スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

川崎記念&第三部定理七

2007-04-09 20:27:32 | 競輪
 昨日の川崎記念決勝(動画)。右上のLIVE STUDIOから)の回顧です。
 小嶋選手がSを取ってそのまま前受け。3番手に海老根選手,6番手に山崎選手,8番手に矢口選手で周回。残り2周から矢口選手が上昇すると山崎選手がこのラインを追走。バックで矢口選手が抑えると小嶋選手はすんなり引いて5番手。打鐘を迎えて海老根選手が発進,このライン3車での先行になりました。後方になった小嶋選手がホームから巻き返し,バックから3コーナーのあたりで前に迫りましたがここで五十嵐選手が番手発進。小嶋選手は一杯になり後退,またこのラインを追走の形になった矢口選手も動けなかったので,直線は五十嵐選手と渡辺選手での争いと思ったのですが,バック8番手から外を捲り追いこんだ山崎選手が大外を強襲。わずかに五十嵐選手を捕えて優勝。五十嵐選手が2着で渡辺選手が3着でした。
 優勝した福島の山崎芳仁選手は1月の競輪祭以来の優勝。記念競輪は昨年10月の京王閣記念以来。展開的には最悪でしたが,大ギアをかけての捲り追込みが功を奏しました。2段駆けのさらに上を捲ったのですから強かったといえると思います。逆に作戦が決まった地元の五十嵐選手としてみれば無念の結果でしょう。

 第四部定理八を証明するためにもうひとつ確認しておかなければならないのは第三部定理七です。「おのおのの物が自己の有に固執しようと努める努力はその物の現実的本質にほかならない」。これも定理ですので証明されなければならないのですが,ここでは割愛します。
 この定理で僕が注意しなければならないと思うのは,努力ということばが用いられると,あたかもその行為にその行為をなす当人の意欲のようなものが関係するように感じられますが,これは必ずしもそうではなく,すべてのもの(各々のもの)にはそうした傾向があるというほどの意味と思います。したがってこの部分に関しては,僕はすべてのものは自らの有に固執する,すなわちどんなものも自分自身の存在を持続しようとする傾向を有すると解釈します。
 次にここで現実的本質といわれているのは,現実的に存在する個物の与えられた本性のことと理解して差し支えないと思います。したがってこれらを合わせれば,この第三部定理七の意味というのは,現実的に存在するどんな個物も,その本性の上では,自己の存在を保存しまた維持する傾向を有するということになります。逆にいうと,もしある個物の存在が破壊されあるいは除去されるということがあるならば,それはその個物の本性から生じるのではなく,外部の原因から生じるということになります。
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