Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

タイサンボク(泰山木)

2009-06-04 00:11:23 | 自然
泰山木の白い花が静かに開いていた。この花、手の届かないような高いところに毅然として咲く花というイメージだが、通り掛かりに出会ったこの花は低い枝にも花をつけていた。ふわりとした香りが花に顔を寄せると漂う。

*タイサンボク(泰山木)
・木蓮(もくれん)科。
・学名 Magnolia grandiflora
この華やかな花はモクレン、コブシなどと同じ仲間。宮澤賢治の作品の中に出てくるマグノリアは「宮澤賢治語彙辞典」で読むとコブシを指すとある。

この木の名前を初めて知ったのは学生時代、寮の窓からのぞく大きな木に咲いた花の白さと濃い緑の葉との対照がいかにも鮮烈だった。それがタイサンボクだと教えてくれたのが誰だったのかはすっかり忘れてしまったが、その名前はこうして記憶に留まり続ける。この時期になると今更ながらあの当時、この木を知りその名前を覚えられた幸運に感謝している。

この花は日が経つにつれて真っ白だった花びらが茶色に変色し、そしてはらっ、と風もないのにその重さで(だと思う)地面に一枚一枚散っていくのだ。地面に散らばる花びらは実に大きい。花だけでなくこの葉も大きいのだが、その葉に負けないような大きさなのだ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする