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Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

梅ヶ枝

2006-03-04 01:11:50 | art music

うめが枝にこそ うぐいすは巣をくえ
風ふかばいかにせん 花にやどるうぐいす
はな散る里のつれづれ たえだえのことのね
花たちばなの 袖の香に
山ほととぎす おとづるる

                            ──八橋検校『梅ヶ枝』

梅ヶ枝

作曲:唯是震一 歌:唯是雅枝
箏:唯是震一 三弦:奥田雅子
尺八:酒井帥山

現代邦楽界の至宝の一人、唯是震一の1959年の作品。
元歌は江戸初期(慶安年中)に筝曲の整備、
改革において活躍した八橋検校(1614-1685)の組歌で、
その始めの歌詞を取り上げて、地歌風にあしらったのが
この『梅ヶ枝』です。前歌、まくら、手事、後歌という
伝統的な三曲形式に沿いながらも、よりポリフォニックな
技法で各旋律の味を引き出しています。

暦の上ではもう春も盛りの頃ですが、
折りからの寒気で、例年より梅の開花も遅れ、
うぐいすの囀りも待ち遠しく思われます。



□ Tunes of the Day

□ SYR 4 / "Goodbye 20th Century" (Musical Perspectives)

Edges [1969, Christian Wolff]

アメリカの実験音楽における急先鋒、
クリスチャン・ウォルフのカヴァー曲。


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