Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ガブリエル・リプキン

2009-06-29 23:55:24 | 音楽
かなり前に友人からこのチェリストの演奏会を逃す手はない!!と薦められていたガブリエル・リプキン。わくわくしながら先日、三鷹で聴いた。
          
チェロ:ガブリエル・リプキン
ピアノ:ロマン・ザスラフスキー
曲目:シューマン/5つの民謡風の小品集op.102、ストラヴィンスキー/イタリア組曲、フランク/ソナタ、

チェロの豊かな音によって紡ぎだされる詩情に満ちた音楽に浸る喜び。ロマンチックで瑞々しく、官能的でしかもエネルギッシュ。
リプキンのチェロを抱きかかえて一体化しているようなその姿を見て、弦楽器、また管楽器奏者とその奏する楽器との距離の近さ、また対照的に鍵盤奏者の楽器との間の物理的な距離を思い何だか羨ましいような眩しいような、そんな気持ちで舞台を眺めていた。あんな風に自分が奏する楽器を抱えてそれを鳴らすってさぁ~♪音楽は抱きしめられても、鍵盤とつながっている感覚は持って奏していても、鍵盤楽器は大き過ぎて抱きしめられないからなぁ
フランクのソナタはヴァイオリン・ソナタを彼自身がチェロに編曲した作品で聴く前から興味津々。確かにフランクのヴァイオリン・ソナタだったけれど、楽器が変わるとこんなに変わるかと吃驚。ヴァイオリンの時はピアノに絡み付いてくるように感じていたのだけれど、チェロの音になるともっとピアノとチェロとが自律しているような気がして・・・。
これだけの充実したプログラムの後のアンコールは何と5曲!!
アンコール:ショスタコーヴィチ/チェロソナタ第2楽章、ブリテン/チェロソナタ第4楽章マルチィア、ラフマニノフ/チェロソナタ第3楽章、ショスタコーヴィチ/チェロソナタ第4楽章、ブロッホ/ユダヤ人の生活から 祈り
私は特に最後のブロッホが印象に深く残った。
コメント
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