Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

オランダの光

2005-06-21 00:03:42 | 映画 あ行
製作・監督:ピーターリム・デ・クローン
出演:ヤン・アンドリーッセン(現代美術家)、ロバート・ザントフリート(現代美術家)、ギュンター・ケンネン(気象学者)、エルンスト・ファン・デ・ヴェーテリング(美術史家)他。

17世紀オランダ絵画のフェルメールやレンブラントら巨匠たちが遺した傑作の源となった独特の陰影を持つといわれるオランダの自然光。しかし1950年代のザイデル海(エイセル湖)の干拓によりそれは失われてしまったと現代美術家ヨーゼフ・ボイスは指摘した。果たして「オランダの光」は本当に失われてしまったのだろうか?本当に「オランダの光」は実在するのだろうか?「光」を追い求めて旅が始まる。

カメラは定点観測地の風景を軸に、世界中の光を追いかける。定点観測地で一年間360度カメラは景色を光と共に写し続ける。

私はヨーゼフ・ボイスがどういう人物であるかを知らなかったのだが、彼はドイツ人の現代美術家であり、その当時「環境問題」について発言していた美術家だそうである。映画の中、随所に彼の言葉を聞く事ができる。

淡々とした映像の中に登場する様々な人々が自らの言葉で自分の考えを語ることに感銘を受けた。現代美術家たちが自身の表現者としての立場から「光」というものをきっちり分析し語るその姿勢。
そして細かい部分まで写し出される名画の数々!

私には映画の面白さを教えてくれた恩人が二人いるのだが、この映画はそのうちのお一人に去年紹介されていたものである。でも写真美術館での最初の公開は見損ねたので、今回見ることができて本当によかった。
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