さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

まさかの1.6キロオーバー 堤駿斗、モレノ戦前日計量に失格

2024-04-17 00:02:37 | 関東ボクシング




今日、アンセルモ・モレノと闘う堤駿斗が、昨日の前日計量において、1.6キロというから3ポンド半くらいですか、一回目の計量でオーバー。
二時間後の再計量では50グラムくらいしか落ちず。
両陣営協議の結果、当日計量で61.12キロ以内なら試合挙行、とのことです。


昔の考えなら、ジム側、トレーナーなどは何をしていたんだ、と思うところですが、今の減量法は直前に一気に落とすものがあって、それが上手く行けば、身体に負担をかけず落とせるが、失敗するとコントロールが効かない、ということなのでしょう。

問題は失敗した場合、試合が出来るか出来ないかで、処分に差が出ること。
それはジムやプロモーター、コミッションや統括団体の力関係や思惑にも左右される部分です。

今回、堤駿斗は両陣営協議の末、試合は出来ることになります。
タイトルマッチでもないから、時が経てば普通に勝った負けたの記録が残るのみ、でしょう。
転級指令が出るくらいで、それ以外は別に、変わりも無いという。


JBCの処分、具体的には、計量失格後、試合中止となれば1年、協議の末試合自体をすれば6ヶ月の出場停止、と以前の「ネリー法案」で決まったような記憶があります。
堤のジムメイトで計量失格した選手が、今回のアンダーで「再起戦」を闘うという皮肉な話がありますが、ボクサーにすれば別段何も...6ヶ月なら、ちょっと試合間隔が空いた、という感じでしょう。
堤の処分も、違うものにする理由は無いでしょう。超過した体重の多寡で、処分に差が付くということは...あまりに桁外れな場合なら、ひょっとしたらあるかもしれませんが。


とはいえ、このジム、上記の通り以前も同じことがありましたし、責任の所在、指導体制などをチェックして、選手に対するそれとはまた別に、ジム自体に厳しい処分を下さないといけないように思います。
選手への処分が現状のとおりなら、後はジム側にとり、実害を伴ったものを付け加えないと、...今の減量法は、土壇場に来たら丁半博打ですから、しょうがないんですよ、という感じで済ませていていいのか、ジム側(会長かトレーナーかマネージャーか)が、厳しく管理に乗り出すように持っていく必要がありましょう。
何しろこれだけ多いと...我々ファンにしてからが、このようなニュースを見て「ああ、またか」みたいに思ってしまっていますからね。

また、関係者間の話にしても、配信するABEMAにも、あれこれと要らん説明、及び「言いくるめ」る手間をかけてしまうわけですし(解説者が厳しく批判することなんて、期待するだけ無駄です)、視聴者や観客に対しても、言えば背信行為なわけですからね。



今日の試合は、諸手を挙げて歓迎、楽しみな、という気持ちとはまた別に、色々思うところもありまして、すでにブログの下書きも済ませていたんですが、全部飛んでしまいました。
困ったものであります。いやはや。


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3 コメント

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Unknown (R45ファン)
2024-04-17 05:23:01
呆れました。以前にも体調不良による棄権がありましたよね。インフルエンザとか何とかになりましたが、今回の件で、減量方法云々よりこの子自身自己管理できない子なのかなと思いますね。おっしゃる通りで減量方法のためか、写真からはギリギリまで絞った身体に見えませんでしたし。
せっかく世界ランカーに勝って期待しましたが、もう結構。生命の危険もあるスポーツ、体重守れない選手は見る価値なしです。
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Unknown (海の猫)
2024-04-17 08:02:05
次世代のスター候補がこんなことになり、非常に残念かつショックですが、驚きはあまりなく。

志成ジムは昨年あたりから、選手のパワーアップと体重超過が続いているのですよね。よく分かりませんが、過度な筋肉増に加え、何かしら無理のある減量方法をとっているのではないかと。単なる水抜き、というだけではないように思います。そしてこの流れだと次は堤、というのもうっすら思ってました。堤の前回の試合、ちょっと急な変わりようで、次も同じ体重とコンディションを作れるのだろうか、と。

そして、計量時の写真を見ると、比嘉の時もそうでしたが、身体には脂肪も水分も残っているように見えるのですよね。それでいて、本人は消耗しきっていて顔色悪く、そこから全く落とせず(汗も出ない)というのは、どういう身体の状態なのか不思議です。

当日計量は朝10時だそうで。試合数時間前にしたら危険なのでしょうが、そもそも試合をやめるべき。そして確かJBCルールでは、試合をすれば階級アップも義務付けられなかったかと。とはいえ、自主的に上げる選手が多いですし、堤のように注目度の高い選手がフェザーにとどまることはしないでしょうね。年内に世界挑戦したいと当初の計画より早めてましたし、本人もジムも結果を出すのを焦ったのか。結果として遠回りになってしまいましたね。

ジムへの処分は、志成というのがややこしいですね。井岡の大麻成分検出、公表も処分の際も JBC の文面からは訴えられないために細心の注意を払っているのがうかがえました。所属選手の大麻検出自体を問題視せず、公表時には JBC に逆ギレ。普通の感覚のジムではないのでしょう。規定にない処分を下せるかどうか。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-04-17 18:15:06
>R45ファンさん

過去のことは何とも言えませんが、よく言われる水抜き減量、ないしはそれに類する減量方法の失敗なんだろうと思います。自己管理の方法がより地道で、身体的に負担の多い昔ながらの方法を採っていない、ということでしょう。写真で見る限り、そもそも「ギリギリ」と身体を絞ることを回避する調整法を採っているんだと思います。
前回の試合キャンセルもけっこう大ごとでしたが、今回の件はスター候補の地位をかなり危うくしましたね。残念なことです。


>海の猫さん

志成ジムは確かに多いですね。三人目ですか。移籍してきた比嘉大吾の過去もありますね。
減量法、調整法はよくわかりませんが、同じジムで、指導体系も同じ選手なら、何か共通の問題があるのでしょう。
計量時の写真、上記の通り、身体の負担を軽減しつつ、試合前日時の体重を合わせる、という発想でいくと、こういう感じなんだろうと思います。選手が自分なりの調整方法で、立てた勝算に近づこうとするのは、それ自体は当然のことです。
しかしボクシングの競技性、同一体重での公正な闘い、というものからは逸脱していますね。前日計量のメリットとデメリットは様々に表面化してきましたが、この水抜き、及びそれに類する減量法ほど、それを炙り出したものはないですね。
転級指令は欠場した場合のみでしたか。だとしたらフェザーで続ける可能性は、なしとは言えませんが...まあ、即世界ということもない以上、国内のライバルと闘うつもりもなさそうで、正直どっちでもいいですが。と、年内世界、と言ってましたか(笑)。
それにしてもABEMAボクシングは力石の大ヒットのあと、インケツ連発ですね。見放されやせんかと心配になってきました。まあ、他にも取り上げてほしいボクサーや試合はありますから、そちらで引き続き、といってほしいものです。
ジム自体への処分は、これだけ重なれば、コミッションのみならず協会も何かやらんと、と思います。管理運営の目線のみならず、同業からの目線による処断も必要ではないかと。業界全体による減量法の再考も、求められるところでしょう。
志成ジムについては、本当に...まあ、今時というのか、良くも悪くも新しいというのか。ただ、変に頑なで、ある種の人垣みたいなものを堅牢に築くところは、昔ながらというか、こういう感じのとこあったよな、と思ったりもしますね。どこがどうとは敢えて言いませんが...。
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