おかげさまで母は元気になりました。
箱根ではなぜかカラオケにハマってしまったようで、
それはそれは大変なお気に召しようでございました。
(でも、私を含めてうちの家系って、あんまり音楽のセンスがないんだよね)。
こんな時に出るのが親爺の話ですが、
親子兄弟とはいえ本音のブブンって、あとになってわかることが多いものです。
今から20数年前のこと。
親爺は何かのお祝いに母を、夫婦水入らずで金沢まで連れて行ったことがあります。
普段は出不精な父ですが、この時はスイッチが入っていたようで、
兼六園や武家屋敷などの観光コースをハイヤーでまわり、
晩はあの懐石で名高い高級料亭つば甚で、
最上のコースをたのんだそうです。
帰ってきて親爺は喜色満面の笑みを浮かべながら、
「つば甚という金沢随一の料亭を知っているか?
そこでなあ、最上の懐石を堪能してきたぞ。
鴨の治部煮というのを知っているか。あれは実に旨い!
おかあちゃんは実に喜色満面、大満足で食べていたぞ。
おまえもいずれ、かみさんをもらったら、
そのくらいのことは出来るようにならんとな」
なんてことを申していたのを、なぜかよーく覚えておりました。
で、その話を母にしたら・・・
「そりゃあ、アンタ。あの料亭の名前、何だっけそうそう。
つば甚・・・だっけ?
そりゃあ美味しいに決まってはいるけど、あんなにお父さん気合い入れてさ・・・。
普段、家じゃ何にもしないのに、
あそこまでやってくれて、”美味しくない”なんて言えないじゃない」
とのこと。
うむむむ。
なんだ。けっきょく一番満足していたのは親爺だったんじゃないか。
母は気合いの入りすぎた親爺のエスコートに、
なにもそこまでしてくれなくても、なんて引いてしまっていたようですわ。
何でもポンポン思ったことを言う母が戸惑うくらいですから、
親爺にとって一世一代のサービスだったのかもしれません。
まあ、それでもつば甚で懐石なんてたいしたもの。
今の私にはできないよなあ・・・。
いずれ、そんなことができたらいいな、なんて思った次第でおます。
写真は、みなと荘の晩のコース(右下は朝食)。
価格的につば甚の10分の1以下でしょうが、ここの花板さんは相当な腕前。
なんせ出汁の取り方が素晴らしい!
区の施設とはいえ、きっと限られた予算。
その中で何とも楽しい献立を生み出しています。
箱根ではなぜかカラオケにハマってしまったようで、
それはそれは大変なお気に召しようでございました。
(でも、私を含めてうちの家系って、あんまり音楽のセンスがないんだよね)。
こんな時に出るのが親爺の話ですが、
親子兄弟とはいえ本音のブブンって、あとになってわかることが多いものです。
今から20数年前のこと。
親爺は何かのお祝いに母を、夫婦水入らずで金沢まで連れて行ったことがあります。
普段は出不精な父ですが、この時はスイッチが入っていたようで、
兼六園や武家屋敷などの観光コースをハイヤーでまわり、
晩はあの懐石で名高い高級料亭つば甚で、
最上のコースをたのんだそうです。
帰ってきて親爺は喜色満面の笑みを浮かべながら、
「つば甚という金沢随一の料亭を知っているか?
そこでなあ、最上の懐石を堪能してきたぞ。
鴨の治部煮というのを知っているか。あれは実に旨い!
おかあちゃんは実に喜色満面、大満足で食べていたぞ。
おまえもいずれ、かみさんをもらったら、
そのくらいのことは出来るようにならんとな」
なんてことを申していたのを、なぜかよーく覚えておりました。
で、その話を母にしたら・・・
「そりゃあ、アンタ。あの料亭の名前、何だっけそうそう。
つば甚・・・だっけ?
そりゃあ美味しいに決まってはいるけど、あんなにお父さん気合い入れてさ・・・。
普段、家じゃ何にもしないのに、
あそこまでやってくれて、”美味しくない”なんて言えないじゃない」
とのこと。
うむむむ。
なんだ。けっきょく一番満足していたのは親爺だったんじゃないか。
母は気合いの入りすぎた親爺のエスコートに、
なにもそこまでしてくれなくても、なんて引いてしまっていたようですわ。
何でもポンポン思ったことを言う母が戸惑うくらいですから、
親爺にとって一世一代のサービスだったのかもしれません。
まあ、それでもつば甚で懐石なんてたいしたもの。
今の私にはできないよなあ・・・。
いずれ、そんなことができたらいいな、なんて思った次第でおます。
写真は、みなと荘の晩のコース(右下は朝食)。
価格的につば甚の10分の1以下でしょうが、ここの花板さんは相当な腕前。
なんせ出汁の取り方が素晴らしい!
区の施設とはいえ、きっと限られた予算。
その中で何とも楽しい献立を生み出しています。