Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

あら、ない?!焦った話。

2023-03-09 21:50:18 | 音楽

先週、ほぼ一年ぶりにウイーン在住のF先生が来日され、彼の声楽レッスンを受講される方の伴奏で出かけた。

F先生は特にドイツ歌曲に造詣が深く、声楽家に対しては勿論のこと、同時にピアニストに対しても多くのヒント、助言を下さるので一回レッスンに伺うと実に多くの発見そして学びがある。

今回も緊張しながら楽しみにその日を迎えた。

前の晩から持っていくものを用意し、当日の朝はレッスン時間から逆算して練習し1時間くらいの余裕をもって出かけた。

駅で荷物を開けた時に、ばらっと中身がホームに落ちたが慌てて拾い集めて予定していた電車に乗った。

席に座り、ちょっと気になったので確かめるために荷物を開けたら入っているはずのクリアファイルにがさっと入れておいた楽譜が、ない!!

え、ちょっと待って、そんなばかな!!

電車の中で慌てふためいて探し回る私。

これはきっとホームに落ちたのに気付かなかったんだ、ああ、どうしよう!

次の駅で降りて戻ろう!

乗った駅から次の駅までの間に決心し、時間の余裕があるんだからとにかく戻ろうと階段を駆け上がって下りホーム・・・

とその前に、階段を駆け上がったところにある事務室に飛び込んで訳を話して戻ることを説明した。

駅員さんが親切な方で事情を話すと、すぐに乗車駅に連絡しておきますからと請け合ってくださった。

乗車駅に戻ってホームを探し、その後事務室に伺うと連絡をもう受けて下さっていて、ホームも線路も見てくださって楽譜はなかったです、というお話だった。

それでもうこれは家に一度戻るしかない、今まで楽譜を忘れたことはなかったがこれだけ探してないのだから、置き忘れているかも、と自宅に戻ることにした。

心ははやれど、その思いほどには歩は進まず・・・しかも、これでなかったらどうしよう、と思うとひゅるひゅると全身の血が下がるような感じに襲われる。

駅からの道が下り坂でよかったとこの時ほど思ったことはなかった。

家に駆け戻ってピアノの横の椅子の上にクリアファイルに入った楽譜を見つけた時は・・・ただただ安堵した。

練習後、楽譜を荷物に入れ忘れていたのだった。なんてこった

ちゃんと確かめること、とにかく楽譜を確かめること。それを忘れないこと!!

駅員の方々の親切が身に染みた一日だった

コメント
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