lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

BLACKOUT.

2006-03-09 15:03:15 | music2

Img_0518
(IXY DIGITAL L2; Exp.±0; Auto; AWB)

と、いうわけで、ようやく長いお休みを頂きました。
とは言っても、進行中の業務には常にスタンバイですが。。
とりあえず、ゆっくり体調を整えて、保養したいですね~。
今月後半には、また都内でホテルヒーリングを計画中。
リゾートに行くには。。
ちょっとスケジュール的にきついかな。。。

昨夜からブログのアクセスが集中しているようなので
調べてみたら、『One & Only リゾート Reethi Rah』の
検索でアクセスしているみたい。
私も1ヶ月くらいは南の島で羽を休めたいです。。



□ Tunes of the Day

□ Maple Bee / "Chasing Eva"

Moth Touch
The Messenger



□ Hybrid / "Morning Sci-fi"

Blackout (feat.Kirsty Hawkshaw)



_*


Mnemosyne / The Hilliard Ensemble.

2006-03-09 01:11:44 | art music

──ことばを忘れかけている歌と、
   ことばへの切実な憧れを胸にしまった音楽との
   ひっそりとしたよびかわし  
-黒田恭一

Mneme_2

□ "Mnemosyne" / Jan Garbarek
         The Hilliard Ensemble.

Delphic Paean [Athenaeus B.C. 127]
Mascarades [Basque folksong fragments]
O ignis spiritus [Hildegard von Bingen 12th Century]

The Hilliard Ensemble

David James (countertenor)
Rogers Covey-Crump (tenor)
John Potter (tenor)
Gordon Jones (baritone)

Jan Garbarek (soprano and tenor saxphones)
produced by Manfred Eicher

ECMレーベルを代表する、ノルウェー出身の前衛音楽家でサクソフォン奏者であるヤン・ガルバレクと、御大ヒリヤード・アンサンブルによる『オフィチウム』に継ぐ企画盤。録音も同じ聖ゲーロルト修道院で行われました。今回扱うのはペルー民謡の断片(ケチュアの歌)にはじまり、エストニアの子守唄、古代ギリシア音楽、ロシア詩篇からバスク民謡、パドレイミュ旋律の断片と、数世紀も砂漠の砂に埋もれていた遺跡を含む、その出典さえも謎に包まれた世界各地の古学古譜の集成。

古い原理に基づいていた『オフィチウム』に比べ、『ムネモシネ』では、原典の記譜からは、その破損度や解析の程度により、最低限の情報しか得られない為、記譜が明らかなもの以外は多くの部分を、彼らの<確実な知見と経験に基づいた>即興に頼っています。"Mnemosyne"が歌うのは、忘却の女神レーテの手のひらから零れ落ちた、忘れ去られていく記憶の欠片たちへの憧憬なのです。

ヒリヤード・アンサンブルは、これまでにもチェコの古楽を扱った"Codex Specialnik:Music From A Prague Manuscript c 1500"も含め、古代から現代音楽(とりわけアルヴォ・ペルト)に至る膨大なレパートリーの中でも、ユニークな方法論で慣らしてきたキャリアがありますが、モラーレス(1500-1553)の『Officium Defunctum(死者のための聖務日課)』に着想を得た、『オフィチウム』以来、第5の声部として加わったヤン・ガルバレクとのコラボレーションでは、お互いに会心の即興的パフォーマンスを発揮、それ故、同じ素材でも二度と同じようには演奏を再現できないとのこと。そういった刹那的な魅力が、この作品に神秘性と深みを与えています。結びとして、各紙の批評を掲載したい。


「落ちつかせ、同時に高揚させる」
「氷の暖かさと言うべきか、そして包み込まれるようなテクスチャー」

              ───ヘラルド・トリビューン紙

「ガルバレクのソプラノ・サックスは、ジャズとクラシックの境界、神聖と世俗の境界、古代と現代の境界をすべて消し去り、デイヴィッド・ジェイムズによるカウンター・テノールの高声部に巧みに溶け込む。」
              ───ニューヨーク・オブザーバー



────────────


ラテニアである『Mnemosyne』から転じて
『Mneme』(記憶)という言葉が生まれましたが、
これはギリシア語のMimeme(模倣)に通じ、
リチャード・ドーキンスによる造語であり、
現在盛んに使われている
『Meme(ミーム)』(情報子)の語源となりました。

即ち、記憶の転写による模倣の差異と連鎖こそ、
芸術などの情報があらゆる文化に与える反応、
負荷と変異の本質と言い換えられます。