ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ヴィンテージ

2016年04月09日 02時06分53秒 | ワインの事
ヴィンテージ=収穫年は本当に面白いものです。

同じ生産者、同じ畑でも年によって違う。

まったく違う評価の生産者でも地域が同じならば、同じ個性を感じ取れたりする。

或いはすぐ近くのエリアでも年の個性が違う。

同じ様な気温や日照、降雨量でも「どこか違う」

「今年は○○年と似ている」というものの熟成すると違う表情になる。



それらは年の個性だけでは言い表せられません。

葡萄の樹齢も違えば、土壌の力も違う。

収穫までの気候が同じでも発酵、熟成中の気温や湿度も違うわけです。


何一つ同じ年はない、と言っても過言ではありません。


しかし、「別人ではない」のですね。

「ああ、あの人らしい造りだ」

「この地方らしさは変わらない」


で、それがあるからこそ

「この年はやや酸が強いね」

「○年はボリュームがあるなあ」などと「自分の中の基準」と比べることが出来るわけです。

我々はその「自分の中の基準」と「消費者のイメージ」をすり合わせながら「裏切らない提供法」を探るのですね。



ま、しかし「ヴィンテージがあるから面倒くさい」という人もおられます。

そむりえ亭のような店では「難しいヴィンテージ談義なし」で召し上がって頂くことを探らないといけません。

古いワインをほぼ扱わないずに料理と合わせるわけですから、それで問題ないかなと思っています。



しかしホテル時代に散々古酒を扱ってきましたし、勿論若いワインも扱っていますので

「どこそこの○○年ってどんな感じ?」
「△×年は長持ちしそう?」

とか聞いていただければお答えできることも多いかもしれません。

ヴィンテージっていうワインならではの特色。

皆さんなりに楽しんで経験してみてください。


              樋口誠

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