スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

KEIRINグランプリ2018&下の世話

2019-01-02 18:56:15 | 競輪
 12月30日に静岡競輪場で争われたKEIRINグランプリ2018。並びは平原‐武田の関東,脇本‐三谷‐村上義弘‐村上博幸の近畿で新田と浅井と清水は単騎。
 新田がスタートを取って前受け。2番手に平原,4番手に浅井,5番手に清水,6番手に脇本で周回。残り2周のホームの入口からまず清水が単独で上昇。新田を叩いて誘導を斬りました。ホームを出ると脇本も上昇開始。浅井が絡むような動きを見せたため一気にスピードアップし,そのまま清水を叩いて打鐘から先行。5番手が清水,6番手に平原,8番手に浅井,最後尾に新田という一列棒状に。バックに入って清水が発進するも,村上義弘,三谷にそれぞれ牽制を受けて失速。平原は内に潜り込みましたが,コーナーで村上義弘と接触してしまいふたりとも落車。直線は番手から踏み込んだ三谷が脇本を差し,後ろの追い上げも凌いで優勝。8番手からの捲りになった浅井が4分の3車身差の2着で最後尾から捲った新田が4分の1車輪差で3着。
 優勝した奈良の三谷竜生選手は6月の高松宮記念杯以来の優勝でビッグは4勝目。グランプリは初優勝。このレースは脚力面からは脇本が中心ですが,この並びになると自分のタイミングより早めの発進になる可能性もあり,その場合には三谷にチャンスが回ってくるだろうと考えていました。脇本は1周半くらいの先行なら保つのですが,浅井がラインに斬り込んでくるのではないかとみたため,早い段階から全力で駆けざるを得ず,そのために末を欠いてしまったものでしょう。2018年の三谷の活躍は脇本抜きには語れない部分もありますが,三谷もそれに応じて自力のときはよい競走を見せていると思います。このコンビは今年も競輪界の中心を担っていくのではないでしょうか。個人的には,村上義弘は3番手でもタイプとして仕事をするので,三谷が優勝の場合は村上義弘が続くより脚力のある浅井や新田,立ち回りが上手な平原が食い込んでくる可能性が高いとみていました。アクシデントがありましたが的外れの読みでもなく,2018年の競輪をよい形で締めることができてよかったです。

 母が父に対してよき妻ではなかったと思っていたことを軽減させることができた別の要因もあったと僕は認識しています。
 母はS字結腸癌でした。それが発見されたとき,癌が肥大化していて時を置かずに腸閉塞を起こす可能性が高くなっていました。なので母はその癌を除去する手術に踏み切ったのです。父は横行結腸癌で,同じようにそれが発見されたときに腸閉塞の危険性がありました。父の場合は母より時間面の猶予がなく,切除する手術をすることはできず,人工肛門を取り付けたのです。
 父はその取り付けの手術をした頃は,それ以前と同様にというわけにはいきませんでしたが,体力は残っていました。実際にこの手術の後,父は退院してきたのですが,そのときは二階の寝室で眠りました。要するに階段を上って二階まで行くという体力は余裕で残っていたのです。ですから人工肛門の管理は基本的に自分で行っていました。ですがときに,外したり取り付けたりするのがうまくいかず,母が手伝うことがあったのです。僕はこのような世話を父に対してしたことは,おそらく母の気持ちを緩和させる要因になり得たのではないかと思っているのです。
 文字通りに下世話な話ですが,下の世話,排泄に関わる世話をするということ,また逆にそうした世話をされるということは,それがだれに対してなされ,まただれによってなされるかということと関係なく,人間にとって特殊な意味があるのではないかと僕は考えています。しかしそれは,排泄物,人工肛門の場合でいえば大便ですが,それが汚物であるからという理由ではありません。
 人間というのは現実的に存在するようになったとき,つまり産まれたときという意味ですが,その時点では排泄を自己統御することも自己管理することもできません。これは一般に人間の現実的本性actualis essentiaがそのようになっているからであり,それがだれであろうと妥当することです。そこから徐々に訓練,いわゆるトイレトレーニングを経て,排泄を完全にということはありませんが統御することができるようになり,また,やはり同様に完全にということはありませんが,管理することもできるようになるのです。
コメント
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