スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

朝日オープン&感情の予測

2007-04-19 22:10:11 | 将棋
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 朝日オープン選手権五番勝負第二局。残念ながら今日はライブ中継で観戦することが少しもできませんでした。
 将棋の方は後手の羽生善治選手権者が横歩取り△8五飛に誘導。その△8五飛(27手目)に先手の阿久津主税五段はすぐに▲3三角成~▲7七桂と対抗しました。中盤が短い傾向にあるこの戦型にしてはここからやや穏やかな進行になったという印象です。
 47手目の▲2五歩にすぐ△2四歩と反発してここから決戦に。先手が飛車銀交換の駒損ではあるもののと金を作ったという局面で指された60手目の△4二金が大悪手。解説にもあるようにここは△1五角ならむしろ後手の方が有望であったかもしれません。詰まない自玉を詰むと錯覚したとのことで,羽生選手権者には珍しいミスだったと思います。
 この将棋は△4二金▲4五角としてから△1五角としたために一気に先手勝勢に。そのまましっかりと押し切って阿久津五段の勝ちとなりました。これで1勝1敗。相手のうっかりに助けられたとはいえますが,阿久津五段が星を五分に戻したことで今後が楽しみになりました。第三局は30日に指されます。
 この将棋は渡辺竜王新聞解説のために現地入り。すでにいくらか見解が示されていますが,ご自身のブログでも何らかの解説があるかもしれません。また,朝日は新聞に掲載された観戦記が後にアップされますので,そちらでも見解が紹介されるものと思います。

 明日はふるさとダービー観音寺が2日目で,ことびき賞がメーンで行われます。ここは金子の先行1車。同じ中部の加藤がつけて岩津が3番手。ほかは有坂-佐々木の東日本,兵藤-諸橋の上越,加倉-池尻の九州。当然ここは金子選手◎が中心。加藤選手○が相手で,有坂選手▲と加倉選手△。

 第三部定理五一はさらに次の結論も導きます。異なる人間が同一の事柄から異なった刺激を受け得るならば,自分がある事柄からある刺激を受けるからといって,他人もそれと同じように刺激されるとは結論できません。むしろ自分を喜ばせるであろうある事柄が,他人を悲しませる場合もあるということになります。実際,親切心によって相手を喜ばせようとしてなしたことが,かえって相手には迷惑であるということは,わりとよくあることではないでしょうか。
 道徳というのは一般に,自分が嫌なことを他人になしてはならないと教えます。しかしこの教えの根底には,自分が嫌だと感じることは他人も嫌だと感じるという前提があります。しかし少なくとも人間の本性というのを受動的に考える場合には,この前提は誤りです。そして前提が誤っているということは第二部定理四〇四つの意味が正しいということからして,この教え自体が誤りであるということになります。この教えが役に立つか役に立たないかというなら役立つことは僕も認めますが,真理か誤謬かと問われるなら明らかに誤謬だと思います。
 人間は受動的である限り,他者の感情の動きを事前に正しく予測することができません。つまり何が他者を悲しませるのかを正確に判断できないのです。したがって第四部定理八により,自分のなすことが他者にとって悪であるかどうかを知り得ないということになるのです。
コメント
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