心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

台風7号に振り回されるお盆休み

2023-08-14 20:38:25 | Weblog

 今夏の台風はなんともグズグズしています。その代表が台風6号で、沖縄を通過して中国大陸に向かうと思いきや、沖縄界隈でうろうろ。やっと動き出したかと思えば九州を北上して韓国に向かっていきました。台風7号もゆったりした速度で本州を狙っています。関東に向かうと思いきや、なんと近畿・中部に近づいてきました。明日早朝にも紀伊半島の南端に上陸の予定だとか。
 何が憎いかと言えば、お盆に帰る予定だった横浜の次男君一家が、帰省を断念したこと。孫娘が軽い風邪を引いていたこともありますが、台風7号の動向が決定打でした。でも、今回は無理して来なくて良かったかも知れません。明日から新幹線が計画運休の動きです。当初、淡路島に予約していたホテルも早めにキャンセルできたので、要らぬ出費もセーブできました。良かったことにしておきましょう。

 ということで、このお盆は、ぽっかり穴が開いてしまいました。溜まっていたNPOの仕事をひとまずこなすと、一昨日は京都・下鴨納涼古本まつりに行ってきました。今夏36回目を数える古本まつりには、京都・大阪・兵庫などから22の古書店が参加し、糺の森に80万冊の古本が並びました。
 暑い京都のこと、午前10時の開場をめざして上洛しました。蝉しぐれのなか、道の両側にずらりと並ぶお店を、往路復路各1時間をかけてゆったりと品定めしました。この日連れて帰ったのは、多田富雄著「免疫・「自己」と「非自己」の科学」、柳田邦男「砂漠でみつけた一冊の絵本」、上田三四二「この世 この生」、金岡秀友著「図説般若心経」、集英社の「図説日本の古典(4)古今集・新古今集」、近藤洋太著「辻井喬と堤清二」などなど。
 概ね、本の名前に惹かれての選書ですが、免疫学者・多田先生については、これまでも何冊かの著書を読んでいます。能楽にも造詣の深い先生ですから、免疫学より能楽の書の方が多いかもしれません。さっそく、冷房の効いた真夏の昼下がり、ページをめくりました。
 この日は昼過ぎに下鴨神社を後にすると、お盆を前に知恩院に向かいました。田舎の菩提寺の総本山にあたります。出町柳から市バスで京都大学界隈を通過して、知恩院前に到着です。今回は白川を渡って三門ではなく黒門から境内をめざしました。
 まずは阿弥陀堂に上がってお参りです。大きな阿弥陀仏の前でしばし心を鎮めます。その後、御影堂に向かいました。広いお堂の中に響き渡るグレゴリオ聖歌のようなお経を聴いていると、なんとなく胸につかえていたものがなくなったような清々しさが全身を充満します。これが宗教というものなんでしょう。浄土宗がどういうものかも知らないのに、なんとなく亡き両親、兄姉はじめ先祖代々の方々にお会いできたような気持ちになりました。
 宗教といえば、四国57番札所栄福寺住職の白川密成さんのX(旧Twitter)に、大正大学名誉教授の星野英紀さんが四国遍路を中心とした世界の巡礼について、NHKラジオ「宗教の時間」でお話しになっていることが記されていました。テーマは「聖と俗のはざまで~巡礼の現象学」(8月6日)。
 きょうの昼下がりに、その番組を「らじるらじる」の聞き逃しでぼんやり聞いていました。すると、24歳の若さで八十八カ所を巡った高群逸枝さんのことが話題になっていました。著書「娘巡礼記」は、かつて私が歩き遍路にでかけたときに読んだ本です。星野さんのお話しでは、高群さんはその後「お遍路」(中公文庫)も出版されているとか。さっそくAmazon kindleで求めました。
 今夏、73回目の夏を迎えます。この日は京都・五山送り火の日ですが、さきほどのニュースでは15日の護摩木受付は中止、16日夜の送り火については当日の天候をみて実施の可否を決めるのだそうです。台風7号は、私の誕生日にまで影響を及ぼそうとしています。
 今週末には9回目の四国遍路ツアーに行ってきます。今回は、52番太山寺から59番国分寺までの8カ寺です。

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