▲グリーンブックと関係ないゴジラのフィギュアですが、ここは上映されている日比谷ミッドタウン内にあるTOHOシネマズで、劇場数も多く実に快適です♪
話題のオスカー作品賞受賞作品「グリーンブック」を見て来ました。
いや、実に素晴らしい!
一言で言えば、見ると幸せになる映画と思ったのですが、そういえばこの映画……本国アメリカでは賛否両論だというのを思い出しました。
この映画をどう批判するのだろう?
気になったので、ネットで「グリーンブック 批判」で検索したところ、白人が黒人を救う形になっているのがいけないのだそうです。
映画のモデルになった黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーと、ドライバーのトニー・バレロンガは実際に終生仲が良かったそうですから、そんなつまらんこと言わないで良いのになあ・・・。
まあ、日本に住んでいたら、そういうアメリカのそんな事情はわからないでしょうから、なんとも言えないのではありますが。
どうやら批判している米国人は「こんな呑気な映画作りやがって」ってことらしいですね。オスカー授賞式で「グリーンブック」の作品賞受賞を聞いて、スパイク・リー監督は退席したのは有名な話ですが。
でも、この映画……その呑気なところが私たち日本人には丁度良い気がいたします。
映画の中で描かれた黒人差別は、批判している人たちから言わせれば「そんなもんじゃない」のでしょうが、 私たちには十分過ぎるくらいです。
コンサートのプレーヤーとして人を呼んどいて、その扱いはないだろう……みたいな。
そもそも、この映画「グリーンブック」は、スパイク・リー監督が描く「マルコムX」のようなメッセージ性のある作品ではありません。
まして黒人差別をテーマにした作品でもなく、立場も人種も違う人同士が、だんだん互いに理解しあい友情を深めるという内容なので、そもそもの立ち居位置が違うのですね。
それでもグリーンブックは丁度、私の年代の人間が生まれた頃の話なので、だいぶ今とは事情が違うようですね。
当時の黒人が一番活躍できた世界が、スポーツと音楽だったことは有名ですが、それでもロックミュージックのスーパースターが出たのはマイケル・ジャクソン以降の話です。クイーンのフレディ・マーキュリーが、実はインド人だったことをあまり公にしなかったのも、そういうことなのでしょう。
私が子供の頃とまったく違うのが、最近日本に来る観光客に、白人と黒人など多人種がミックスでいる団体が多くなったことです。
とはいえ日本に来るような人たちは特別で、実際にアメリカ南部の方では、そうでない地域の方が多いのでしょう。
トニーの奥さんリンダ役をしている女優さん。どこかで見たなと思ったら、「ER」でシングルマザーの看護師をしていた人でした。
粗野な用心棒、トニーが愛妻家なのも良かったです。
映画の内容のことを書くとネタバレになるので控えますが、私が好きな場面は、大衆酒場でドクがショパンを弾く場面。それに雪の中で警察に2度目の尋問を受ける場面です。