さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

フライ級での対戦は、誰にとっても幸いかもしれない 田中恒成、田口良一ついに激突!

2019-03-14 15:52:08 | 中部ボクシング



ということで、なんやかやと言うてる間に明後日です。
岐阜メモリアルセンターにおいて、田中恒成が田口良一と対戦します。

一度、ライトフライ級時代に、実際に組まれるはずだった試合が流れ、
田中が田口に謝罪した、という話は広く知られるところです。こちらの記事にも詳しいです
しかし田中がフライ級に転じ、ライトフライでWBA、IBFの二冠を失った田口も、
フライ級に上げて、今回の試合が実現する運びとなりました。

指名挑戦者としてWBO王座を獲得した田中ですから、初防衛は自由選択試合となり、
それこそランク10何位、安上がりかつ弱い相手を選んで、地元岐阜で凱旋試合、
というような流れになっていても、何の不思議もないところです。

ところが国内に、一階級下でダブルタイトルを持っていた元王者、
しかも「闘わざるライバル」としてのストーリーまである相手がいる。
当然、対戦せんでどうする、とファンが思う通りに、実際に対戦する。
珍しく、というか、田中恒成ならではの話の流れとも言えましょうか。
とにかく、田中恒成、田口良一、及び両陣営に、まずは感謝と拍手ですね。


以前からちょこちょこ書いていますが、フライ級転向初戦で、田中に挑むというのは、
田口良一にとってあまりに厳しい条件ではなかろうか、という見方もあります。
しかし、田口は格下相手の調整試合より、強い相手との闘いで光るタイプですし、
そもそもブドラー戦でも、序盤の立ち後れから追い上げ、最後はダウンも奪っています。
特に「勢い」が失われているかというと、そうでもないと見ていいでしょうし、
余計な試合を挟む必要もなかろう、とも。


勝敗については、予想しろと言われれば、田中有利かとは思います。
別個に「品評」すれば、スピード、テクニックの冴えで、
きっと多くが田中の方に、天性の輝きを見出すことでしょう。
その上、巧さや速さで相手を翻弄しつつ、時に理(利)を捨てて、
より明白に打ち勝ち、相手を打倒しようとする姿には、蠱惑的な魅力があります。

しかし、一見すると不器用に見える田口良一も、並の元タイトルホルダーの枠に
収まらない強み、怖さを秘めた選手です。
抜群の体格、強靱な心身、スロースターター気味ながら、追い上げの流れで見せる
並外れた執拗さ、長距離のジャブや、ボディ攻撃などは、過去に巧さや速さで
田口を上回る対戦相手を疲弊させ、打ち崩してきました。

そして、田口良一が、フライ級に転じて減量苦から解放され、
より良いコンディションでリングに上がってきたら、
明後日の試合において、普通に予想する以上に、こうした彼の強みが、怖さが
十全に発揮されるのではないか、と期待してしまいます。

かつては田中恒成も同様の状況にあり、そのセンスを生かせず苦闘していましたが、
フライ級に転じる過程において、見違えるような好調ぶりを見せたものです。
同様のことが、形を変えて田口良一に起こるとしたら、
両者の対戦が下の階級でなく、伝統階級たるフライ級で闘われることになって、
結果的に「良かった」と言えるように思います。

単に勝ち負け、有利不利の話ではありません。
メジャータイトルを複数、または階級をまたいで獲得する選手が
同時代にいて、せっかく対戦することになったのだから、
双方が持てる力を、かなう限り発揮する試合になってほしい。
その一点においては、誰の思いも同じだろう、というだけのことです。

そして、明後日の試合は、そうなる条件が十分に整った一戦ではないだろうか、と思います。
その上で出る内容と結果が、いかなるものになろうとも、
それ以前の話として、そういう試合の存在自体が、まずは喜びなのだ、と。


今回は、会場に足を運びはしませんが、ありがたいことに関西でも生中継があります。
やっと、こういう当たり前の話になってくれたこともまた、大いに喜びであります(^^)


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日曜日にはWOWOWが、エロール・スペンスvsマイキー・ガルシア戦を
オンデマンドでライブ配信します。こちらも楽しみですね(^^)

先日、DAZNでも会見の様子が配信されていましたが、ゴロフキンも「獲得」して、
カネロもゴロフキンも、他のあれこれも、けっこうな数の試合がDAZNにて、
日本時間の早朝や午前、正午頃にライブ配信されるようになって、
WOWOWエキサイトマッチの行く末や如何に、と思ったりもしましたが、
今のところ、負けじと?生中継やオンデマンドライブ配信を増やして対抗、という流れのようです。
我々視聴者にとっては、有り難い限りです。色々大変そうやなあ、と想像もしますが。


今月はスペンス、マイキー戦。
4月は13日(土曜ですね)、ロマチェンコvsクロラ。
21日(日曜)クロフォードvsアミール・カーン。
28日はWBSS準決勝、あちらの山のテテvsドネア。
これはDAZNかと思っていたらWOWOWです。この辺は色々複雑そう...。

そして5月は、なんと井上尚弥vsロドリゲスと、伊藤雅雪V2戦。こちらの記事にて。

今月はBoxingRaiseでも、27日に三代大訓、31日に小浦翼の試合がライブ配信されます。

4月6日の細川バレンタインvs井上浩樹も、G+で生中継されますし
(巨人はこの日、ビジター試合の模様)、春に向けて、色々楽しみが増えてきましたね。
もっとも、この試合は会場で見る予定ですので、TVはまあ、関係ないのですが...(^^;)


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ということで、一曲。
Hound Dog の ROCKS です。

曲自体はこちら。




ドキュメンタリー?風のビデオクリップ。
懐かしいなあ...。






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4 コメント

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Unknown (月庵)
2019-03-14 23:27:23
今回に関しては、つべこべ言わず見届けようと思います。田口良一の集大成であり、恐らく勝ち負けによらず最後の花道になるであろう決闘を。リベンジではなく京口に『継がせた』時点でそういう事なのだろうと理解していますし、本人のモチベーションも田中戦以外には存在しないと思っています。全て上手くいったなら、リングの上には全てを燃やし尽くさんとする『鬼』が姿を現す事でしょう。その静かなる『鬼』を相手に田中がどう挑むのか。形式的には迎え撃つ形でも、田中にとってはこれも一つの挑戦になるでしょうね。
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Unknown (のぶ)
2019-03-15 17:03:55
4月5月は毎週末、試合が中継されてどこも行けそうもないですね。
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2019-03-15 17:12:55
>月庵さん

まさに、見届ける、というべき試合ですね。どちらも思い残すことない状態で、存分にやってもらいたいものです。名勝負への期待、という俗な気持ちとも少し違いますかね。互いに、明日という日を、生涯唯一無二の、そしてかなうならば生涯最高の THE DAY とすべく、全力を振り絞ることでしょう。仰る通り、どっちが王者で挑戦者で、という次元の話でもないのかもしれませんね。

返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2019-03-15 17:17:49
>のぶさん

この上、DAZNがシーサケット、エストラーダ再戦などをライブ配信してきたら、週末は引きこもりに等しいですね(笑)問題は府立などに行けたら行きたい、と思っている日にも中継があることで、実に困っております。おまけに私の場合、関係ないですがGPも見ないといけないので...(笑)

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