いまだ表は仮の世界。三寒四温も抜けて風薫る季節に向かう。一見何事もなかったように世の中の表面であるが、きわめて変化は起きている。
見て知る人と、見ても知らない人と、見て見ぬふりの人とに分かれて、これから二つの時間線のレールが敷かれる。見て知る人のレールと、見ても知らない人と、見て見ぬふりの人とのレールである。その割合は20対80である。
どんな世界にも優れるものというのは少なくあり、どうでもよいものは多くある。
知る人というのは気がある。ふりする人と知らない人は気がない。そのため、気がないのは消滅の一途を辿る運命。気というのはエネルギーである。その気を巧みに操れると自由を得る。これは不思議なことである。不思議とは読んで字の如し、思議する必要のないことという事である。そのため瞬時の判断で的を得る。
斯くも不思議というのは道理である。だから、道理に学べば、一を知ることによって十を知るとなる。徳となるのである。すべての道の理は、一つに通じているためである。だから、道徳というのは一番大事である。