京都に出たので一寸足を延ばして、京都郊外左京区、恵光寺に有る石仏群を訪ねた。
比叡山鉄道に沿って走る所謂鞍馬街道のまだまだ始まり辺り、静市市原町の府道40号線が切通しのなだらかな峠を越える両側の小高い岡に右手小町寺、左手恵光寺が建つ。
府道が旧道にに取って変わるまではおそらく両寺は軒を並べて建って居たのであろう??
府道から斜面を上がる参道を登り切った右手奥、土崖を背に一群の石仏が並びたてられている・・・・中心になる石仏は六体。
その脇にも小石仏が10体ばかり・・・・、赤い鶏頭の花が真をおきポツポツと供され印象的です。
中心の六体のうち中央の三体がずば抜けて大きく保存状態も良く、古式で見事な像容を持っている。
他の地域とは違った京都石仏の特徴を良く現している。
三尊の中央には高さ1.5mの舟形光背を負い、像高1.2mの結跏趺坐する坐像ですが、蓮台は殆ど土中にあり見えません。
右手、胸下で施無畏印(せむいいん)、左手は膝上に置き弥勒仏だろうか??
厚肉彫りで穏やかな表情、大きく張り出して力強い膝頭、写実的に肉付けされた体躯は鎌倉期の特徴そのまま。
向かって左手には定印を組む阿弥陀坐像、像高85cmと堂々としたもの
右手の一体も左手のものと同じく定印阿弥陀坐像で像高も等しい。
共に鎌倉期の様式を良く現していて、誰の目にも見栄えのする石仏です。
撮影2012.6.30