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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Sleepthief Preorder!

2006-03-25 02:55:47 | art music

□ Sleepthief / "The Dawnseeker" now available for preorder.

>> http://www.neurodisc.com/showItem.php?id=136

Release Date: June 27, 2006 
 
**ACCEPTING PRE-ORDERS NOW! Your credit card will be charged at the time of the order and the CD will be shipped on or close to the release date.** Sleepthief's gallant debut 'The Dawnseeker' embarks on an epic journey featuring collaborations with some of the most acclaimed female vocalists and songwriters in the world of electronica including: Kirsty Hawkshaw, Harland, Kristy Thirsk, Jody Quine, Caroline Lavelle, Kyoko Baertsoen, Nicola Hitchcock, Roberta Carter Harrison, san.drine, Jerry Eckert, and Lauren Edman. 

立ち上げ時から追跡をはじめて幾星霜(約2年)ついにこの時を迎えました。はじめのうちは本人とコンタクト取ったりしていましたが(笑)その時は、日本でのディストリビュートにとても関心を寄せていてくれたので、こっちでリリースパーティとか企画したら来てくれるかもしれませんね~。DJにオファーしているリミックスや、5.1chサラウンドバージョンの進行状況も気になります。i-Tunesでは五月初旬にリリースされるそうです。サンプルを試聴してみたところ、やはりHPで公開されていたバージョンより各段に深みが増しているようですね。

関連して、気になるニュースを一つ。

>> http://www.kirstyhawkshaw.co.uk/

Kirsty Hawkshawが、ソング・ライティングにおける"Co-Produce"としての報酬区分の明確化を図って、今後、他アーティストとのコラボレーションにおいて、"フィーチャリング"形式をとらないorクレジットさせない意向を表明しました。これは、一楽曲におけるヴォーカリストの貢献の度合とペイに公平性をもたらそうとする狙いがありそうです。Deleriumの新曲を製作中の彼女ですが、果たして新アルバムへの影響、そして何よりそのビッグネームゆえに、現在氾濫している"Featuring"を謳うシーンに遡行する姿勢が与える影響は大きそうです。



□ トレンドへの還流 (ブログスフィアの結節点)
(以下に述べる拙文は、某チャットでの対話から生じた雑感を羅列したもの)

奇形化していると言われて久しい日本のブログ界隈。たしかに、ジャーナリズムに根差したブログ本来の実利主義的な有り方からみて、ニッチな趣味や評論、日記サイトと化した現状は愁うところが大きいのかもしれない。『Web2.0』という用語も2,3年前から頻繁に使われているが、いまだにジャーゴンの域にあるような感もあり、最近においては用語の使い方において揶揄されることもあるようだ。しかしたとえばGoogle Adsenseは一時期話題となったロングテール理論に基づいて収益をもたらそうとするものだし、その辺のフレームワークは、ネットのユーザ自身のBehavior(生態)をとり込んで成り立っていると言えなくも無い。

こうした現状の中、ブログ群がリンクしながら結成する意味的集合体をブログスフィアというが、この俯瞰性を高めようと、スフィアをあらゆる形で可視化するソフトやブログの影響力等を計測するアプリケーションが開発されている。ここで注意したいのは、ネット世界の認識の変化は、ネットへの関わり方自体の変化を意味するということだ。私達のインターネットでの振舞いは、ブラウザ上で表示されているリンクの先の先を認識できないこと、つまり盲目性が大きな要素となって決定付けされていると思われる。これらをインターフェース上で包括的に認識できるということは、ブログスフィアを形成する上で隣り合うブログの節々、隣人同士の独自の関係性を希薄にはしないだろうかという杞憂めいた不安もある。そもそもブログの真価は、その空間的な広がりよりも、ネット上で築かれている意味論的な結晶の分節点として、如何なる遠隔作用を及ぼしているかに由来すると思えるが、それはブログ同士の可視的、直接的なトラフィックでは測り得ない。リンク以外の全てのトラフィック(過去のアクセス、引用の閲覧etc)を統合しなければならないからだ。

では実際に、ブログスフィアに限らず、ネット回線を通じて形成される類のコミュニティがどういった言動や振舞いを見せるかといえば、過去にこのブログでも扱ったように、ある種の秩序化行動、各ノードから発信される様々な信号をそのフレーム内のリミットサイクルに落とし込んで、『結晶化』するのではないか。提示された問題に対して、意見の賛否に関わらず「みな同じようなことを言う」のである。新聞紙面を飾る国際的な問題といった大きなものから、ワイドショーのネタ、身内の痴情といった卑近なものまで、そこに無数の見解はあれど、当事者や専門家、権威の先導する知識を、ある程度共有している倫理観や論理性によってコラージュして、個人の「見識」は完成する。そこには常にトレンドたる見識の「メインストリーム」がある。私達はある問題に直接関係していなくても、表層的にそのトレンドをトレースしながら論戦を交えることができるし、それ自身が「世論」に拮抗するパワーとなりえるだろう。だが、所詮トレンドを追うだけの論調は、ミスリードを犯しやすい。創発的に操作、扇動されやすいのだ。(反面、ネットが持つ準知性的な免疫力も忘れてならない)

ブログの個性たるジャーナリズムは、ここにおいて大きな意味を持つ。重要なのは「あなた自身の定点観測」なのである。何も隣町の町長選挙や、ウラン濃縮について語るべきではないと言っているのではない。(厳密にはあらゆる問題に一人一人が関係しているのだけど)掲示された問題について、「自分がどう行動するか」「自分に○○な影響が及ぶ」「自分の経験では○○であった」という独自性があるだけで大分価値が違ってくる。その点、自身の社会的立場をブログに反映できる人は幸いである。ただ、様々な事情でそうすべきでない、素性を明らかにしたくないと判断した場合であっても、工夫次第で独自性は十分に発揮できる。ネットで多く見られる、メインストリームを流れる見識をパズルのように組みかえるだけの(知識を並べるだけでは解決しない)論調には辟易気味で、そこが正に「ネットには独立した知がほとんどない」といわれる所以でもあるだろう。



□ ゼノンパラドクスに見る「記述」誤謬性と空間定義。

古代の哲学者ゼノンの呈示した有名なアキレスと亀の話。

1.亀はアキレスより前方に位置する
2.亀とアキレスは同時に同じ方向へ移動する
3.アキレスの移動速度は亀より速い
4.アキレスが一定の距離を進む
5.亀は最初にアキレスより前方にいたのだから、
 全ての位置を始点とおくと、アキレスが進んだ位置より、
 常にわずかづつ前に位置している。
6.アキレスは永遠に亀に追いつくことができない。

パラドクスというよりも単なる直感を惑わす矛盾で、これを翻す反論は現在までに幾度となく考証され、数学的には無限級数などを使って反証されるが、ここでは単純な思考ゲームとして扱ってみたい。

まず、現実の時空においては、移動には「幅」が生じるため、「全ての位置を始点とおく」という記述に、パラドクスを成り立たせる拘束力が無くなる。これは定義である。問題自体が命題となり、空間の帰属する系を支配しているルールとすりかえられているのだ。「常にアキレスより亀が前にいる。」この言葉が空間の準ずる状態について普遍的に言及し、縛っていると言える。5と6の間で演繹法と帰納法が交錯しているのである。これは実にナンセンスだ。

無限分割できる全ての位置(点)において停止観測を行った場合、その物体は「停止状態」でなければならない。現実の状態と観測条件を混同してはならない。たとえば工学分野で利用されている「量子ゼノ効果」は、観測という「干渉行為」が現実にもたらす状態である。

だが逆に、ゼノンパラドクスが成立する空間を数学的にアーキテクトすることは可能である。問題は特定のロジックを運用したい空間を誤らないことである。その意味でゼノンのパラドクスは絶対的に否定することができない。そもそもパラドクスの対象となる空間が如何様なものか言及されていないからである。つまり反証を求めること自体がパラドクスであった。



□ clip.

環境:アマゾン盆地における生物保全のモデルを作成
Modelling conservation in the Amazon basin
Britaldo Silveira Soares-Filho, et al.
Abstract: http://www.nature.com/nature/journal/v440/n7083/abs/nature04389.html
Article: http://www.nature.com/nature/journal/v440/n7083/full/nature04389.html

宇宙:赤方変移z ? 3~4の距離での初期の星のかなりの量の形成
Significant primordial star formation at redshifts z  3?4
Raul Jimenezand Zoltan Haiman
Abstract: http://www.nature.com/nature/journal/v440/n7083/abs/nature04580.html
Article: http://www.nature.com/nature/journal/v440/n7083/full/nature04580.html



□ Tunes of the Day

□ John Oswald / "Plexure"

Open
Urge
Cyfer
Mad Mod
Massive
Velocity

数十分の一秒まで切り刻まれた数千曲にも及ぶ楽曲をコラージュした超高速マルチギア・サンプリング。ジョン・オズワルドの作品(PlexureにはJohn Zornも参加)は、もともと全ての音楽が「既製の素材のコラージュ」に過ぎないという普遍性に基づいて、音楽の「著作権」や「オリジナリティ」という概念に鋭く切り込むテーマを扱ってきた。

楽曲の刹那刹那に分節点、つまり連続性が転回するピークを迎える。神経が反応する音の断片一つ一つに、聴き手が音楽文化の中ですり込まれてきた印象が火花のように喚起され、時間感覚をその結晶化した音響空間のフレームワークのうちに溶かし込んでしまう。

1曲目"Open"の後半、"2-Rip"とタイトルされたセクションには、50秒あまりのセグメントに"単語"単位に分解された600超の素材が現れる。(挑発的なことに、スリーブには冠詞から接続詞に至るまでビッシリと『歌詞』が記載されている。)こういうことは、今ではPro-Toolsといった機材を使えばなんのことはないのだけど、この作品においては手作りの意匠で行われているところに意味がある。



□ Sir Dupermann / "Sir Dupermann"

Hjelpe Elpe
Knittophone

ノルウェー発信、超微粒子コラージュ音響。



□ 87 Central / "Formation"

Fire

楽曲毎に個別のベクトル・コンポーネントを持たせ、有機的に生成される音波の周期を雛型として、環境音とそのフィードバック、シンセや楽器音をプロセッシング構築したノイズドローンとアンビエントとの転写領域。じわりと何かが燃え上がる音や、貨物船が汽笛をならしながら入港するイメージなど、サウンドスケープ的な聴き方も。



□ Autechre / "Draft 7.30"

Xylin Room
V-Proc

音の複雑性、イリーガルな響きはより深みを増しながら、"Confield"ではカオス状態にあった音間に働くカシミア効果的な音楽としての関連付けから、より高次な軌道に絡めとられた音像を展開。規則性のあるビートは、アモルファスに分散進化してしまった彼らの音を引き寄せる引力として働き結晶化、これもオウテカが次のステップに踏み出す通過点として必要なプロセスだったのかもしれません。


□ Landau / "Thepicompromise"

Independence

MerckレーベルからのIDM系新進気鋭プロジェクト。巨視的なオーダーの下でカオティックに乱舞する偏執的、鋭角的で多彩なビートと、生弦の音と戯れる奇妙な電子音、お伽の絵画を思わせるパッド。偶然性に任せてレイヤード、シーケシングされた本作は、ジャケットさながら、生きた血流を感じさせる音の有機結合体です。Enigma4thの"Between Mind & Heart"を髣髴とさせる印象。教会聖歌風のコーラスをフィーチャーした曲もあります。



□ maps + diagrams / "polytuft-tech"

Grenaulb

近未来のジオメトリックなアーキテクチャーを思わせるIDM。幾層にも張り巡らされたグリッドを貫くように、心臓を始め身体中の皮膜を共振させるランダムな重低音は、聴覚と海馬に作用して幾何学的な音模様を形成する予期記憶を欺くように、任意の点で違った関数の環に引き上げてしまう未知と予知のマッピングのプロセスを具象化した音楽。エッジの効いた複雑なプログラミング・ビートとは対照に、フワリとした浮遊感、恍惚感を覚えられる不思議な作品です。



□ Pharmacy Of Sound (David West)

Searching For Substance

五月下旬に知人の主催するパーティで来日予定、
北欧プロッグシーンのトレンドセッター、
David Westの未発表名義によるトラック。
Ozgur Canとのデュオ、Audioholics名義での
"External Key"(名曲!)を聴いたときからリスペクトしています。
骨太なベースライン、超巧微細なビートテクスチャや美麗なアトモスフィア、メロディセンスは他のDJ達の追随を許しません。

Proton Radioにて彼の代表曲のmix setが試聴できます。
http://www.protonradio.com/phpBB2/viewtopic.php?t=4628&sid=d3e8d84017ac1bd4db74a658be28bca2

(※一部、Enigma会議室への過去の投稿より抜粋、改変)



そうそう、仕事の都合で来週の予定が代わりました。

3/30 コンラッド東京
3/31 グランドハイアット東京 (http://www.grandhyatttokyo.com/)

二泊三日の滞在予定です。
グランドハイアットはせっかくのゴールドパスポートを使いたいからw
どこか良い箱にDJ来日してないかなぁー。