Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ルイーサ

2015-05-11 23:57:27 | 映画 ら行
               
原題:LUISA
2008/アルゼンチン、スペイン/110分
監督:ゴンサロ・カルサーダ
脚本:ロシオ・アスアガ
出演:レオノール・マンソ、ジャン・ピエール・レゲラス、マルセロ・セレ、エセル・ロッホ
ストーリー:ブエノスアイレス都心のアパートで、猫のティノと暮らすルイーサ。
つらい過去にとらわれながらも早朝から2つの仕事を掛け持ちして何とか暮らす日々。
定年まであと1年となった、ある朝、ティノが死んだ。途方に暮れたどり着いた職場では解雇を言い渡され、仕事を2つとも失ってしまう。茫然自失の中、初めて降りた地下鉄の駅で、あることを思いついたルイーサは、ついに行動を開始するのだが…。主演はアルゼンチンの国民的舞台女優、レオノール・マンソと本作が遺作となったジャン・ピエール・レゲラス、72歳の現役ショーガール、エステラ・ロッホと個性あふれる俳優陣が織りなすアルゼンチンの骨太映画。~「ラテン!ラテン!ラテン!」より

Action Inc.が届けた10年間の軌跡『ラテン!ラテン!ラテン!』と題する映画祭が新宿k's cinemaで15日まで開催中だ。先だって鑑賞した『スリーピング・ボイス』は初公開の作品なのだが、その他の作品で見逃したものを観ておきたいと思っていた。この『ルイーサ』もその一つで、語学学校の友人と鑑賞した。
ストーリーの紹介だけは知っていたが、さてその後ルイーサがとった行動とは?掛け持ちでしていた仕事を同時に失い、愛猫のティノを失った彼女はどうするのだろう?と好奇心で一杯になって観た。アルゼンチンの社会を背景に、彼女の置かれた状態は重くシリアスな設定なのだが、随所に笑いが散りばめられておりこんな言い方は変かもしれないが楽しめた。与えられた仕事はきっちりこなしますよ、というルイーサの孤独で硬い表情が、映画が進むうちにどんどんどんどん変わっていき、人と関わりを持つようになり、そして能面のようだった彼女の顔の表情が生き生きと豊かになっていくのが何とも嬉しくなる。彼女がそれからどうなっていくのかは観る側に委ねられるのだが、不思議に希望を抱かせられていた。
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