今日は昨年から行きたくてタイミングを見ていた根尾の淡墨桜と
樽見鉄道に乗る日帰り旅行に行くことにした。
桜の開花状況と天気予報を見ていて今日しかないと思い出発した。

バスの始発が5時50分なので家を早朝5時に出て駅まで歩き
9時07分大垣駅発の樽見鉄道に間に合った。

レールバスは1両で1時間に1本、すでに沢山の花見客で一杯だ。
昨年沿線にオープンした大型ショッピングセンター「モレラ岐阜」
の全面広告車。

大垣駅を出てしばらくはJR東海道線と並行して走る。
座席に座る気はないので一番最後に乗車したがそこがレールバス
の先頭、進行方向の景色が写真に撮れる最高の場所を確保できた。
隣に大きな平らなバッグを持って立っている人がいたのでカンバス
かなと思い絵を描きに行くのかと訪ねたら折りたたみの自転車だ、
と云うそこへ男性4人が集まってきてお互いの話が始まった。
自転車の男性は途中の谷汲口駅で降りてそこから自転車で行く予定、
一人は青春18切符で福島、新潟、長野と桜を観て周り今日が6日目、
最後の1日で淡墨桜を観て東京へ帰るという。
この人とは淡墨桜まで一緒に歩き写真の撮り合いをした。
も一人は山口、広島、岡山と桜前線と共に旅行し東京まで帰る予定。

樽見鉄道は1984年全国初の第3セクターとして国鉄から転換した。
全線単線、無人駅、その昔は福井県の大野までつながる予定
だったそうだ。

昨年までは沿線のセメント工場の貨物輸送にディーゼル機関車
が使われていたため花見の混雑時には機関車が旧国鉄から
引き継いだ客車を連結して輸送していたが今年はそれがなくなり
混雑がひどくなった。

ハイモ295-516平成17年新潟トランシス製車両。

石原洵子が歌う「淡墨桜」の広告車両。

線路はどこまでも真っ直ぐ、沿線は桜続きだ。

鉄橋を超え、トンネルに入り、また鉄橋。

日当(ひなた)駅、このトンネルの上はレールバスの写真を撮る
絶好のポイントだそうだ。

トンネルの上からの写真。(Webから借用)

トンネルを出るとそこに雪山が見えた。
残雪をいただいた白山だ。

残雪をいただいた白山。

大垣を出て1時間あまり、終点の樽見駅に着いた。

駅から歩いて15分、これが日本3大桜の一つ根尾の「淡墨桜」だ。
他に「三春の瀧桜」(福島)、「山高神代桜」(山梨)がある。

「淡墨桜」は樹齢1500年(飛鳥時代)の彼岸櫻。

昭和20年代に樹勢が衰え、伊勢湾台風の被害を受けたが、
地元の人たちや桜守によってなんとか元気になったが
杖やコルセットをはめられた姿は痛々しい。

うすずみ櫻から約5キロ先に「淡墨温泉」がある。
そこで温泉に入り食事をすることにした。
桜色の湯船、桜の木の下の露天風呂、ジャグジーなどがある。

温泉上がりの昼食は生ビールに岩魚の塩焼き、ごぼうのから揚げ、
家から持参したおむすびだ。

帰途谷汲口駅で途中下車、西国三十三ヶ所霊場巡り最後の
谷汲山華厳寺に寄ることにした。
駅から近鉄バスで10分、料金は100円。

すごい桜のトンネルが度肝を抜いた。

入り口から山門まで300メートルあまりズーッと桜のトンネルだ。

再び谷汲口駅に戻りレールバスと桜の写真を撮る。
ここでバスの対向がある。

線路の上を走る立派なディーゼルカーなのに何故バスというのか。
樽見鉄道は全線無人駅のため後ろの扉から整理券を取って乗車し
下車する時は前扉横の料金箱に整理券と運賃をを入れるバス形式
だからレールバスというのだそうだ。

反対側から大垣行きのバスが来た。

桜の時だけこの駅には駅員がいる。
バスが来るまでいろいろ駅員と話していたが昨日は月曜日なのに
乗客が超満員になり積み残すわけに行かないので無理やりギュー
ギュー詰めにしたら定員オーバーであとで叱られたと言っていた。
「でも1時間に1本なので仕方がない、赤字鉄道には嬉しい悲鳴です」
と言っていた。
「これからの青葉の季節もいいですよ、その時は座席に寝転がって
行けますよ」と宣伝していた。

本巣駅で1両増結された。
今日はギューギュー詰めではなかったので増結されたら殆どの人が座れた。
根尾の淡墨桜には毎年1万人以上の観光客が訪れるという。
樽見鉄道を利用する客は一部で、観光バスで訪れる観光客が圧倒的に多い。
その観光バスが渋滞に巻き込まれたりすると途中でレールバスに振り替えたり、
観光バスだけでなく一部鉄道を利用するツアーを企画したりするので華厳寺を
観光したあと谷汲口駅からレールバスに乗り換えたりするので混雑するらしい。

16時39分樽見鉄道大垣駅に戻ってきた。
17時の新快速に乗り20時30分帰宅した。