38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

肉の学習会、試食会。

2011年03月19日 | 農と暮らしの日記
牛肉のたたき。
もちろん、藤田家族の食卓から、ではない。今日、ゆうき生協の行事で「肉を食べる」ということの学習会があり、試食を兼ねた昼食会で出されたもの、というか、僕もその場で2~3切れ頂いたもの。もうちょっと食べたかったけど、試食なので。この他に、ステーキのこれもひと切れがあり、「昼食」ということでいえばメインは牛肉たっぷりのハヤシライスだったので、こちらは“ご飯大盛”でおかわりまでした。ごちそうさまでした。

学習会の講師は今治の長尾見二さん。
ゆうき生協の中心的な生産者の一人であり、愛媛の有機農業の先駆者の一人でもある。今治市は学校給食に地産の有機米、有機野菜を高い割合で使っており、それは地域の農協が窓口になっているのだけれど、長尾さんはかつてその職員だった方で、現在は専業で米や野菜を生産し、鶏を飼って卵の出荷もしている。息子さんは僕より少し若く、バリバリの青年農業者である。



土曜、ほぼ終日の晴天、気温も高め。
朝:6時半過ぎからトラクタで耕耘作業。戻って8時にささっと朝ごはん。
午前:市街に出て保育園納品、スーパー出荷、種屋さんで人参と葱の種を買ってそのまま上記の学習会の会場(西条市食の創造館)へ。9時半頃に到着、準備、10時開会、長尾さんの話と質疑応答で正午前になり、みんなで試食を兼ねた昼ごはん。
午後:13時過ぎに解散、片付けをしたあと地区会の運営委員会の話し合い。15時頃解散、16時前に帰宅。明日は雨の予報が出ているのでその前にと大急ぎの畑しごと。じゃが芋を400個ほど植えたあと、人参と葱の種を播く。18時頃から人参の収穫。

子どもたちはバレーボールの練習のあと、夜は渚たち6年生の卒団式。
薫も真も一緒に出かけていき、僕はひとりで晩ごはん、これから。何を食べようかとか考えていたけど、畑から戻って片付けて目先の机しごとやっつけてブログ書いて、もう8時になってしまう。



地震の影響、というか原発の影響がいよいよ農産物にも出始めた。
茨城産、福島産の野菜や牛乳に規制値を超える放射性物質が検出されたということで、今後出荷が止まっていきそう。言葉がない。上記の「ゆうき生協」は「6つの追放」という理念を掲げている。生産者も消費者も(もちろん僕も)これに賛同して組合員となっているのだが、その6つとは、「農薬」「化学肥料」「食品添加物」「合成洗剤」「核(放射能汚染)」「遺伝子組み換え」。このうち、農薬、化学肥料は僕も使っていないし、食品添加物や遺伝子組み換え作物を使ったものは基本的に食べない(ゆうき生協で買い物をすればそうなる)、合成洗剤も同じ。

ただ、最後の「核(放射能汚染)」についてはなかなか難しい。
ゆうき生協は「核兵器」はもちろんだが「原子力発電」にも反対の立場をとっていて、僕も基本的には賛同している。しかし、自分自身は原子力で発電された電力会社の電気を使って生活もし、仕事にももちろんその電気を使っている。ゆうき生協が四国電力に地元の伊方原発に関して社前抗議などをするときに僕は参加するわけではないし、プルサーマル反対の署名くらいはしたはずだけど、日常的に原発を「拒否」する暮らし(たとえば自前で太陽光発電をするとか)をしているわけではない。

就農する前、会社員時代の僕は「変な節電社員」だった。
10年以上も前からパソコンやプリンタは退社するときに電源プラグを抜いていたし、オフィスが6階とか10階くらいの時はエレベーターも使わなかった。けれどそれはあくまでも「節電」の域を出なかったわけだ。日本では「節電」くらいでは原発は不要にならない。暮らしのすべてが「電気」にとりつかれてしまっている。電力会社やその社員のことを悪く言うのをよく聞くけれど、僕はそういう気に全くならない。ありがたいとさえ思う。農薬を使う農家、化学肥料を使って野菜や米を生産する農家を僕は悪く言う気には全くならない。ありがたいと思う。
コメント (2)
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