Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び 

2008-02-13 00:05:35 | 映画 は行
                *公式サイト
2005年/アメリカ/118分
原題:BALLETS RUSSES
製作+監督+編集+脚本:ダニエル・ゲラー、デイナ・ゴールドファイン
出演:アリシア・マルコワ、イリナ・バロノワ、ナタリー・クラフスカ、フレデリック・フランクリン、ジョージ・ゾリッチ他、バレエ・リュスの歴史を飾る伝説的なダンサーたち
ナレーター:マリアン・セルデス

1909年に旗揚げされた伝説のバレエ団「バレエ・リュス」。ディアギレフの死により解散したが、その後1931年に再出発し1962年にその歴史を閉じるままでの半世紀を貴重な記録映像と、40年ぶりに2000年に同窓会に集まった元団員たちの証言・回想で構成されたドキュメンタリー。

その美しさ、老いてなお輝く美しさ。インタビューに答える元団員たちの年齢は80歳、90歳・・・刻まれた皺の一本一本まで美しい。

インタビューに答える団員の言葉と姿に、その当時の映像を重ねていくというシンプルな構成で作り上げられたこの作品。バレエ・リュスという名前くらいしか知らないという私でも思わず身を乗り出して夢中で見入ってしまう。バレエ・リュスに関わり「活躍し、協力した芸術家たち」(そこに出てくる名前の豪華絢爛なこと!)がバレエ団の歴史の中で踊り、話し、また舞台装置が目の前に現れるのだから、これは夢中にならずにはいられないではないか。(ダリの製作した舞台装置の白鳥はそのエピソードとともに面白かったなあ~)
その後、分裂したバレエ団はそれぞれの演目を持ってヨーロッパ以外の新大陸の国々へと旅をし、それぞれの国々でバレエの礎を築いていく。ハリウッド映画に出演しているフィルムも紹介され興味深い。

しかし、画面に登場する彼らの美しさ・・それは表情であり、仕草、言葉であり、全てである。同時に全身全霊をかけてバレエを愛し、踊り続け、生きてきたというプライド。ほれぼれとその美しさに見惚れ、顔は自分で造っていくものなのだとつくづく思った。
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2 コメント

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Unknown (Sa)
2008-02-13 19:14:36
バレエという世界を通して、ロシア革命からこっちの欧米史画が見えましたね。そうだったのかあ…とね。
人種問題もちゃあんと盛り込まれますしね。(盛り込んだのではなくて)
また、「優雅」というのはヨーロッパの文化なんだあと、しみじみ感じました。

彼ら90才近いかそれ以上じゃないですか(撮影後に鬼籍に入った方もいらっしゃいますね)、で、あの映画で拝見させて頂いた、いきいきとした活躍をなさっていた方々…それはあの苛酷な巡業についていけた体力や精神力を持っていた方たちだったからだからこそ今も輝いていらっしゃるのだろうと、思ったのでした。

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Saさま! (rubicone)
2008-02-13 23:26:00
あの作品に出てらした方々、ほんとに輝いてましたよね。
しかし、ロシア革命というのはとんでもない大きな影響を世界に与えていたのだと、改めて感じさせられました。
その波をもろにかぶり、問題を抱えながら、その中でひたすら踊り続け、公演をし続けていく団員の姿は感動的でした。そのひたむきさが眩しかった~!
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