名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

那覇地検 中国漁船船長を釈放のサプライズ!!

2010-09-25 09:17:48 | Weblog
2010.9.25(土)
 9月20日付けの当ブログで、尖閣諸島周辺の日本の領海内で海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件について書いた。
 那覇地検が漁船の船長を公務執行妨害で逮捕したことで、中国政府は次から次へと嫌がらせともいえる抗議行動を繰り出してきた。極めつけは、河北省で軍事管理区域に許可なく進入し撮影したとしてゼネコン「フジタ」の日本人社員4人を拘束した。明らかな報復措置だ。
 こうした事態の中、那覇地検は船長を処分保留で釈放したと発表した。その理由を
1.漁船を故意に巡視船に衝突させたことは明白で、危険な行為である。
2.しかし負傷者はいない。巡視船の追跡を免れるために取った行為で、計画性は認められない。
3.わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮すると、これ以上船長の身柄の拘束を継続して捜  査を続けることは相当ではないと判断した。
と説明している。

 こうした措置について、政府は指揮権の発動はしていないとして、あくまでも検察独自の判断であることを強調している。
 これまで政府は、違法行為に対しては国内法に従って粛々と手続をすすめるといっていたが、アッと驚く突然の釈放である。当然の如く賛否両論が渦巻いている。
 日中関係について、「悪化の兆候が見えていた。戦略的互恵関係を充実させるためにはやむを得ない。泥沼にはまり込む手前での妥当な処置だ」とする一方、「検察が日中関係への影響を理由に挙げるとは思えない。中国の不当な圧力に屈した政府の関与は否定できない。外交的敗北だ。国家主権に係わる問題で中国に譲歩した形となり、悪しき前例を作った」と批判の声も沸きあがっている。
 それにしても、これまでの中国の対抗措置には本当に腹が立つ。余りに一方的で道理に欠ける圧力をこれでもかこれでもかと繰り出してきた。いっそ、日本も反撃して中国商品の不買運動でも起こしたらどうかとさえ思ってしまうほどである。
 しかしこうした争いが、取り返しのつかない事態に発展してしまうことは歴史が証明していることも忘れてはいけない。目には目をではなく、あらゆる外交を通じて妥協点を見つける努力が必要である。
 今回の那覇地検の処置は(政府の関与があったにせよ)、とりあえずは良しとすべきであろう。