小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

静岡知事の「菅総理の教養レベルが露見した」発言で思い出した、物理学者だったわが父が、中学に進学できなかったかもしれなかったという話。

2020-10-12 05:58:29 | Weblog

学者の静岡県知事、菅総理を痛烈に批判
「教養レベルが露見した」 日本学術会議問題で

話題の静岡知事…元学者さんだったのね。
不調法ながら知りませんでしたが、よく父が「学者でもバカはバカだ」と言ってた言葉を思い出しました。

いえ、俗に「バカって言う方がバカ」だそうですので、静岡知事の教養レベルの話をあれこれ言うつもりはありませんが、苦学を揶揄するような発言というのは如何なものかな。

まあ、語るに落ちたというところでしょうか。

さあ、静岡知事の話はもういいや。

このブログでも何度か取り上げてますが、私の父も菅総理同様に苦学した人でした。
昭和2年2月3日生まれだったので、大正15年生まれと同学年、典型的な戦中時代に教育を受けた人です。

最近、母から聞いて驚いたのですが、父は家庭の事情で当時の旧制中学に進学できなかったかもしれなかったそうなのです。
それを成績が良かった父のことを惜しんで、小学校の先生が強く進学を勧め、しぶしぶ父の母(私の祖母)は上の学校に行かせたようです。

順調に進学を積み重ねた父でしたが、二十歳の時からは、小学校だか中学で教鞭を取りながら、大学の学費を捻出しました。余談ながら、その時の教え子が4歳下だったジーイー企画センターの伊藤会長で、私にデザインのいろはを叩き込んだ恩人です。

だが、なぜ弱冠二十歳だった父が教壇に立てたのか?
先生と生徒の歳が4つしか違わなかったのはなぜか?
父が本当に教員免許状を持っていたのか?
そもそも、当時教員免許状があったのか?

詳しく父に聞いたことがない上、その当時の教育システムがどうだったのか、よくわからないので、今、考えると謎だらけですが(笑)。

ただ、二十歳の父が「教壇に立たせてください」と知り合いの校長先生に直談判したところ、「良かろう」の一言で済んでしまったのは事実なようです。

まあ、おおらかな時代でしたね。

父はその後、東京文理大学(現在の筑波大学)を卒業し、高校や航空高専の教員をつとめ、埼玉大学に論文の応募があって、助教授に就任しました。博士号もその間に取ったそうですが、どんな経緯だったのかはわかりません。

教授に昇格したのは、私が中学2年の時でした。
父が苦学したことは間違いありませんが、運も良かったと思います。

まあ親父だったら中学に行けなかったとしても、別の道で成功したと思いますが、人生に“もしも”はないので、わかりません。そうなっていたら、私はこの世にいなかったろうしね。

ただ、親父が進学できなかったかもしれない分岐点が、実は中学進学の時にあったというのが驚きでした。
中には同じくらい学力があって、中学に進学できなかった人もいたでしょう。そこで道が分かれてしまうことも人生はあるのですね。
 
すべては結果論ですが、様々な事情で学歴や経歴は変わります。
そんな父のことを思い出した次第です。
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赤坂にイタリアンの名店あり!〜サーラ・デグスタツィオーネに出かけました♪

2020-10-11 12:33:05 | Weblog

昨日は雨の降りしきる中、たまには地元赤坂で晩御飯をゆっくり食べようということになりました。

私のSNSなどを見て、毎日よほど美味しいものばかり食べているように思っている方も多いようですが、普段はおうちご飯の素食が多いのです。(本当です!)

最初はきれいな居酒屋で日本酒と言っていたのですが、あらかじめなぜか候補に入れていたイタリアンの店構えをみてみようと、サーラ・デグスタツィオーネ(テイスティング・ルームという意味らしい)を見ると、なんか良さそう…。

口の中は日本酒モードでしたが、なんか惹かれてしまい、店の門を叩くことにしました。普段は予約しないと入れないみたいですが、コロナ禍と雨のため、この日はすんなり店内に入ることができました。

店内のテーブル席は2つ。あとはカウンターとテラスというこじんまりした店のつくりですが、ほんとにイタリアに行ったみたいな錯覚を覚える佇まいはなんともいい感じです。

料理はソムリエとシェフが修行したというピエモンテとサルディニアの料理が中心。先ずはピエモンテのワインで喉をしめらせます♪

最初の一皿、パーネ・カラザウというサルディニアのパンをミルフィーユ仕立てにしたアンティ・パスト(前菜)。

羊のリコッタチーズのワイルドな味わいに、お野菜の味が重なり、なんとも良いお味です。こちらは完全にサルディニア風ですが、実際に現地で食べるより美味しい!

というのも、サルディニア島の食べ物って、海に囲まれてるイメージがありますが、実際のソウルフードは山の食べ物です。
サルディニアは地中海の十字路みたいなところで、外敵が四六時中襲ってくるので、ごく最近まで、島の人は山奥にこもっていたとか。現地で食べた馬肉のステーキや、うなぎのグリルなど、ワイルドすぎて、正直日本人の口に合うとはいえません。

この料理もシェフが現地で食べて、そのアイデアに感心しながら、ワイルドさは日本人の口に合わないとアレンジしたもの。

見事な一皿に変わっていました。

▼こちらはグリーンオリーブをひき肉で包んでパン粉で揚げた逸品。

これも実に旨い!

▼続いてのアンティパストは、先ほどのカリッとしたサルディニアパンにトリッパ(牛の第三胃袋、ハチノスのこと)をのせたもの。

トマトで煮込んだローマ風と違い、チーズなどで味付けをした独特のものですが、ミントが添えられていてなんとも上品な味わいです。
ミントだけに、食べてミントわからんな・・・なんて、ウフッ♪

▼そしてカンピダネーゼと呼ばれるサルディニアのパスタ。

いわゆるニョッキですが、小粒なので実に食べやすい。
言い方は良くないのですが、形状がムシみたいなので、大きいとちょっと抵抗があるのですが、これはそれがありません。

シェフに聞いたら、大きいと手間がかからないそうで、やはり小粒の方が美味しいかな。パスタと同じくらいの粒にしたサルシッチャの絡み方も絶妙でした。

▼そしてメインは皮付き子豚のロースト、ミルト(香草)添え。

こちらは絶品!

最近まではスペインはカタロニアに属していたサルディニアですから、子豚の丸焼きはそちらの伝統でしょうか。皮付き肉はパリパリと柔らかさのハイブリッドで、肉を食べる醍醐味たっぷり!

ジャガイモとネギを使ったソースも相性抜群です。

ここで白ワインのグラスを注文。赤もいいですが、意外に白が合う。
白にシロ!・・・なんて、ウフッ♪

▼食後酒を注文し…

▼シメはドルチェ。ババとセバダスというお菓子です。
お隣のイタリアンはマルケ州の料理だそうですが、朋友さんの店だそうで、早く終わると一緒に飲みに行くんだとか。こちらも行ってみようかな。

ともかくも美味しいご飯、ご馳走さまでした!
また伺います♪

 

 

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展覧会の延期に加え「リメイク版アチャールくん」の出版も、2021年新春に延長となりました!

2020-10-10 08:51:02 | Weblog

▲こちら22年前に、最初のアチャールくんの取材で書いた日記帳。
左下にうすーくなってしまったアチャールくんがいますね。

▼こちらはその時のノート2冊目。 アチャールくん、かわいくないなあ(笑)。

一昨日は版元のClover出版編集さんと渋谷で打ち合わせ。
新しく描き起こす原稿の一部も好感触で一安心でしたが、予定より分量が増えることになりました。

今回のリメイク版は引き算で描き直していたつもりでしたが、その分、別の原稿が増えてしまいました。相変わらず引き算より足し算の方が得意なようです(笑)。

新原稿を含めてすべての新原稿がアップするのは、どう考えても11月に突入しますので2020年内の発刊はどう考えても難しい。

以前にもブログ記事で描きましたが、最初のアチャールくん「インドの教え」は、ストーリーを練るのと、企画を通すのに2年程の期間をかけました。

ところが、いざ出版という運びになった時、版元の発刊点数などの関係で、3ヶ月でペン入れを完了しなければいけないことになりました。
冬に原稿を描き始めて、最後の原稿を入稿した時、気がついたら藤の花が咲いてる時期になったことをよく覚えています。

昨年の段階では、夏頃に発刊予定だったのですが、そんな事情に加えてコロナ禍の影響もあり、なんと来年2021年新春の発行予定に延長となりましたが、それだけに充実した内容にはなりそうです。

どうぞみなさま、今しばらくお待ちくださいませ。
お楽しみに!

 

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「エール 」の戦時中場面はお約束ですが、いつも朝ドラはなぜ戦争が始まったかを言わないのはなぜ?

2020-10-09 15:09:50 | Weblog

楽しみに見ていた「エール」ですが、最近の戦時中場面が長くて、今日は途中で見るのやめてしまいました。
まだまだ続きそうなので、しばらく見ないかもしれないな。

モデルの古関裕而先生がいっぱい軍歌を書いてるから、描かないわけにもいかないでしょうけど、朝ドラお約束の戦時中場面は、やはり陰気くさく説教くさく、うんざりしますね。

いつも思うのですが、これまで何10回となく描かれた朝ドラの戦時中ですが、なぜ戦争が始まったかを描いたものは見たことがありません。

ABCD包囲網、 ハルノート…一度でも描かれたことがあったかな。

理由もわからず反省を促されてもなあって感じです。

ただでさえコロナ禍でふさいでる人が多いのだから、せっかく再開したドラマがこう陰気くさかったら、NHKにお金を払っているのがイヤになりますね。

まあ国防婦人会は世相を反映していて、ある意味面白かったんだけどね〜。

写真は外苑前の中華の名店、礼華の海鮮麺と烏龍茶です。

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GoToキャンペーン、上手く行ってるんじゃないの?

2020-10-07 12:49:42 | Weblog

地方が東京差別してるというニュース、
実は“日本分断の動き”と思うのは勘ぐり過ぎでしょうか?

先日アップした記事ですが、「分断というより、一部のマスコミらが『GoToキャンペーンに上手く行ってほしくないので、ネガティブなことを書くんじゃない?」という声がありました。

ふむふむ。

たしかに東京からどこか他の県に行って、不愉快な思いをしたという声はあまり聞きませんね。

世の中には、一所懸命やってる人は嫌いな人間が一定数いるようです。
でも普通の感覚を持っていたら、いま土俵際を必死に堪えてる飲食や観光業の人たちを応援したいと思うのは普通の感覚です。

がんばってる人は応援したいもの。

写真は先日、日本橋の散歩で立ち寄った老舗「神茂(かんも)」ですが、今まで食べた練り物で一番美味しいと行って過言ではありませんでした♪

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今年2020年11月に予定していた銀座の展覧会は、来年2021年に延期いたします!

2020-10-06 11:34:08 | Weblog

Facebookなどでは告知していましたが、今年2020年11月に予定していた銀座の展覧会は、来年2021年に延期いたします。

コロナ禍の影響はもちろんですが、年末出版予定の「アチャールくん完全リメイク版」の原稿がにかかりきりで、肝心の絵画作品の新作ができなかいことが大きな理由です。

ともあれ、来年2021年はグレードアップした作品をお見せできるよう精進いたしますので、みなさま何卒よろしくお願いいたします!

 

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地方が東京差別してるというニュース、実は“日本分断の動き”と思うのは勘ぐり過ぎでしょうか?

2020-10-05 10:12:48 | Weblog

コロナ禍の2020年後半…トランプ大統領が感染したり、高田賢三さんが亡くなったりと、世界的にはまだまだ自由に行き来というわけにはいかないようです。
(上の写真はそんなわけで、昨年のイタリア旅行以来のナポリピッツァ、日本橋のジーノ・ソルビッロのマルゲリータです♪)

ただ、個人的には“コロナは大したことない”という意見です。毎日、「100人、200人感染」という横ばいの数字を聞きますが、今のところ増える要素も減る要素も見当たらず。
もちろん、感染に無防備な軽率な行動は控えるべきでしょうが、これ以上、経済活動阻害する行動や発言などは如何なものかと思います。

そんな中、東京も解禁になって好調な GoToキャンペーンですが、どうも地方が東京を差別しているニュース…最近、本当かな?と思うようになりました。

刻一刻と変化するコロナ禍の下、たしかに1ヶ月2ヶ月前は、そんな話もリアルに聞いてはおりました。
しかしながら東京の GoToキャンペーンが解禁になった今、どこかの県で東京人が差別されたという話は、ネットニュースで記事になっているもの以外は、あまり聞いたことがありません。いつまでも東京差別してたら、客が来なくなるという危機感もあるはずです。

え? 記事になっているんだから、実際にそうなんだろうって?

いえいえ、一部の記事はよくあるキリトリじゃないかということです。

だって、ツイッターやインスタ、フェイスブックなどのSNSで、差別にあった東京人の話は少ないですもの。それとも私が知らないだけかな〜?

どこの観光地でも人口の多い東京から来て、お金を落としてほしいはずだと思うのは、東京人の思い上がりでしょうか。

まあ、とかく人は自分の周りだけで物事を 判断しますけど、先日出向いた島根でイヤな思いは一度もしませんでした。島根は他県排除の意見が強かったと聞いたので、良い意味での拍子抜けでしたね。

旅行にでかけた友人たちも、ほぼ同様です。
(あくまで私の周りの話ですので、反証があるという方は情報をお寄せいただければ幸いです)。

陳腐な陰謀論になってしまいますが、地方が東京差別してるという話を煽って、日本を分断したい人がいるのではないかと勘ぐってしまうほどですね。

イタリアほどでないにせよ、わが国もつい150年前までは内戦をしていた歴史がありますから、同じ国として成り立った歴史はさほどでありません。だから、ちょっとしたことで、他県排除みたいな動きが出てきますが、日本人は忘れっぽいので、すぐに元どおりになれるはず。

今こそ国民一丸となって、コロナ禍から脱却しないといけない時ですが…国民一丸となってが嫌いで、それを阻止したい動きもあるのかな。誰とは言わないけど、一部の赤い人たちややメディアなど(苦笑)。

この記事が私の単なる勘違いだったら、それはそれで良いと思います。

ともかく元の景気に1日でも早く戻る日が来ますように願うばかりです。

 

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「エール 」国防婦人会の女性たちは、戦後何処に行ったのか?〜コロナ禍の同調圧力を考える。

2020-10-02 09:28:41 | Weblog

名月や池をめぐりて夜もすがら

毎回、朝ドラは物語に先の大戦がかぶることが多く、いつもはそこに差し掛かると、反省を強要された気持ちになって見ないのですが、今回の「エール」は見ています。

いつもの朝ドラほど、戦時中の場面が陰気臭くないということもあるのですが、これからの物語が、モデルになった古関裕而先生と同様、インパール作戦に特別報道官として同行するからです。

私個人としては、「日本が悪かったから戦争がはじまった」とは思いませんが、死なないで済んだ若い命を散らしたことに関しては、「非」というほかはありません。

インパール作戦はそのうちのひとつですが、そのことに関しては別の機会に述べることにいたしましょう。

さて、ドラマの中で登場する国防婦人会…あるあるですね。

コロナ禍の現在、マスク警察とか自粛警察などという新語が次々に登場していますが、戦時中もそうだったんだろうなと想像にかたくありません。

戦時中、すでに大学生だった父ですが、その時のことを思い出し「戦争になると、ついこないだまで普通の肉屋だったおじさんやおばさんが、急に威張りだす。それが一番イヤだった」と言っておりました。

「肉屋」という具体的な言葉を、少年時代に私は何度も聞いていましたから、実際に浅草(父の地元)の肉屋さんに、“お国のため警察”のおじさんやおばさんがいたのでしょう。

父は昭和2年生まれですから、ギリギリ徴兵されなかった年代です。
父のお友達からは「軍隊に行ったら、いちばん目をつけられる」タイプだったと聞いてますから、浅草の肉屋さんにも目をつけられていたんでしょう。
父が亡くなるまで、浅草の話は一切聞いたことがないので、何かイヤな思いをして好きじゃなかったんだろうな。

学生時代の父は勉強ができて生意気だったそうですから、何か嫌がらせなどあったかもしれません。

あの国防婦人会を見て、そんなことを思い出した次第です。

では、戦争が終わってあの人たちは何処へ行ったかといえば、おそらくは「どんなことがあっても戦争はいけません」「憲法9条死守」をお題目にする人たちに宗旨替えをしたのでしょう。

もうひとつ、よく父は「戦争をさんざん煽った新聞社が、終わった途端反対のことを言い出した。教科書は黒塗りにしたりと、オレたちの世代はそんな不信感があるのだよ、マスオくん」と言っておりました。

今のコロナ禍は、いみじくもそんな様子を炙り出した形になったようです。

戦時中、軍部や政府の問題もあったでしょうけれど、同調圧力で加担した国民の非もありますね。

ただ、今は当時と違って、反対意見を述べて連れて行かれることはありません。
先の安倍政権、今の菅政権について「軍靴の足音が聞こえる。言論封殺のはじまりだ」なんて声もありますが、それはお隣の国に言ってほしいものです。

コロナ禍の同調圧力に対して「非」をとなえることは簡単にできるので、そうやって経済をまわしていきたいものであります。あ、コロナがこの先、まだ猛威を奮うと思っている方には強要できませんけどね(笑)。

それにしても「エール」のインパール作戦、見たいような見たくないような。

▼こちら松江の御当主だった松平不昧公が茶席で実際にお出しした「若草」です。

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「テネット 」見て来ました〜主役は何とデンゼル・ワシントンの息子。助演の身長191cmの女優さんにびっくり!(ネタバレなし)

2020-10-01 09:16:46 | Weblog

クリストファー・ノーランの新作「テネット 」を見て来ました。

難解と言われるノーラン作品ですが、この人の映画は娯楽として良く出来ているので、難しい理屈は、あまり考えないで見る方が楽しいかもしれません。

すごく面白く、150分もある上映時間がすぐに過ぎてしまいました。

作品のベースに「時間」をテーマにした、相対性理論がらみの話があるのですが、それ以外にも個性的な登場人物と、そのファッションに魅力がありました。

まず、主人公が黒人なのが意外でした。

“名もなき男”という役名ですが、身体能力が高くアクションのキレが抜群。初めて見る顔だけど、いったい誰だろうとエンドロールを見ると「John David Washington」。
ワシントンとかジョンソンなど、 大統領の名を冠した姓は黒人に多いのですが、家に帰って調べてみたら、なんとデンゼル・ワシントンの息子さんじゃありませんか。しかも元プロフットボールの選手なのね。

どうりで動きが良いわけだ。

ケネス・ブラナー演じる、ロシアマフィアのボスに「億万長者を名乗るんなら、ブルックス・ブラザーズじゃダメだ」と言われる場面がありますが、そんな場面でも育ちの良さがにじみ出ていて、いったい誰かな? とは思ったのですが…まさかデンゼルの息子とはね(笑)。
(映画のスーツはすべて特注品で、実際にはブルックス・ブラザーズのものではないそうです)。

悪役のセネター役が、あのケネス・ブラナーだったのも意外でした。
映画前の「ナイル殺人事件」の予告編で、でポワロを演じている姿と違うので、見終わった後でケネス・ブラナーと気づいたのですが、憎々しさが安定の上手さですね。

「ナイル殺人事件」では監督もしているそうで、前作のオリエント急行を見逃しているので、こちらも見てみたいです。

驚いたのがセネターの妻、キャット役の女優さんですが、男性を含めた登場人物の誰より背が高い。

映画は男優女優含めて、実際の身長を変えてみせるのが普通だそうです。
昔の映画会では、背の低い男優を台に乗せることを、 あの早川雪洲にちなんで「セッシュウする」なんて言ったそうですが、逆にCGじゃないかと思うほど女優の身長が高いのです。

調べてみたら、エリザベス・デビッキというフランスの人で、何と191cmあるとのこと。ハリウッドではニコール・キッドマンやシガニー・ウィーバーのように、180cm、6フィート以上の女優は珍しくありませんが、さすがに190cm以上の美女は見たことがない。

最近のハリウッドでは、オードリー・ヘップバーンやグレース・ケリー、エリザベス・テイラーといった、誰が見ても王道の美人という人が少なくなりました。
どちらかというと、今のハリウッドは個性的な美人全盛。でも、リザベス・デビッキは王道の美人で、しかも身長191cm!

いやはや時代は変わったものです。

え? 役者の話はわかったけど、映画の中身はどうだったって?
いやいやネタバレになるので、ご興味ある方はぜひ映画館に足をお運びくださいませ♪
音響の迫力も素晴らしいです。

 

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