昨年の中央線シリーズの続きです
大月を出ると次は初狩
中央本線の駅のなかでは比較的大きい
といってもこの駅も降りて食事をするところを探すのにひと苦労する
そこがローカル線のいい風情でもあるのだが
初狩は山本周五郎の故郷
駅を出て北へ少し歩いたところに生誕の碑がつくられている
人情味あふれる歴史・時代小説の巨匠「山本周五郎」は1903年(明治36年)
大月市初狩町の長屋で生まれた
周五郎の名付け親は長屋の持ち主奥脇愛五郎
明治36年生まれであることから三十六(さとむ)と命名された
家族が増え家が手狭になったことから初狩を出て
大月駅前の運送店に間借りし両親と生活を始め
翌年の8月、降り続いた豪雨で初狩村の生家は山津波に巻き込まれたが
大月に移っていたため難を逃れた
その後東京日本橋の「山本周五郎商店」に徒弟として住み込み
その主人に深く心酔したため、その後小説家となった三十六は
ペンネームを山本周五郎としたといわれています
中央東線は急勾配のところが多く、以前はスイッチバックの駅が八つもあり
鉄道好きを喜ばせた
下り列車の順で言うと、初狩、笹子、勝沼、韮崎、新府、穴山、長坂、東塩尻
の八つ、その後電車運転が進み1968年までにすべて廃止された