2010.9.8(水)
鈴木宗男衆議院議員(62)は、北海道開発局発注の公共工事をめぐる受託収賄など四つの罪で一、二審とも実刑判決を受けていたが、上告審でも上告を棄却され懲役二年、追徴金1100万円の実刑が確定することになった。
これにより、鈴木被告は国会法と公職選挙法により失職し、近く収監される見通しとなった。国会議員本人の有罪判決が確定して失職するのは戦後6人目という。
事件の概要は、鈴木被告が北海道開発庁長官だった1997~98年、網走市内の建設会社が港湾工事を落札できるよう開発局職員に働きかけた見返りに、600万円を受け取ったほか、林野庁の行政処分を巡り、製材会社から500万円を受け取ったというものである。
これにより鈴木被告の罪は、受託収賄、あっせん収賄、政治資金規正法違反、議員証言法違反の四つにわたるが、鈴木氏はこれまで一貫して無罪を主張していた。
鈴木氏は逮捕されるまで1983年から衆議院議員を六期務めた。その後、2005年に新党大地を結党して二度の当選を果たし、現在衆院外務委員長を務めている。
鈴木氏は去る8月4日、衆院本会議場で通算八期25年の議員在職で功労表彰を受けたばかりである。被告の身でありながら選挙に当選するという世論の支持を背景に、検察の「国策捜査」批判を強硬に主張してきた。
鈴木氏は「北方領土問題の解決に政治生命を懸けて取り組んだ。しかし、一部の外務官僚の情報操作と検察官僚によって失脚させられた」という。
さて、われわれ外部の一国民にとっては、鈴木氏が言っていることが正しいかどうかは本当のところは分からない。しかし、鈴木氏の容疑は北方領土問題という正義の戦いによって逮捕されたのではなく、公共工事をめぐって賄賂を受け取ったという破廉恥な罪である。鈴木氏のような恫喝型の議員には、一般論で言えば役人を脅し、賄賂を献金として扱うやり方はあり得ないことではない。こうした事例は山とあるのだから裁判が下した結論があながち誤判ともいいがたい。こうした判決になったのも、いくつもの証言や証拠によっていることを考えればむしろ当然かもしれない。
だが、本当に鈴木氏が言うように無実の罪であれば気の毒ではある。やはり本当のことはわれわれ凡人には分からない。
鈴木宗男衆議院議員(62)は、北海道開発局発注の公共工事をめぐる受託収賄など四つの罪で一、二審とも実刑判決を受けていたが、上告審でも上告を棄却され懲役二年、追徴金1100万円の実刑が確定することになった。
これにより、鈴木被告は国会法と公職選挙法により失職し、近く収監される見通しとなった。国会議員本人の有罪判決が確定して失職するのは戦後6人目という。
事件の概要は、鈴木被告が北海道開発庁長官だった1997~98年、網走市内の建設会社が港湾工事を落札できるよう開発局職員に働きかけた見返りに、600万円を受け取ったほか、林野庁の行政処分を巡り、製材会社から500万円を受け取ったというものである。
これにより鈴木被告の罪は、受託収賄、あっせん収賄、政治資金規正法違反、議員証言法違反の四つにわたるが、鈴木氏はこれまで一貫して無罪を主張していた。
鈴木氏は逮捕されるまで1983年から衆議院議員を六期務めた。その後、2005年に新党大地を結党して二度の当選を果たし、現在衆院外務委員長を務めている。
鈴木氏は去る8月4日、衆院本会議場で通算八期25年の議員在職で功労表彰を受けたばかりである。被告の身でありながら選挙に当選するという世論の支持を背景に、検察の「国策捜査」批判を強硬に主張してきた。
鈴木氏は「北方領土問題の解決に政治生命を懸けて取り組んだ。しかし、一部の外務官僚の情報操作と検察官僚によって失脚させられた」という。
さて、われわれ外部の一国民にとっては、鈴木氏が言っていることが正しいかどうかは本当のところは分からない。しかし、鈴木氏の容疑は北方領土問題という正義の戦いによって逮捕されたのではなく、公共工事をめぐって賄賂を受け取ったという破廉恥な罪である。鈴木氏のような恫喝型の議員には、一般論で言えば役人を脅し、賄賂を献金として扱うやり方はあり得ないことではない。こうした事例は山とあるのだから裁判が下した結論があながち誤判ともいいがたい。こうした判決になったのも、いくつもの証言や証拠によっていることを考えればむしろ当然かもしれない。
だが、本当に鈴木氏が言うように無実の罪であれば気の毒ではある。やはり本当のことはわれわれ凡人には分からない。