さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

僅差判定で分かれた明暗 35歳対決は古橋岳也が生き残る

2022-12-28 17:01:34 | 関東ボクシング



一昨日のメイン、古橋岳也と田村亮一の再戦は、空位の日本スーパーバンタム級王座を賭けて闘われ、2-1、僅差で古橋岳也の勝利となりました。

立ち上がりは田村が良い距離で右クロスをヒットするが、徐々に古橋も迫り、左フック返す。
言っては悪いがこの両者、もっともつれる感じかと思っていたら、序盤は離れてクリーンなヒットの応酬。

しかし3回くらいから、互いに当たる間合いで「やり合い」始める。
ボディブローの応酬、上へ返し合い、古橋が最後に連打をまとめて抜け出したか、と思ったら田村が右ショート決めて、逆にラッシュ、打ちまくる。
4、5回も激しいラリー続くが、古橋が右ヒットして離れ、という場面の印象がやや強いか。

しかし7、8回くらいになると、田村の右クロス、徐々に正確なヒットが増えてくる。若干、地味な印象ではあるが。
終盤まで両者、手数とヒットで競い合う。手数で古橋、ヒットの質はやや田村?
両者譲らず、激戦必至の前評判通りの試合が続き、そして終わりました。


判定は2-1で古橋。
この内容だと、どちらの僅差勝利、ないしは引き分け、いずれの判定でも納得せざるを得ないでしょう。
判定に正解の無い試合、というところでしょうか。
そりゃ、映像を後からスローで見るなどして、子細にヒット数を数え、効果の差を目測で見直して、とやれば別でしょうが、ボクシングの判定はその場で出さねばならないものですので、そもそも無理な話です。


試合後、田村亮一は無念の様子でしたが、去り際に古橋岳也の方を振り返り、小さく右手を上げてからロープをくぐり、もう一度古橋を見やってから、階段を降りました。
両者清々しく健闘を称え合い、という、普通にあるような「絵」ではありませんでしたが、あの試合を見終えたあと、仰々しい「交歓」をしなかった田村の姿は、却って感動的に映りました。
そして、古橋岳也の方も、田村亮一の示した思いを多として、承知していたようにも見えました。

ベテラン同士の激しい試合、その後、リングの上に残った余韻。
それはなかなか、良いものでした。



そして、この両者と激しい試合を闘い、先頃引退した元王者、久我勇作については、加茂佳子記者によるこんなTweetがありました。
ボクシングとはやはり人の成すもの、様々な想いが込められているものですね。







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