スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&移動

2010-11-11 19:36:25 | 将棋
 シリーズの行方を大きく左右するであろう第23期竜王戦七番勝負第三局。
 渡辺明竜王の先手で羽生善治名人の横歩取り8五飛。後手が攻勢を取る展開に。その後手の攻めが続くかどうなのかがさしあたりの焦点となりました。
                        
 7七の銀を角で取って桂頭に歩を打ったところ。ここで先手は▲9五角と打ち,△9四飛に▲7三角成といきました。実戦の進行のように△同銀に▲6五桂と跳ねていく攻めを見せた手でもありますが,後手の飛車を9四に隠居させた意味も大きかったように思います。
 この後,後手の攻め自体は一旦は切れる形となり,先手優勢とか勝勢といわれたのですが,実戦としてはまだ難しいところが残っていたように思います。後手は粘りに転じて第2図。
                         
 ここで後手は△2四飛と回り,▲2五歩に△7四飛。先手が▲6三角成としたところで△6六金の妙手含みに△7九角と打ち込みました。飛車交換ができないのなら仕方がありませんが,途中の▲2五歩というのは相当に感触が悪い手の筈。以下,▲7六歩の受けに後手は馬を作って7筋から突破にいって第3図。
                         
 ここでは▲6八桂と受けるのが有力だったようですが実戦は▲2四歩。▲2五歩と打たされたのを何とかしようという気になったのではないかと思いますが,結果的には敗着となった模様。△5九馬▲同玉△7八飛成で一遍に危なくなりました。以下,先手も粘りましたが,今度は後手の攻めを振りほどくことができなくなり,後手の勝ちとなっています。
 羽生名人がひとつ返して1勝2敗。苦しい将棋であったことは確かな筈で,それを勝ったという点では,シリーズの流れを変えるという意味でも大きな1勝かもしれません。第四局は25日と26日です。

 14日は妹を送った後,高額医療費の手続き,正式には限度額適用認定証の申請で区役所に行きました。近くのイタリアンレストランで食事を済ませた後,見舞いに行ったのですが,母はHCUにはいませんでした。一般病棟に移動になっていたのです。この結果,見舞いが可能な時間が午後1時から8時までとなり,翌日からは少し楽になりました。
 磯子中央病院は5階まであって,HCUは2階。この日に母が移動になったのは同じ2階にある一般病棟。この2階の病棟は,とくに診療科の区分はなく,急性患者の専用病棟という括りになっていました。それでも,HCUを出ることができたというのは,また少し僕を安心させる出来事でした。もっとも,母の状況だけでいうなら,目眩や吐き気がひどく,食事も満足に摂取できませんでしたし,そもそもベッドから身体を起すのはもちろん左半身を下にして横になるということもできない状態ですから,前日とこの日の間に何か劇的な変化というのがあったというわけではありません。
 また,一般病棟に移動したことに伴い,この日からリハビリも開始されました。リハビリの内容はふたつあって,ひとつは視神経に関するもの。目の前で指を動かされてその動きを目で追うというものだったようですが,やはりうまくできなかったそうです。もうひとつは手足の筋力をつけるもの。これは小脳出血から直接的に起因するものではなく,実際に母は手足は自分の思い通りに,というかスピノザ哲学的にいうなら第三部定理二により,思い通りというのはおかしいのであって,身体機能としての不全は起こしていませんでした。ただ,ベッドから身体を起こすこともできないような状況でしたから,不全は起こしていなくても現実的には使っていませんでした。使っていなければ当然ながら筋力が衰えてきます。そこでその衰えをカバーするためのリハビリが行われました。療法士が力を入れて,それを押し返していくというような内容だったようです。もちろんこれは,ベッド上に横たわったまま行われるものでした。
 ただし,後に少し詳しく説明しますが,このリハビリというのは,本当の母がしなければならないことと比べるならばごく軽微なもの。本格的なリハビリに入る前段階のものです。
コメント
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