スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

京成盃グランドマイラーズ&区別可能性

2019-06-20 18:46:49 | 地方競馬
 昨晩の第22回京成盃グランドマイラーズ
 モンドアルジェンテは大きく立ち遅れて5馬身の不利。ベンテンコゾウが無理なくハナへ。ミッシングリンクとディアデルレイが並んで2番手。4番手はリコーワルサー,クリスタルシルバー,サダムリスペクトの3頭。7番手にリアライズリンクス。8番手にトキノエクセレントとゴールデンバローズでこの9頭は一団。3馬身ほど離れてコンドルダンスとトーセンブル。発馬で不利があったモンドアルジェンテが後方2番手で最後尾にクラトリガー。前半の800mは50秒1のスローペース。
 逃げたベンテンコゾウは残り1000mからペースアップ。ミッシングリンクが単独の2番手になりましたが,3コーナーを回ると押してようやくついていく形で,ベンテンコゾウに並び掛けるまでには至らず。その間に内を回ったリコーワルサーが単独の3番手に。直線に入ってベンテンコゾウのペースはやや緩んだものの,止まるというほどではなく,余裕をもって逃げ切って優勝。直線でミッシングリンクの外に出されたリコーワルサーが2馬身半差で2着。ミッシングリンクが3馬身差の3着。ペースのわりには大きな差がつくレースとなりました。
 優勝したベンテンコゾウは岩手デビュー。2歳時に岩手チャンピオンとなり,3歳時は北海道に遠征して二冠を制覇。4歳の1月,岩手の冬休みの時期に南関東に一時移籍してA2を連勝。岩手に戻った後,昨年の12月に南関東に本格的な転入。オープンを3連勝しました。それだけに南関東重賞初挑戦となった前走の5着は物足りなかったのですが,すぐ巻き返しに成功し南関東重賞初制覇。前走は川崎コースが合わなかったのかもしれませんし,あるいは強敵相手のレースに前走で慣れたため,ここは本来の力量を発揮することができたのかもしれません。キャプテンキングにはやや及ばないかもしれませんが,この距離なら上位の能力をもった馬であることは間違いありません。父はサウスヴィグラス。祖母は1990年にサファイヤステークス,1991年に朝日チャレンジカップ,1992年に北九州記念と愛知杯,1993年に京都牝馬特別を勝ったヌエボトウショウ
 騎乗した大井の御神本訓史騎手は羽田盃以来の南関東重賞36勝目。京成盃グランドマイラーズは初勝利。管理している船橋の川島正一調教師は南関東重賞17勝目。京成盃グランドマイラーズは初勝利。

 僕が「我」は形相的にformaliterも存在する,一般的にいえば人間の身体humanum corpusが現実的に存在すると考えるconcipereもうひとつの理由を説明します。ここでは考察との関連から,こちらの理由に重きを置くことにします。
 僕はある人間が存在するとき,これは現実的にあるひとりの人間が存在すると考えてもいいですし,人間一般なるものが神Deusの属性attributumに包容される限りで存在すると考えてもいいのですが,その人間の精神mens humanaとその同じ人間の身体は,区別され得ると解します。他面からいえば,その人間の精神とその人間の身体とは,同一の事物ではないと考えるのです。これはきわめて当たり前のことをいっているようですが,根拠としては意味を有するのです。
                                   
 まず一般的に,AとBが知性intellectusによって正しく区別され得るなら,AとBは同一の事物ではありません。これに反してAとBが知性によって正しく区別することが不可能であるのなら,AとBとはことばの上でそのようにいわれているだけで,実際には区別することができない同一のものです。このことは第一部定理五を論証する際の前提となっていることなので,少なくともスピノザの哲学の中では成立するものと解さなければなりません。
 スピノザは第一部定理四証明で,一般にあるものと別のものはどのようにして区別することが可能であるのかということを示しています。それは,属性の相違によって区別されるか,それとも様態modiすなわち実体の変状substantiae affectioの相違によって区別されるかのどちらかでなければなりません。第一部公理一の意味は,自然Naturaのうちには実体と実体の変状だけが存在するということであるからです。このとき,もしAとBが属性の相違によって区別されるなら,それは実在的区別といわれ,実体の変状の相違によって区別されるのであれば様態的区別といわれます。したがって,区別distinguereは本来的には実在的区別と様態的区別のいずれかしかありません。いい換えれば,AとBが,実在的にも区別され得ないし様態的にも区別され得ないなら,AとBは単に別の記号を与えられているというだけで,実際は同一のものです。
 人間の身体は物体corpusなので延長の属性Extensionis attributumの個物res singularisです。人間の精神は観念なので思惟の属性Cogitationis attributumの個物です。
コメント
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