スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

名人戦&原因の一致

2007-04-28 20:56:46 | 将棋
 24日と25日に指された名人戦七番勝負第二局を振り返ってみます。
 先手は森内俊之名人。郷田真隆九段は後手で趣向を凝らすということをあまりしない棋士で,先手の誘導で相矢倉,森下システムに進展しました。細かい応酬がかなり長く続き,52手目の△6四歩からようやく本格的な戦いに。ただこの後,角交換を求めたり避けたりするやりとりは僕にはよく分かりません。この辺りで森内名人は失敗したと思っていたようで,それで勝負に出たとのことですが83手目に▲5三角と打ちこんだ局面は,やや攻め駒不足の感もありますが,先手玉が堅陣であるのに対し,後手陣はばらばらなので,僕には先手の方が指しやすそうに思えます。
 ただ,89手目の▲6四角成から上部に厚みを築こうとした構想は疑問だったようで,ここは▲5六金から手駒を増やしにかかった方がよかったそうです。この後,98手目の△7二飛が好手で,郷田九段はここで手応えを感じたようです。ここから先手の駒を引かせて△7五桂としたところでは僕にも後手の方がよさそうに感じられます。
 120手目,△3七飛成で先手の攻めが一旦は止まったので攻守交代。ただ,128手目に△1三玉と逃げた局面では後手玉が安全になっているので大勢が決しました。投了の局面は▲5二角成とすると△8七桂成から詰まされてしまいますし,しかしそれ以外には指す手が見当たりませんのでやむを得ないのでしょう。
 これで郷田九段の2連勝。森内名人は先手での勝率が高い棋士なので,この先手番を落としてしまったのは痛いのではないでしょうか。次は後手になりますが,どうしても負けられないところです。

 明日は天皇賞(春)。上位拮抗ですが僕はトウカイトリック◎に期待します。アイポッパー○を相手の本線に,デルタブルース▲とメイショウサムソン△。軽視しますが日経賞組にもチャンスはあるでしょう。

 そして香港ではアドマイヤムーンが走ります。海外GⅠ連勝を期待します。

 西武園記念の決勝もあります。栃木が別れるやや意外な並び。手島-内田の関東,新田-赤井の南関東,あと,志智-佐藤と石丸-宗景の混成がふたつで園田が単騎という細切れ戦。ここは新田選手◎のラインか石丸選手○のラインを中心に,佐藤選手▲と手島選手△を加えて。

 僕の考えでは,第四部定理三五には,ここで証明した以上のことが含まれています。人間が能動的,あるいは理性に従う限りにおいては,すべての人間が事物を同様に認識するというのは,いわば結果の一致であるといえます。もちろんここで人間が能動的である場合の責任という概念のあり方を考えるという上では,このことだけを理解しておけば十分でしょう。
 しかし,第一部公理三に注意するなら,結果というのはその結果の原因となるものが存在し,かつその原因から必然的に生じることによってのみ存在し得るのです。このことから,あるひとつの結果に対してはあるひとつの原因,あるいは確定したある一組の原因だけがあるということが理解できます。したがって,Aという人間が理性に従うことによってXの観念を形成し,別のBという人間がやはり自身の理性に従うことによってXの真の観念を認識する場合には,Xの真の観念は同一なのですから,同一の原因から必然的に生じているということになると思います。いうなればこれは結果の一致に対して原因の一致といえるでしょう。
 よって,人間が能動的に,自らの理性に従う限りでは,万人の理性,あるいは万人の精神の本性は一致するということでなければなりません。そしてこのことが,第四部定理三五の意味の中には含まれていると僕は理解しています。
コメント
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