Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

オペラシアターこんにゃく座『ピノッキオ』

2011-03-29 00:02:01 | 音楽
地震以来、時間の流れがそれまでと全く変わってしまい、武蔵野公会堂で8日に見たこの公演がもうはるか昔のように感じる。そして11日以降、音楽会のキャンセルが相次いでいることに危機感を覚える。一斉に公演を控えたことに違和感と危なさを感じ、気味の悪さに背中が寒くなる。一人一人に出来ることがあり、それはまた一人一人違うはずだろうと。などつらつら思いつつ、オペラシアターこんにゃく座『ピノッキオ』を思い出している。この公演がもし11日以降に予定されていたとしたら、果たして上演されたのであろうか、いややはり中止されただろうなぁ。

この公演は「はじめての演劇☆2011春シリーズ」として武蔵野文化事業団が主催したもので『オペラシアターこんにゃく座』の公演が入場料は破格の大人¥500、小中学生¥100!!太っ腹だなあ、武蔵野市
私にとってほんとに久しぶりのこんにゃく座、池袋の芸術劇場で<宮澤賢治歌劇場Ⅱ>で『叙情幻想劇 ひのきとひなげし』&『賢かった三人 洞熊学校卒業生始末 』を見て以来だ。もっと以前、学生時代そしてその後一座を組んでオペラの学校公演をしていた頃、こんにゃく座の活動は座員の間でいつも話題になっていたし、すごいなぁ~!と思って注目していたんだよね、なんてことも思い出し、わくわく出かけたのだった。

会場は満席、多くが親子連れでその雰囲気はまさに親子劇場~!
キャストはピアニストを含め5人、その5人がそれぞれ打楽器を演奏しながら賑やかに登場したところからもうこんにゃく座ワールド全開、という感じ。会場全体が舞台にぎゅうっと集中していく。キャストはそれぞれ一人5役、4役、3役、1役を演じ分け舞台を歌い踊る。舞台上に置かれた4つの麻袋から次々小道具が手品のように取り出され、舞台が見世物小屋になり、淋しい野原になり、海になり・・・。とにかく、達者だ~!!観客をぐいぐい引っ張っていく音楽、歌の力そして演技は見事なもの。ただ、脚本のどことなく教訓的なのが、私は気になったことと、パターンが感じられるのが終盤気になったが。でも、子どもたちはみ~んな食い入るように舞台を見つめ、楽しんでいるのが会場全体から伝わってきて、顔輝いていたのが印象に残った。きっと、この夜会場にいた子たちはみんなオペラって楽しい!と思って家路についただろうなと想像できる輝きだった。

ハクモクレンの花に宮沢賢治の「マグノリアの木」の景色を思い浮かべる:マグノリアとはモクレン科モクレン属の学名Magnoliaceae Magnolia。モクレン、コブシ、タイサンボクなどを含む。
 
コメント
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