愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

奈良市中ノ川墓地 地蔵石仏/他

2012年07月17日 | 石仏:奈良

もうとっくの昔にその役目を終えたただろう??埋墓に残された石仏さん達。

先日紹介の中ノ川集落を大きく迂回するように走る国道369号線柳生街道脇からほんの少し旧道へ入れば・・・・雑木林の枯葉の上に佇む石仏達。

中央にでんと構える地蔵石仏、その脇に小石仏が五体ほど・・・・。

地蔵石仏は舟形光背を持つ高さ約140cm、蓮弁の上に立つ像高約100cm。

錫杖・宝珠の定形地蔵、頭上に地蔵の種子の「カ」を刻み光背には室町中後期、大永四年(1524)の紀銘を刻む。

不思議なことに錫杖を持つ左手小指がピンと伸びています。

因みにすぐ近く中ノ川辻堂の目無し地蔵に遅れること八年、像容はかなり違うようですが・・・。

箱型笠石仏は蓮台に立つ四頭身の地蔵立像を中肉で刻みだし、高さ約70cmばかり。

笠石や台座は箱石部分と石質も異なり別物の様な気します。

向かって左手の小石仏は合掌地蔵板碑と、頂部の臍(臍)を持つ少し笑みを浮かべた地蔵さん。

景観と共に愛しき者達です。

撮影2012.5.13