クアトロの休日、筑波山を越えて八郷へドライブ。八郷は筑波山を背にして太陽の恵みをいっぱいに浴びる自然に恵まれた土地である。フルーツを中心に農産物が豊富な土地だ。クアトロ夫婦は毎年この時期にイチゴを求めて八郷を訪れる。ついでに八郷のお風呂に入る。
八郷にはイチゴ街道と呼ばれる道沿いにイチゴを売る店が何軒も並んでいる。今日はクアトロ夫婦行きつけのお店は休みだった。
連休あとではしかたないことだ。イチゴはまたの機会として、少し足を伸ばして八郷盆地のはずれにある蕎麦屋へ出向いた。以前に通りかかり気にかかっていた店で、来店するのは今回が初めてである。看板には、「とうふ そば処」とある。
クアトロの父はとうふとそばは大好物である。特にとうふは毎日食べてもかまわない。以前、通信販売でとうふキットを取り寄せ手作り豆腐を試みた。何事も道具から入るクアトロの父だが、すぐにあきてしまうのだろうとクアトロのママは警戒心をいだいていた。ママの予想はよく当たる。クアトロの父の手作り豆腐は二度ほどで終了している。
この店のとうふは実に旨い。そばも日本酒も旨かったが特にとうふが旨かった。とうふを注文すると、温とうふと冷とうふが運ばれてくる。どちらもショウユをかけないでそのままで食べろという。たしかに、大豆の甘みが生きていて旨い。
店主は脱サラだという。地元の大豆を使い、石臼で粗挽きにした大豆からとうふを作る。ミキサーでガーっとやって豆乳を作るとうふキット添付のとうふの作り方とは大違いだ。
店内からは八郷盆地の田園風景が一望できる。
「あそこに見える家がやはり脱サラでブルーベリーを作っています。あの家はこの焼き物を焼いている。むこうには、この画集の画家の家がある。このお酒のお米はだれだれがこの村で作っている。もちろん大豆もそばもこの土地のものです」
本物のスローフードのお店を発見しました。八郷を訪れる楽しみがまたひとつ増えた。