小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

水木しげるの「目に見えぬもの」

2010-11-05 08:47:08 | Weblog
>何かがホントにやってくるのか、それとも単なる思い込みなのか・・。

昨日の記事に関しては、上記に関して色々コメントをいただきました。
ありがとうございます。

ただ、これは正しいも正しくないもありませんね~。
その本人がどう思うか次第で、神さまも幽霊も「いる」とは証明はできませんし、
反対に「いない」とも証明はできません。

「ゲゲゲ」の水木しげる先生はその「何か」を、
彼らしく「妖怪」という言葉で、こんな風におっしゃってます。
(記憶をたぐって書いたので、不正確です)。

妖怪というのは、「いる」と思い、妖怪アンテナを張らないと感じることはできない。
「いない」と考えると妖怪は出てきてくれないものだ。

(中略)

この世の中には色々な意味で、目に見えないものが無数にある。
そんな意味で絵画はこれから「目に見えないもの」を描く世界に突入すべきだ。
見えるものをそのまま描くのも絵画だが、
画家は目に見えぬ世界を多くの人に見せていく必要がある。


「本当に大切なものは目に見えないもの」とは、”星の王子さま”の一説ですが、
世の中には、目に見えないけど確実に存在するものがあります。
物理的には磁力や重力、あるいはX線や放射線などの見えない電磁波であり、
精神的なものでは、人の心・・・愛や憎しみ、嫉妬など、
人間の感情も直接は見ることはできません。

最近思うのですが、芸術というのは
そんな宇宙のいとなみの一部を切りとる作業じゃないかと思います。
今、制作している「山形六双図」にしても、風景画ではありますが、
ある景色をそのまま写したものではありません。

ここでは、庄内や米沢などのさまざまな景色を合わせ、
土地に流れる水や土、空気などの実在感を出したい思っていますから、
これもある意味で「目に見えないもの」を表現する行為でしょうね。

最近、そんなことを自問自答しています。


写真は箱根ガラスの森美術館。
箱根のミュージアムはどこもクオリティが高いです。

レストランはコンサートが1時間おきに行われ、なかなかの雰囲気ですが、
出されるパスタやパンなどは美味しいんだけど、ものすごく少ない。
母方の祖母が生きていたら「鼻のアナにへえっちまいそうだ」と言いそうなくらい・・・
コンキリエは30gくらいしかなく、パスタなんて原価は安くできそうなものなんだから、
もう少し何とかできんものかな。
全然足らんので、宿に戻りカレーを食べました。
浅間山に上って、変な体験をしたのはその直後でした。
コメント (5)
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