Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

マダム・フローレンス! 夢見るふたり

2016-12-19 22:19:36 | 映画 ま行
        
2016年/イギリス/111分
原題:FLORENCE FOSTER JENKINS
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:メリル・ストリープ、ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーグ、 レベッカ・ファーガソン、ニナ・アリアンダ
あらすじ:ニューヨークの社交界のトップ、マダム・フローレンスの尽きない愛と財産は、夫のシンクレアと音楽に捧げられていた。ソプラノ歌手になる夢を追い続けるフローレンスだが、彼女は自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気づいていない。愛する妻に夢を見続けさせるため、夫のシンクレアはマスコミを買収し、信奉者だけを集めた小さなリサイタルを開催するなど忙しく献身的に立ち回っていた。しかしある日、フローレンスは世界的権威あるカーネギーホールで歌うと言い出して―。持病を抱えながらも音楽に生きる彼女の命がけの挑戦に、シンクレアも一緒に夢をみることを決める。さあ、笑いと涙で包まれた奇跡の公演の幕があがる!~TOHOシネマズより

フローレンス・フォスター・ジェンキンズの歌声を初めて聴いたのは学生時代、伴奏法の授業の時だった。レコードから流れたその素っ頓狂ではまり切らない音程の「魔笛」の「夜の女王」のアリアに、唖然としそして大笑いしたことを思い出す。そして、その折、彼女がお金持ちで音楽を愛し、歌を愛し、カーネギーホールで歌ったという話を聞いたのだった。彼女の演奏はともかく、何をこの時の講義で先生が話したかったのかといえば、彼女の伴奏者の巧みさだったのだ。
今回この「マダム・フローレンス」を観ていて、彼女が背負っている重荷の大きさを知るとともに、そうした理不尽と思える重荷を背負いながらそれに毒されずに保っている純粋さ、無邪気さに打たれた。だからこそ、彼女の周りには人が集まったのだろうと、勿論彼女のお金目当てという人間もいただろうけれど、思われた。愛の形の多様なことも、納得できる。彼女の生きる姿勢に深く感動し、観終わって満ち足りた気分で家路についた。
しかし、メリル・ストリープは演技は勿論、歌も上手い~!!上手でなければあんな風に外せないわ。
画像は手元にあるジェンキンズのCD。私、持ってるんです
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