名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

原発問い詰めない民主党の裏切り

2013-03-05 22:44:37 | Weblog
2013.3.5(火)
 安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党代表質問が昨日(4日)、衆院本会議で始まった。この中で、民主党は大畠章宏代表代行を代表質問に立てたが、その内容に中日新聞が今朝の社説でかみついている。
 安倍首相は2月28日の施政方針演説で「安全が確認された原発は再稼動する」「省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、できる限り原発依存度を低減させる」と表明した。要するに原発は再稼動するという意思を明確に示したと言ってよい。
 これに対し、民主党は先の衆院選で「2030年代に原発稼動はゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」としておきながら、その代表質問で何も言及しないのは首相の方針を支持したと受け取られても仕方ない。それは野党としての役目を放棄したに等しい、と中日の社説は民主党の姿勢を厳しく責めている。
 そもそも質問に立った大畠氏は原発を製造する日立製作所の出身で、自身も原発プラントの設計技術者であるという。社説は、議員個人の考えは多様だから一枚岩となるべきとは言わないが、個人の事情を党の政策より優先させるような人物に党の代表質問をさせることがそもそも間違いだと言っている。原発ゼロ実現が民主党の公約である以上、たとえ野に下ったとしてもその実現に努めるべきであり、野党になってまで有権者を裏切り続けるのなら、民主党に存在意義はない、と厳しく切り捨てている。
 誠に尤もな主張である。野党第一党の民主党がこのようであれば、安倍総理としてはもう思うままである。「安全が確認された原発は再稼動する」などということは、原発稼動に何の制御もないということである。
 飛行機や自動車、船舶などの事故では、毎年多数の犠牲者が出ているが、これらは一過性のものとしてこれまでもやむなく許容しているが、原発事故はそれが自然災害によるものか、人為的なものかを問わず決して起こしてはならないものである。その被害は極めて広範囲にわたり、しかも耐え難く長期にわたるものである。日本のような小さな国土では、日本という存在そのものが危ぶまれるといって過言ではない。
 そんなリスクを持ったものに何故そんなにこだわるのか解らない。