか
不思議なんだなあ、ひやっしーは
総務省、300万円もあげちゃって
しかし今回は、とうとう自爆するような記者会見を
一般家庭の二酸化炭素回収事業とは別に
数十万円で宇宙体験できる事業をめざして
「もくもく3」という計画が
ヘリウムの気球を大量に用意して
これで人間を宇宙空間にまで運ぶための実験予定が
ところが世界情勢の影響をもろに受けて
ヘリウムが手に入らないため計画は無限延期だそうで
ナントカ機構、長いのでCRRAの公式サイトに
打ち上げ延期の記者会見の内容、文字起こしが
あ~、村木風海さん、とうとうやっちまったなあ
詳しくは公式サイトのほうで
ヘリウムや水素に代わって新しい物質を研究中って
いいのかなあ、そんなことネットに残しちゃって
水素は過去に爆発事故があるから、人間のせるわけにはいかないでしょうが
ヘリウムに代わる物質ねえ
その前に「ひやっしー」のアルカリ性のカートリッジ見せて
どうやって二酸化炭素100キロ回収するのでしょうか
そうそう、二酸化炭素の量を測るセンサーも
特許調べたけどここら辺はでていないようで
ついでに4号機はどこが新しくなったか
スーツケース開けて説明すればいいだけなのに
総務省もあの異能ベーションは間違いでしたと
取り消したほうかいいんじゃないの
しまったのですが、村木さんどんどんパワーアップして
面白いなあ
ただ、そろそろ笑ってばかりではすまなくなってきているようで
ツイログを使ってリツィート見てるけど、わからないのかなあ
大阪のマジシャンはインチキ見抜いたみたいだけど
長野の爺さん、あれだけツボ問題叩いてるのに
簡単に騙されてんだからなあ
まあ、ここは今のところ実害はないからウォッチ、ウォッチ
二酸化炭素から他の物質を作るには
まず炭素と酸素をバラバラにしないといけなくて
このときに外部からエネルギーを加えないと
あ、二酸化炭素を炭素と酸素にしなくても
一酸化炭素と酸素というルートもあって
一酸化炭素なら、すでにここから先のルートは昔からあるわけで
いずれにしても外部からのエネルギーが必要で
ついでに書いておくと
二酸化炭素を燃料にするには
常識的には炭素に水素をくっつけて
この水素はどこから持ってくるのかなあ
さらに接着剤では水素、炭素にくっつかないからね
応援している人は「ひやっしー」の内部見たのかなあ
なんであの程度の言葉だけで信じてしまうのかなあ、どツボののんたん
制服公開するなら「ひやっしー」の公開を
まあ、できないでしょうが
出荷量も減っているそうで
その影響で、人間を気球で宇宙空間に行く計画はしばらく中止
それはいいとして、ヘリウムに代わる物質を研究中だって
ヤフー知恵袋にはヘリウム以外で風船浮かせるには?
すでにいくつも答えがでてるのになあ
また、できないことぶちあげちゃって
どう責任とるんだろうか
ちなみにネオンはヘリウムの何倍もの値段だとか
半導体製造に必要だからかなあ
お金のこと無視してネオンが手に入ったとしても
ネオンの重さを考えると
ヘリウムのときより風船が必要になって
コントロールできるのかなあ