スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

天皇賞&人間精神の本性

2007-04-29 22:57:55 | 中央競馬
 好天に恵まれてのレースとなった天皇賞(春)
 条件戦を勝ち上がってきたばかりのユメノシルシが先導。最初の1000メートルが60秒3。この距離ですからスローペースにはなりましたが,僕が予測していたほどの極端に遅いペースにはなりませんでした。
 レースが動き出したのは2周目の3コーナー手前あたりからで,まず4・5番手につけていたデルタブルースが進出を開始。これを見て,トウショウナイト,メイショウサムソンとなども外から上がっていきました。デルタブルースは直線に入る手前で内によれ,ユメノシルシの進路をやや妨げる格好にはなりましたが直線では先頭に。しかしそこで一杯となってしまいトウショウナイトが先頭に。さらにその外からメイショウサムソンが抜け出しました。トウカイトリックが内から,アイポッパーが大外からそれぞれ伸びてきましたがこれは届きそうもなく,道中はメイショウサムソンの直後につけていた伏兵のエリモエクスパイアが間を割って急追。外からメイショウサムソンに馬体を併せて激しく迫りましたがわずかにメイショウサムソンが振り切って優勝。2着がエリモエクスパイアで,トウカイトリックは3着,アイポッパーは4着でした。
 優勝したメイショウサムソンの母系はフロリースカップ系ガーネットの分枝。馬と石橋守騎手は昨年の日本ダービー以来の大レース優勝。瀬戸口勉調教師の引退により3月から高橋成忠厩舎に移籍しています。昨年の菊花賞ではやや不本意な負け方をしていて,距離面にやや不安があると思われましたが,当時は体調面が万全ではなかったということなのでしょう。最後はかなり迫られましたが,並んで強いのがこの馬の真骨頂で,今日はその勝負強さも光ったと思います。
 2着のエリモエクスパイアは前々走のダイヤモンドステークスが53キロのハンデで57キロのトウカイトリックに小差の2着。前走の日経賞は56キロで10着。明らかに格下と思い軽視しましたが,これでみると3000メートル級の長距離レースにはかなりの適性があるようです。
 3着のトウカイトリックは中団のインでレースを進めましたが,勝負どころで各馬が外を進出したときに内でスムーズに馬群を捌けず,一旦下がってしまったのが痛かったと思います。レース前にゲートの中で騎手が落馬するというアクシデントがありましたが,それはそんなにレースには影響しなかったと思います。
 4着のアイポッパーは発走後に前を塞がれかなり後ろからのレース。予定ではもう少し前で流れに乗るつもりであったと思われ,道中の位置取りの悪さが致命傷になったという印象です。
 奨励会員の天野三段がパーフェクトな予想をしていました。

 明日は朝日オープン五番勝負の第三局。勝った方が最後の選手権に王手という将棋です。

 西武園記念は後日の回顧になりますが,明日からは平塚記念。豪華メンバーですが,やはり小嶋選手と山崎選手を中心とした争いになりそうです。

 ここで人間の精神の本性について僕がどのように考えているのかということをまとめておきます。
 まず人間が能動的である,すなわち各人が各人の理性に従う場合においては,第四部定理三五原因の一致ということから,すべての人間の精神の本性は一致すると思います。これは人間の精神というのを一般的に考える場合にも具体的に考える場合にも同一です。
 次に一般に人間の精神といわれる場合,それは各人の,たとえばAという人間の精神とBという人間の精神にある共通点があるからそれらは同様に人間の精神といわれるのですが,このような意味で人間の精神という場合には,個々の人間の精神の本性が一致するかどうかということは念頭にはおきません。あくまでも一般的な意味でそれらには共通性があるというほどの意味です。ただ,この場合に僕がいう人間の精神というのは,神の無限知性のうちにあると考えられる限りでの,別のいい方をすれば真の観念としての人間の精神というような意味になります。
 最後に人間が受動的である場合については,第三部定理五一により,各人の精神の本性を構成する観念の対象となる各人の身体の受動は各人によって異なりますので,それが異なる分だけ各人の精神の本性も異なる考えます。したがってこの場合には,Aという人間の精神の本性とBという人間の精神の本性は,Aという人間の身体の受動とBという人間の身体の受動が異なる分だけ異なっていると僕は考えています。
コメント
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